山行報告>紅葉の志賀高原、笠ヶ岳

2010/10/24

 
【日 程】平成22年10月24日
【山 名】笠ヶ岳(志賀高原)
【標 高】2,075.8m
【天 候】曇り
【メンバー 】Y井、Y田、H石、福福、(T田)
【地 図】※デジタル地図の該当部分を切り出したもの
【タイム】
 宿8:12−−−9:42笠峠茶屋9:47−−−10:10笠ヶ岳10:50−−−12:00熊ノ湯
       


今夏の異常な暑さの余韻をまだ引きずっていて、10月になっても秋らしい感じがしない。例年なら紅葉の最盛期を過ぎている時期に計画してしまった10月例会だったが、今年は遅れていると言われている紅葉にひょっとするとうまく出会えるかもしれないと少し期待してしまう。

今回目指したのは山田牧場から笠ヶ岳を経て熊ノ湯に抜けるコースで、ここは初めて歩くことになる。平成7年2月に同じく山田牧場から笠峠を越えて熊ノ湯までクロカンで歩く計画を立てて出掛けたのだが、降雪続きで雪崩れそうな感じがした為途中から引き返してしまった。雪の落ち着く3月に再度と思っていたのが延び延びになって、結局無雪期に歩く方が先になった。

ちなみに今回泊まった山田牧場の宿はカミさんの友人から紹介して貰ったのだが、偶然にも平成7年の時と同じ宿だった。その時の計画書に書かれている一人当たりの宿泊料金を見ると今回と全く同額で、少なくとも平成7年以降はずーっと同じ料金を維持してきたのかと感心というより感動してしまう。

山田温泉までは長野電鉄の須坂が起点になるのだが、バスは須坂から途中の山田温泉までしか行ってないので、そこから先はタクシー利用になる。須坂のタクシー会社に山田温泉から先のタクシーを予約したところ、須坂から山田温泉まではバス料金(一人当たりのバス料金×人数分)で、その先の山田牧場まではメーター料金で行くと言われ、その条件で須坂からタクシーで行くことにした。

山田温泉までは良いのだが、そこから先は急に道が狭くなる。道沿いの松川渓谷は紅葉の名所らしくその狭い道にバスや観光客の車が押しかけているので、すれ違いの為にすんなり走れないのだが、いつもならこの程度ではないとタクシーの運転手さんは言っていた。肝心の紅葉の方は今いちというよりも、まだほとんど色づいていない。これで山田牧場はどんなだろうと思ったが、さすがに標高1,500mの高地では紅葉は盛りだった。
この日は近くの中倉山に登る計画をしていたのだが、熊が出るからと宿の主人に強く止められた為、牧場周辺の散策に変更してぶらぶら歩きで終えた。

翌朝、牧場の電気柵の出入り口からスキー場に入り、第1リフト沿いのゲレンデを登る。牛の糞に気をつけながらのゲレンデ登りには面白味はないが、振り返ると眺めが素晴らしい。麓の紅葉も良いがその背後に北アルプスの山並みが延々と連なっているのが絵になる景色だ。雪で白く輝いていればなお良いのだが、今はまだ黒々している。リフト降り場まで登るとその上に笠ヶ岳への標識が初めて現れ、そこからはスキー場上端の尾根を進む。大きなモミの木のところにも標識類が有り引き続き尾根道を登る。登り道は少し急になってくるがこの辺りから見る笠ヶ岳南面の紅葉は見事だ。右下に七味温泉の建物も見える。

一旦車道に出て直ぐ先でまた山道に入る。車を止めて紅葉の景色を撮ろうとカメラを構えている人達の姿が多い。しばらく急登があってその後平坦な道になり、再び車道に合流する。車に気をつけながらこの車道を400m程進むと茶店のある笠峠に着く。店の中を覗いたY田さんが出発前に牧場で買ったビールよりもこの茶店のビールの方が安かったと嘆いていた。大体標高の高い方がビールの値段も高いものだが、まれにこういう事もある。

峠からは急登である。階段が整備されているがこれがまた急な階段で手摺りがなければ怖い程のもの。梯子と呼んだ方が良い位の階段を初めて経験した。山頂は広くはないが、岩の上に登れば360度の展望が得られる。朝から曇り空だが高曇りなので遠望も利く。大岩がうまく風を避けてくれるので、車で来て先に登っていたT田さんとも一緒に寒さに震えることもなく昼食をとることが出来た。

地図には山頂から北に向かう登山道が書かれているが、この道は見当たらなかったので来た道を戻って笠峠に下り、それから熊ノ湯への道に入った。標識によれば峠から熊ノ湯までは2.9kmとなっている。しばらくは左下に車道を見ながら落ち葉の積もった道を歩き、やがて車道と離れて東寄りに進むようになる。古くからの道だが笠峠からの往復が一般的になってしまっ今では熊ノ湯から歩いて登る人も少なくなり、時折現れる標識も古いものばかりで文字が消えて判読できなくなっている。熊ノ湯スキー場のゲレンデに出ると熊ノ湯まで0.7kmの標識があり、あとはゲレンデを真っ直ぐ下っていけば熊ノ湯に到着する。

バス待ちの時間に入浴の計画だったので、さっそく熊ノ湯ホテルのフロントに向かったら外来入浴は12時半からと言われ、それまでの30分間は荷物の整理などして時間をつぶす。ここの時間管理は馬鹿に厳格で12時25分に入浴を申し出ても30分までは待たされる。その上入浴料は千円と高い。ただ、温泉がエメラルドグリーンの湯で珍しいのと、板張りの浴室の雰囲気は良い。何と言っても山から下りた後の温泉というのは気持の良いものだ。
最後に今回の紅葉の感想だが、全体的にくすんだ印象で、言われているように夏の暑さの影響を受けているのかもしれない。それでも特に蓮池、丸池の辺りはちょうど最盛期で実に見事だった。どんな天候不順の年でもそれなりに紅葉が楽しめるというのも日本の山の良いところだ。

※GPSの軌跡図と実際に歩いたルートにズレがあります
まず、山田牧場スキー場の登り始め、軌跡図ではリフトの左側(北側)から入って、リフトを潜り右側(南側)に出たようになってますが、ここは終始リフトの右側(南側)を歩いています。リフトを潜ってはいません。
また、二度目に車道に出てから笠峠までの間は車道を歩いています。
更に、笠峠から熊ノ湯に向かうコースでは軌跡図では車道を横断して左側(北側)を歩いているように見えますが、実際は車道の右側(南側)を歩いていて、車道を横切ることもありません。以上ご注意ください。/福西

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GPSで記録した登山ルートの地図画像が見られます(画像ファイルは200KB前後です)
オンライン地図(山旅倶楽部)の2万5千全国地図とカシミールを使用していますが、画像を縮小している為、縮尺は正確ではありません
地図上で登山ルートを赤色の実線で表示しています。歩いたコースが往復で異なる場合や行動が複数日に
渡る場合は、色を変えている場合があります(例:登りを赤色、下りを紫色。一日目を赤色、二日目を紫色)