山行報告>北海道の山2010(12)藻岩山

2010/8/20

 
【日 程】平成22年8月20日
【山 名】藻岩山
【標 高】530.8m
【天 候】晴れ
【メンバー 】福福
【地 図】※デジタル地図の該当部分を切り出したもの
【タイム】
 慈啓会登山口9:40−−−10:41藻岩山12:02−−−13:08旭山公園登山口
       


山SIG北海道支部の歓迎会に出席した翌日に藻岩山に登った。藻岩山は札幌市民の憩いの山でここを登る市民は多い。我々にとっては今回の北海道旅行の締めくくりの山になる。登るコースは色々あるが、慈啓会病院横に登山口のあるコースから登ることにした。このコースで登る人が一番多いらしく、登山口にはトイレの他にブラシ付きの靴洗い場まであって設備が充実している。

登山口の駐車場もほぼ満車状態で何とか我々は止めることが出来たが、平日であることを考えるとこの状況は日常的なようだ。登山口から歩き始めてまず見事な林であることに驚く。市街地の直ぐ隣にこれだけ豊かな森があるというのも羨ましい事だ。登山道の脇に「天然記念物 藻岩原始林」の石碑があるのを見て納得した。

登山道もかなり踏み固められているので年間の入山者数も相当なものなのだろう。道はなだらかで登りやすいし、人も多いから一人で登っても安心と言うこともあるのだろう。老若男女を問わず行き交う人の姿は多い。道脇に赤いよだれかけを掛けた観音像が多く見られるのもこのコースの特徴だ。主稜線に出るとベンチもある馬の背分岐で、そこを左折して藻岩山方面に向かうと直ぐ最短コースである北ノ沢登山口からの道が合流する。

笹に挟まれた道を登っていくとオヒョウと書かれた木があった。樹皮に特徴のある落葉高木で樹名板に「名前は葉の形が魚のオヒョウに似ていることから、、」と説明してあるのはちょっとこじつけっぽい。それはそれとしてコース上の多くの木には樹名板が取り付けられているので、森林学習や自然観察の場としても活用されているようだ。

山頂部には遠くからも良く見えていたパラボラアンテナと藻岩観音奥の院、藻岩山展望台の建物がある。この展望台の前に三等三角点と休憩用のベンチがあるのだが、これがまたびっくりするような三角点で、形は丁度2段に重ねたホットケーキのような直径1m以上ある円形コンクリートで覆われていて、上部に三角点を解説した金属プレートが埋め込まれている。ちょっと他ではお目にかかったことのない代物だ。どんないきさつでこんな厳重な三角点になったのか知りたい気がする。

その場からも札幌の市街が眺められるが、展望台の屋上から見た方が眺めは良い。展望台の建物はロープウェイが運休中の為閉鎖されているが、屋上には上がれるようになっている。屋上には風景パネルが置かれていて、実際の眺めと見比べながら山の名前などが分かるようになっている。遠い山は霞んでいるので見られないが、札幌市街の様子はよく分かる。ここから見ると札幌も高いビルが多くて、札幌ならではの特徴はよく分からない。

計画では山頂で昼食をとった後はスキー場へ下りる積もりをしていた。ただ、スキー場に下りてから元の慈啓会登山口に戻るバスの便が分からない。暑い中を道路を歩いて戻るのも気乗りしないから、今来たコースを戻ろるかそれとも旭山公園コースはどうだろう?そんな話しを山頂で一緒になった登山者相手にしていたところ、旭山公園へのコースも良いですよ、と他の登山者が声をかけてきた。

我々より年上と思われる夫婦連れで、旭山公園まで下りたら、その人の車で慈啓会登山口まで送ってくれると言う。そこまでして貰っては恐縮とお断りしたのだが、「では先に下りて待ってますから」と言ってさっさと下山してしまった。それで我々も結局彼等の後を追って旭山公園へ向かうことにした。

馬の背分岐までは行きと同じ道を下り、旭山公園コースはこの分岐を直進する。稜線歩きのコースなので慈啓会コースに比べると眺めが良いが、林の雰囲気は慈啓会コースが勝っている。それと思いの外アップダウンがあって、下り一方と勝手に考えていた当てが外れた。途中のT6分岐は小林峠コースへの分かれ道で、このように登山コースが沢山あるのは都市近郊の山の特徴だ。

旭山公園が近づいてくると道が二手に分かれて、どちらの標識も旭山公園を指しているがここは右手に進む。やがて旭山公園入口の大きな駐車場に到着した。例の夫婦が山頂での言葉通り慈啓会登山口まで送り届けてくれて、「楽しんでいって下さいね」の言葉を残して去っていった。さりげなく示される好意というのは嬉しいもので、これが良い思い出となって後々まで残るのだ。藻岩山は良い締めくくりになった。/福西

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GPSで記録した登山ルートの地図画像が見られます(画像ファイルは200KB前後です)
オンライン地図(山旅倶楽部)の2万5千全国地図とカシミールを使用していますが、画像を縮小している為、縮尺は正確ではありません
地図上で登山ルートを赤色の実線で表示しています。歩いたコースが往復で異なる場合や行動が複数日に
渡る場合は、色を変えている場合があります(例:登りを赤色、下りを紫色。一日目を赤色、二日目を紫色)