山行報告>お不動さんの山、太神山

2010/11/14

 
【日 程】平成22年11月14日
【山 名】太神山、堂山
【標 高】太神山599.7m、堂山384m
【天 候】曇り
【メンバー 】Y井、I田、Y田、J久、T橋、A井、H石、U美、O橋、福福
【地 図】※デジタル地図の該当部分を切り出したもの
【タイム】
 アルプス登山口バス停10:07−−−10:35迎不動10:41−−−11:03不動橋11:03−−−12:04太神山12:56−−−13:59鎧ダム登り口14:00−−−14:20鎧ダム14:35−−−15:20堂山15:25−−−15:38新免分岐15:41−−−16:33新免バス停
       


会の例会ではあるのだが、もともと8月例会として企画していたものを11月に延期して実施したので11月例会とは別である。
今回の目的の太神山は滋賀の湖南アルプスと呼ばれている山域の山で、低山ながら変化に富んだ山歩きが楽しめる。昨年の5月に同じ湖南アルプスの笹間ヶ岳と堂山に登ったので、今度は登る山を替えて太神山と矢筈ヶ岳という組み合わせにした。

JR石山駅から25分程バスに揺られると、その名もアルプス登山口という終点のバス停に着く。辺りの林は紅葉が始まりかけて山歩きには良い時期と思えるのだが、バスから降りたのは我々のメンバーだけでちょっと寂しい。

そのままバスの進行方向に向かって天神川沿いの舗装された道路を歩き出す。道の両脇の林はトラロープやビニールテープで封鎖されていて、松茸発生期間中は入林禁止と張り紙がしてある。これが山の上までずっと続いているので、ロープを張るのも結構な手間暇がかかったと思えるが、それに見合う程の収穫はあるのだろうか。

迎不動を過ぎ道が大きく左手にカーブするところを道なりに登りだしてから地図を確認すると、登山道はカーブの手前からが始まっているので入口を通り過ぎてしまったようだ。ところが戻ってみるとその登山道は崖崩れの為に閉鎖されていて行かれそうにない。その場にある標識も舗装道路の方向を指しているので、やはり道路を行くのかともう一度先程のカーブを回ってしばらく登ったら立派な分岐標識があった。地図の登山道はもう使われなくなっていて、この迂回コースが正規のルートになったらしい。

不動橋を渡ってから七曲がりの登りに取り付き、そこを登りきれば急な登りはなくなる。程なく中不動のお堂に着き、その先には弁財天を祭る岩など、不動寺への参道らしい感じになる。名前が面白い泣不動はユニークな顔付きの不動尊像でここでは信者の人達がホラ貝を吹いてお参りしていた。その泣不動から少し登ったところの矢筈ヶ岳分岐には何と土砂崩壊の為通行止めの看板が出ていて、ここから矢筈ヶ岳に向かう積もりだった我々はガッカリしてしまう。しかし、今さらどうしようもないので、ともかく太神山へまず登ってそれから善後策を考えることにする。

コンガラ童子、セイタカ童子の二像が並ぶ二尊門を潜りさらに登ると不動寺に着く。軽乗用車が2台止まっていたのでここまで車で入ることも可能なようだ。本堂へは最後に長く急な石段を登ると到着する。清水寺のような舞台造りの立派な建物で一見の価値がある。また大岩が本堂の屋根の上に張り出して、檜皮葺の屋根と岩が結合した造りになっているのも珍しい。本堂裏の胎内潜りを通った先に標高599.7mの太神山三角点がある。

展望はないが予定通りここで昼食にして、この後の行動を考えたのだが、結局、矢筈ヶ岳は諦めて昨年登って好印象だった堂山にコースを変更することにした。堂山へは今来た道を迎不動の手前まで戻り、そこで天神川を渡り対岸の道に取り付く。取付から鎧ダムまでしばらく登りが続くが、この道は去年も通っているので様子が分かっている。鎧ダムはダム湖に当たる部分が流入した土砂で完全に埋め尽くされ、一面の砂原になっているのがなかなかの景観で、そこにモウセンゴケやミミカキグサといった食虫植物が多く見られるのは養分の少ない土が堆積しているからだ。

ダム湖を縦断して堂山への標識のところから左手に入り、しばらく緩やかな林の中の道を行くと、少し登りになって尾根に出る。尾根伝いにアルプス登山口バス停への道もあるが、堂山へはこの尾根を越して一旦下る。下りきってからまた登り返す途中に下山口である新免への分岐があるのだが、ここはちょっと分かりにくい。堂山へはその分岐を通り過ぎて、狭い尾根を登ったり下ったりしながら進み、最後に岩場を登りきれば大岩のある山頂である。その岩の上からは琵琶湖などの眺めが良いのだが、少し時間が押し気味なので記念撮影だけして、早々に今来た道を引き返した。

先程の新免分岐まで戻り、そこから左手に下るルートに入っても相変わらず花崗岩のザレた道が続き、特に下りはスリップしやすいので要注意だ。と思っている時にT橋さんがそんな道に足を取られて5m程ずり落ちてしまった。幸い擦り傷程度で済んだから良かったものの、山歩きは常に危険の中にあることを再認識させられた事故だった。その後は全員が気を引き締めて下り、新免のバス停へはバス時刻の1分前に到着するという間の良さで、帰りの電車も予定より1本前の列車に乗れてしまった。
終わりよければ全て良しと言うが、今回の転落事故が一つ悔いを残してしまったのが残念な事だった。/福西

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GPSで記録した登山ルートの地図画像が見られます(画像ファイルは300KB前後です)
オンライン地図(山旅倶楽部)の2万5千全国地図とカシミールを使用していますが、画像を縮小している為、縮尺は正確ではありません
地図上で登山ルートを赤色の実線で表示しています。歩いたコースが往復で異なる場合や行動が複数日に
渡る場合は、色を変えている場合があります(例:登りを赤色、下りを紫色。一日目を赤色、二日目を紫色)