山行報告>北海道の山2010(6)大雪・十勝縦走 4日目

2010/8/5

 
【日 程】平成22年8月5日
【山 名】
【標 高】ツリガネ山1,708m、コスマヌプリ1,626m
【天 候】曇り一時雨
【メンバー 】福福
【地 図】※デジタル地図の該当部分を切り出したもの
【タイム】
 南沼キャンプ地5:00−−−6:38三川台6:54−−−8:01ツリガネ山8:18−−−8:491,558m8:59−−−9:57コスマヌプリ10:39−−−11:53双子池キャンプ地
       


この日は早出することにしていたので、いつもより1時間早い午前5時にテントをたたんで南沼のキャンプ場を出発した。雨は降ってないもののガスが濃い。南沼へ下りる岩場辺りでは強い風にさらされたが、標高を下げるにつれガスの下に出てきたようで徐々に回りの景色が広がるようになり、同時に風も少し和らいできたようだ。

南沼から三川台は緩やかな下りになっていて、お花畑や池塘もあり意外な程道は歩きやすい。特に急いで歩いたわけではないのに、コースタイム2時間20分のところを1時間40分で着いてしまった。昨日、遅い時間に三川台を目指した男女ペアの内の女性の方は去年も同じコースを歩いていると言っていたから、南沼〜三川台間は楽なことを知っていたのだ。

三川台に我々が着いた時には一張りだけテントがあったがまだ寝ているのか物音はしなかった。ここはキャンプ指定地ではないのだが、キャンプする縦走者は多いようだ。実は頭の中には前日は南沼を超えて三川台まで足を延ばし、次の日に三川台から美瑛の避難小屋まで行こうかという構想もあったのだが、三川台の水場がはっきりしないこと、翌日の後半にオプタテシケの急登を登るのは体力的にきつい、という判断でこの案は止めた。

三川台へはトムラウシからの縦走路の他に、美瑛町の俵真布から林道を利用して入山する道がある(林道は森林管理署から鍵を借りる必要がある)。この道は2万5千図には記載がないのだが、車が入ることの出来る扇沼山登山口から扇沼山を経て5時間程で三川台に達するようだ。トムラウシで会った元気な親子はこの道で来たと言っていた。トムラウシ往復には利用価値があるかもしれない。

三川台から緩やかに下り始めると、ビバークサイトが数ヶ所ある。ここからカールの方に行けば水場があるようだが、特に確認はしていない。最低鞍部まで下ってから登り返してツリガネ山だ。正確にはツリガネ山の肩の位置だが、ここもコースタイムの半分の時間で到着してしまった。
ツリガネ山から次の1,558ピークまではまた下りになる。この下りでこの日始めでの登山者に出会った。6,7名の学生パーティで、話しかけてみると前日は双子池に泊まったという。水場のことを聞いてみると水はOKだという返事でとりあえず確認がとれて良かった。

三回目の休憩をコスマヌプリでとった。ここも縦走路はピークではなく肩の部分を通っている。お湯を沸かしてラーメンを食べようとしている時に雨が降り出してきて、店を広げていたのであれこれ濡れてしまった。それにしても随分山深い場所にいるのだと改めて思う。5時間歩いて出会ったの登山者は一組だけ。トムラウシからこっちは登山者の数も極端に減ってしまう。

ところがである、そんな人気のない山域なのに登山道はハイマツなどの刈り払いもキチンとされていて、整備の状態は良い。例えば縦走二日目に通った平ヶ岳の周辺とか忠別岳からの下りの道の状態に比べると、今日通った道の方がはるかに良い。標準コースタイムよりかなり短い時間で行動できているのは正にこのおかげで、道の手入れがされていると時間的にも体力的にもその恩恵は大きい。もっとも常に今の道の状態が維持されているかどうかは分からない。我々はちょうど良い時に縦走してるだけかもしれないので、参考にするならやはり標準コースタイムの方だろう。

コスマヌプリからの下りでこの日二組目の登山者に出会った。我々と同じく中高年の夫婦連れで、奥さんからしばらく遅れて旦那さんが現れた。その奥さんはオプタテシケ山からの下りで見たお花畑にいたく感激していたが、そういう楽しみがあるのはありがたい。明日のきつい登りの良い慰めになる。

そろそろこの辺りが双子池という場所まで来て、左手に2張り程テントが張れる場所を見付けた。幕営の痕跡もあったので、すぐ奥にある小さな池を水場として使ったのだろう。しかし、キャンプ指定地にしてはあまりにも狭すぎるので、ザックをそこに置いて少し先まで様子を見に行ったがテントを張れそうな場所はなかった。結局、元に戻ってその位置にテントを張ったのだが、途中で出会った学生パーティに水は沼から取るのか念を入れて聞いておけば良かったと後悔した。

テントを張り終えてからお茶を沸かしてのんびりしていると、我々と同方向から来た単独男性が通り過ぎていった。ここにテント泊なら又戻ってくるかと思っていたが現れなかったのでオプタテシケを越えて美瑛の避難小屋に向かったのだろう。まだ1時前なので明るい内に十分到着可能だ。もう一組、例の日本人と外国人の男女ペアも通過していった。

彼等は今日は美瑛富士避難小屋と言っていたから予定通りの行動だ。ただ、彼等の通過した時間はかなり遅かった。正確な時間を記憶していないが、15時前後ではなかっただろうか。彼等はいつもゆっくり目だ。我々の方は明日は最後の長丁場が待っているので、この日も早めの夕食を終えた。ちなみに沼の水は雨のおかげか綺麗だった。もちろん煮沸して使ったのだが、特に変な味もしないごく普通の水だった。ご参考までに。/福西

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