【日 程】平成29年3月4日
【山 名】藤倉山、鍋倉山 【標 高】藤倉山643.5m、鍋倉山516m 【天 候】晴れ 【メンバー 】福福 【タイム】 今庄駅9:22−−−9:33観音堂9:33−−−9:52燧ヶ城址10:00−−−11:41藤倉山12:20−−−13:28鍋倉山13:33−−−14:16弘法寺14:20−−−14:47八十八ヶ所登山口14:48−−−15:03今庄駅 |
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今年は大雪のニュースが多くあって、北海道、山陰といった地方で大雪警報等が良く出ていた。豪雪による被害の情報は特になかったものの、 日本海側の北陸地方も多いに違いないとこれは勝手に思っていた。
1月に出かけた入道ヶ岳ではワカンを持っていったものの、全く使わずに済んでしまったので、一度ワカンを履いて歩いてみたいと北陸の山を計画した。 目指したのは福井の藤倉山という里山で、ここは春のカタクリで有名な山らしいが鍋倉山まで繋いで歩くとブナ林も楽しめるということで、手頃なワカン山行になるのではないかと考えた。 青春18切符を使用したので自宅をまだ暗い内に出て、名古屋駅から普通電車を乗り継ぐのだが、目的の今庄駅までに大垣、米原、長浜、近江塩津と4度も乗り換えがある。 ちなみに帰りについても同じ回数の乗り換えがある。ローカル線の旅を楽しむというくらいの心づもりでないとせっかちな人には向かない山だ。 車窓から見た伊吹山は白くて立派だったが、周りの景色はと言うと除雪で一箇所に集められた雪の山は見かけたが、その他にはほとんど雪がなかった。意外な思いで新装なった今庄駅に降り立ったが、ここから正面に見える藤倉山の山腹もまだら模様の雪があるだけで何だか拍子抜けしてしまった。 しかし遠目で見るよりは行ってみると実際には雪があるというのが普通なので、ここは気を取り直してとりあえず近くの売店で「醤油飯」を昼飯用に買い込んでから出発した。駅から真っすぐ進み通りに出た所で左折。白駒(ハクコマ)酒造の前を過ぎると右手に「燧ヶ城址、藤倉山登り口」の標柱が立っているので、そこを右折して直進すると円通寺のお堂前に出る。そのお堂の左手から燧ヶ城址への遊歩道が始まる。 この道も斑状に雪が残っているが、その雪も雨が当たったらしくガリガリの雪である。 つづら折れの道を登るに連れ少しずつ雪の量も増えて来たように思えるが、今日の好天ではこれから盛大に溶け始めるのだろう。オーバーズボンまで履いた完全装備で登っていたので流石に暑い。燧ヶ城址まで登ったところで厚手の衣類は脱いで身軽になった。 燧ヶ城址というのは戦略上重要な位置にあったため、源平の時代から戦国時代にかけて、何度か歴史の中に登場してきたことが麓の解説板に書かれていたが、現在の山城ブームで我々の登ったハイキングコースも人気が出ているかもしれない。ここから麓の町並みが手に取るように見られるので展望を楽しむ場としても良いところだ。 その先は尾根の登りになり、第一鉄塔辺りまで来ると雪の量も増えてくるが、ツボ足のトレースが残っているのでそれを使わせてもらってワカンは付けない。第一鉄塔の先にあった標識には藤倉山まで1.1km、38分とあった。ここの標識の時間表示は全て分単位で妙に細かい。 602pを過ぎると少し下りになり、そこから藤倉山に最後の登りとなるが、この辺りから随分と雪に潜るようになってきて苦戦する。反射板の建つ藤倉山山頂には計画より20分遅れの11時40分に到着した。早速ビールで喉を潤し、カップラーメンと醤油飯で昼食にしたが、お腹が空いているから何を食べても美味しかった。 昼食中に反対側から夫婦連れがやってきてしばらく休憩したと思ったら、我々の登ってきた方へ向けて直ぐに下りていってしまった。二人共長靴履きだったからこの時期の山には慣れているのだろう。我々の方は昼食後ようやくワカンを付けて出発した。ワカンで歩くと不等沈下しないので随分楽だ。登りの時も我慢せずに使えば良かった。 ブナ林を楽しみながら稜線通しに下って途中の鍋倉山分岐で右手に折れるのだが、この降り口がかなり急なので緊張して下った。降り口の急傾斜を過ぎればその先は傾斜が緩むので楽に下れたし、藤倉山で会った夫婦連れのものと思われる足跡がずっと続いていた。 鍋倉山山頂は小さな山名プレートがかかるだけの地味な山頂で特に展望が良いという場所でもない。鍋倉山の先から雪が途切れる箇所もあり、ワカンを外すタイミングを考える頃合いになってきたが、一方で急な下り部分もありまだ外せないなぁという感じ。結局標高400mの鉄塔の下で外したが、ここからは雪が残っている箇所があってもツボ足で問題なかった。 そのまま下っていくと弘法寺というお寺がある。雪囲いがしてあったが木戸から入ってお参りする事が出来た。このお寺から麓にかけて参道の両側に小さな祠に守られた石仏が並んでいるが、この辺りを八十八ヶ所と呼んでいるので、おそらく八十八体の石仏があるものと思われれる。 感心したのはその石仏の入った祠に全て雪よけのすだれがかけてあったことで、よほど信心深い人が多いのだと思った。その事を下山後に駅近くの入浴施設で会った地元に人に話したら、30人ほどの人が世話をする役で決まっていて、昔からそうしているので続けているだけだと話してくれたが、いくら役目とは言っても無信心でできることではないと思う。 参道を下って麓に下りれば後は道路歩きで、駅まで今庄の家並みを見ながら歩いたが古い家には必ず入り口の所に雪囲いがしてあった。今日の時点では全く雪がないので無用のものだが、集落として外す時期も経験的に決まっているのだろう。 そういえばお風呂で一緒になった人も今年は雪が少なくて楽だったなどと話していたが、今年は雪が多そうだと見込んでやって来た我々は全くの見込み外れだったわけで、もう少し情報を集めれば良かったと湯船に浸かりつつ一人反省したのだった。 そう言えばもう一つの風呂場情報でこの町には造り酒屋が4軒もあるそうで、確かに通りすがりにその内の3軒は私も確認している。更に以前は6軒あったとかでこんな小さな町でよく成り立つものだとそれも感心した。風呂の後の電車の時間までに酒を求めに走ったことは私にとっては当然だが、次に来たときには別の酒屋も一軒一軒訪ねてみたいと思ったことだった トップページへ戻る
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