山行報告>ミステリアスな荒船山

2013/9/22

 
【日 程】平成25年9月22日
【山 名】荒船山
【標 高】1,423.5m
【天 候】曇り
【メンバー 】J久、I田、Y井、Y田、T田、G夫妻、福福
【タイム】
 内山峠登山口7:48−−−9:07艫岩9:15−−−9:53経塚山10:13−−−10:49艫岩10:53−−−12:06内山峠駐車場
       


登山口の内山峠の駐車場には7時40分位に到着した。前日にこの場所を下見した時には満車状態で駐車できる余地はなかったのだが、さすがに今日は時間が早いので駐車スペースは豊富だ。少し遅れてタクシーメンバーも到着して全員揃ったところで出発する。

この内山峠からの道はずっと以前に通ってはいるものの、道の様子はあまり記憶が無い。前回、岩船山に登ったのは2003年の10月の事で、その時は荒船不動に車を置いて星尾峠から兜岩山と合わせて登っている。だから、この道は通ってはいない。通ったのはそれより更に10年ほど前のことで記憶がないのも無理は無い。

駐車場から一旦下った道は尾根に絡みながら徐々に標高を上げていく。急登があまりない道で歩きやすく、ここを登る登山者は多い。自然林なので気持ちよく歩けるが、木が邪魔をしてお目当ての艫岩をスッキリ見渡せる場所はほとんどない。

駐車場をスタートして40分ほどで大きな岩屋に到着した。これなら不意の雨にも大丈夫という立派な岩屋だ。更に登ると一杯水という岩の割れ目を水が流れ落ちている水場があり、傍らの解説板には「・・・ここで必ず一杯口にしたことからこの地を一杯水と名づけた。」と説明があるのだが、別に「近づくな」とも書かれているので実際にはこの水を飲むことはできない。この少し上流でGoさんは飲んだようだが、美味いかどうかは聞きそびれた。

そこから少し登ると道はぐっと平坦になり、頂上台地についたことが分かる。道端の案内板に「マツダランプ」という広告が入っているのが、昭和にタイムスリップしたようでなんとも可笑しい。

まだ紅葉の始まっていない林の中を進むと休憩小屋があり、その先がお目当ての艫岩だ。艫岩は転落事故も起きたことのある断崖絶壁で、それゆえに眺めが良い。近くは神津牧場や内山牧場の牧草地が目を引くし、遠くは少し霞んでいるが浅間山が正面に眺められる。

十分に眺めを楽しんだ後は荒船山最高峰の経塚山へ向かう。自転車でも通行できそうな緩い道を進むと、「相沢・三ツ瀬へ」という分岐標識が2箇所ある。踏み跡は薄そうだったが下仁田町側から荒船山へのアプローチも利用されているようだ。

更に進むと笹原の中に「皇朝最古修武之地」の石碑の解説板があった。露に濡れた笹をかき分けて行くと、確かに3m程の高さの石碑があった。碑文は古くて良く読めなかったが、解説によるとこうである。海のある関東に進出しようとした諏訪神社の神様に対し、それを知った香取神宮と鹿島神宮の神様がそれを迎え撃とうと信州境であるこの地に赴いたが、国の荒れることを心配した天照大神が孫のニニギノミコトを使わして三神の和睦を結ばせた、と。
昭和初期に建てられたもののようだが、こういうものがあるとは全く知らなかった。荒船山はミステリアスだ。

平らな場所なのに水が豊富に流れている所を過ぎてしばらく行くと星尾峠への分岐があり、そこから経塚山に向かって最後の登りになる。概ね50m程の標高差を登り切ると狭い山頂に着く。最高点というだけで展望もなく魅力のない山頂だが、後はここから引き返すだけなのでここでしばらく休む。

帰りには艫岩からの眺めをもう一度楽しんでから内山峠の登山口駐車場に戻った。出発から4時間20分程の軽いハイキングだった。

ところで恥ずかしい話しだが、私は荒船山を百名山だと勘違いしていて、計画書にもそう書いてしまった。指摘されるまで全く気づかずで、いつからそう思い込んでしまったのか全く不思議なのだが、貫禄ある独特の山容が私の意識に微妙に作用したものと思われる。荒船山はやはりミステリアスだ。

 トップページへ戻る             ポイント写真及び山の位置はこちら

次の山行報告へ


前の山行報告へ

GPSで記録した登山ルートの地図画像が見られます。
オンライン地図(山旅倶楽部)の2万5千全国地図とカシミールを使用していますが、画像を縮小している為、縮尺は正確ではありません
地図上で登山ルートを赤色の実線で表示しています。歩いたコースが往復で異なる場合や行動が複数日に渡る場合は、色を変えている場合があります(例:登りを赤色、下りを紫色。一日目を赤色、二日目を紫色)