山行報告>北海道の山2010(4)大雪・十勝縦走 2日目

2010/8/3

 
【日 程】平成22年8月3日
【山 名】北海岳、忠別岳
【標 高】北海岳2,149m、忠別岳1,962.8m
【天 候】晴れ後曇り
【メンバー 】福福
【地 図】※デジタル地図の該当部分を切り出したもの
【タイム】
黒岳石室5:43−−−7:05北海岳7:24−−−8:47白雲岳避難小屋9:10−−−10:13高原温泉分岐10:19−−−11:27平ヶ岳の水場12:08−−−12:53忠別沼13:06−−−13:46忠別岳14:03−−−15:11忠別岳避難小屋
       


翌朝は快晴。小屋の前で記念撮影して貰ってから6時前に出発する。ゆったりとした高原状の道には想像してた以上に高山植物が豊富だ。こんなところにイワヒゲの花が、こっちにはチングルマ、あのピンクはエゾコザクラかエゾツガザクラだろうか。あまり見かけないので写真に撮った花はチシマクモマグサ。どの花も朝日に照らされて生き生きと輝いている。

そんな楽しい道が続く。北海岳までに3回徒渉するが、こんな高地なのにどの沢も水量豊富なのは冬の積雪が多い証拠だろう。あまりに清々しい空気の中を歩いていたら、きつさを感じることもなく北海岳に到着してしまった。

同じ時に反対側から歩いてきて、北海岳山頂からまた同じ方向に引き返していった5人組がいたが、裏旭からの往復だろうか。山頂からこれから辿る稜線が見える。平坦だが長い尾根が続く。あの尾根をゴールまで後5日かかって歩くことになるのだ。黒岳石室に向かって大きく手を振ってから北海平に下る。ここも広々として気持の良いところだ。

白雲岳の東側で雪渓を渡る所があり、最後の2m程の雪の壁をカミさんがずり落ちる。反対側から来た女性に「私も昨日通った時にここ怖かったんですよ」と慰められていた。白雲岳の分岐から白雲岳往復はパス。白雲岳避難小屋は丘の上という立地場所と建物の形から写真で見るヨーロッパの山小屋のような印象を受ける。

水は豊富だし近くのお花畑も綺麗なのでのんびり過ごすには良さそうな場所だ。管理人さんに忠別岳避難小屋の水の状況を尋ねてみたが、そこまでの情報は把握していないようで、平ヶ岳の水場で汲んでいく事を勧められた。しかし、そこから運ぶとなるとかなりのアルバイトになる。礼を言ってその場を離れたものの悩んでしまう。

しかし、その悩みは意外と早く解消した。忠別小屋に前日泊まったという登山者から、雪渓からの水が滔々と流れているとの情報を得られたからだ。気分は軽くなったが、お天気の方は雲が広がってきて、どんよりした空模様になってしまった。高根ヶ原から先は距離は長いが平坦なのでで簡単と思っていたが、ぬかるみやハイマツ・ミヤマハンノキのブッシュが時折現れて手こずる。

それでも平ヶ岳の水場で昼食をとり、忠別沼には13時前、忠別岳には14時前に到着して、ペースとしてはまずまずだ。忠別岳は西側は急峻な崖、東側は平坦な高原状というという特徴的な地形で遠目でもよく目立つ山だ。忠別岳を下り始めると眼下に忠別岳避難小屋の三角の屋根が目に入ってくるが、黒岳石室の管理人さんが「見えても遠い小屋」と言っていたとおり、なかなか近づかない。理由はハイマツやミヤマハンノキが道を覆ってすんなりと進めないからで、忠別岳山頂から避難小屋まで1時間以上かかってしまった。

小屋の前には大きな雪渓が残っていて、その雪渓末端から豊富に水が流れ出ている。直ぐ近くで水が得られるのはありがたい。ひょっとしたら今日の泊まりは我々だけかもと思っていたが、小屋の中に入ると沼ノ原から登ってきたと言う単独男性がいたので貸し切りにはならなかった。忠別岳避難小屋は古い小屋で、床の一部が抜け落ちそうになっている。良さそうな場所を選んで居場所を決める。垂直ばしごを伝って二階を利用することも出来るようだが、上がってないので二階の様子は分からない。

我々の後からもこの小屋に泊まるパーティが現れて、予想外に小屋は賑やかになった。まず銀泉台から入ってトムラウシに向かうという夫婦、彼等は通路を隔てた我々の前の位置に陣取った。黒岳石室でテン泊していた外人の男女4人と、日本人一人の5人パーティ。同じく外人と日本人の男女のペア。彼等は富良野岳と十勝岳を目指している。その二組は二階に上がった。他に顔を合わせていないのではっきりしないが小屋の外にテント泊したパーティが1,2組いたようだ。
夕方になると気温が下がってきたが小屋の中は快適だ。翌日も好天であることを祈って就寝した。/福西

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