山行報告>大岩壁に囲まれた山、明星山

2010/9/26

 
【日 程】平成22年9月26日
【山 名】明星山
【標 高】1,188.5m
【天 候】晴れ
【メンバー 】Y井、Y田、J久、H石、N田、福福
【地 図】※デジタル地図の該当部分を切り出したもの
【タイム】
 ヒスイ峡登山口7:50−−−10:19竜護の尾根分岐10:33−−−12:03明星山12:15−−−13:28甘露水13:34−−−13:38林道出合13:48−−−14:54小滝駅
       


みょうじょうさん又はみょうじさん。新潟県糸魚川近くの標高1,189mの山で岩登りをする人には良く知られていても、一般的には隣にある黒姫山(青海)の方が知名度は上だとY井さんは言っていた。
知名度はともかく、大岩壁を持ち山頂からは日本海や雨飾山などの眺めも良いとされているので登るには面白そうな山だ。

糸魚川の宿からタクシーでヒスイ峡の登山口に向かう。滅多に行くことのない場所ということで運転手さんはちょっと心許なげだったが、大迷いすることもなく目的の場所に着いた。その途中にあるヒスイ峡展望台付近からは明星山南壁の迫力ある眺めが得られたが、この日取り付いているクライマーの姿はなかった。

登山口にある小滝川を渡る鉄製の橋(歩道橋)には積雪期は入山禁止との表示があり、フェンスは閉じられていた(鍵はかけられていない)。このフェンスを開けて対岸に渡ると「明星山登山道」の標識があり、林の中に道が続いている。やがて展望が開けて対岸にある水力発電所の施設も見えた。今日は青空の広がるお天気でこんな日は歩いていても気持ちが良い。

明星山を地図で見ると山の北側を除いた周囲は崖マークで覆われいて、まるで要塞のような山なのだが、その西側の岩壁に向かうように道が延びている。登山道の状態は特に手が入っているとは思えないが、ルート自体ははっきりしている。やがて西壁の基部に到着して見上げると壁にボルト等が打たれているので、ここも登られているのが分かる。一旦、サカサ沢の流れに近づいてから又岩壁寄りにと、このコースは沢と崖とのごく狭い間を通っているので落石が気になり休憩は出来ない。

水場が近いせいかギボウシが良く目に付くが、標高750m辺りに葦が茂っていたのには驚いた。ようやく岩壁から離れ、水辺を進んでから大きく右手に進路を変える。一旦下ってから登り返したところが頂上への分岐地点(竜護の尾根分岐)で、ようやくここで最初の休憩が取れた。

この場所から明星山山頂まで標高差300m程の最後の急登が始まる。登るに従って尾根が狭まってくるが、眺めは良くなる。北西の方向に採石により山肌を削り取られた黒姫山が見える。この山はデンカ(電気化学工業)の私有地を通るメインルートが通行禁止になった為、旧来のルート(清水倉口)で登るしかなくなり行程が長くなった。とこれもY井氏談。黒姫山は後に栂海新道を切り開いた「さわがに山岳会」が最初に登山道整備に取り組んだ山で、この山に山小屋を建てたとも本で読んだのだが、今はもう取り壊されてしまっているようだ。

他のメンバーには先に登って貰い、足取りの重いJ久さんの後を登ったら山頂までの標高差300mに1時間半かかってしまった。この為、山頂では十分な時間が取れなかったものの、期待通りの眺めの良さに満足した。ただし、10分程の休憩の間には雨飾山山頂の雲は取れなかった。

二人連れの女性が登ってきたのと入れ替わりに山頂を後にすると、直ぐに「岡部落を経て小滝駅まで150分」と書かれた分岐標識がある。この小滝駅までの所要時間は正しい。この道は急な上に滑りやすく、また眺望もないので歩いて楽しい道ではなかった。

林道に出る直前に甘露水の水場があり、飲んでみるとこれが美味い水だった。水の美味さに文句はないのだが、脇の標柱に「家への土産に水補給を 小滝駅へ60分」と書かれているのには異議がある。珍妙な日本語はともかくとして、問題は小滝駅までの所要時間で、水平距離で5km以上ありそうなのにその所要時間が60分とは明らかに過少だ。

我々の場合、この場所から林道出合まで4分かかり、そこで登山靴から運動靴に履き替えるのに10分かかったがこれは別として、林道出合から小滝駅までが66分。つまり甘露水から小滝間は70分を要したわけで、それも終始早足で、特に国道に出てからは慌てまくって小走りに近い歩き方をしての結果が70分だ。これで列車時刻の2分前に駅に到着して予定の列車に何とか間に合った。標柱に書かれた60分を信用して地図も確認せずに歩いていたら間違いなく乗り遅れていただろう。比較的新しいものに思えたが、よく検証されずに建てられてしまった罪作りな標柱である。/福西

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GPSで記録した登山ルートの地図画像が見られます(画像ファイルは200KB前後です)
オンライン地図(山旅倶楽部)の2万5千全国地図とカシミールを使用していますが、画像を縮小している為、縮尺は正確ではありません
地図上で登山ルートを赤色の実線で表示しています。歩いたコースが往復で異なる場合や行動が複数日に
渡る場合は、色を変えている場合があります(例:登りを赤色、下りを紫色。一日目を赤色、二日目を紫色)