【日 程】平成23年6月5日 【山 名】東山 【標 高】1,849.0m 【天 候】曇り 【メンバー 】I田、Y井、Y田、J久、福福 【地 図】※デジタル地図の該当部分を切り出したもの 【タイム】 自然園入口バス停9:13−−−9:22奥裾花自然園入口9:30−−−10:18落合分岐10:18−−−10:41中西山10:57−−−11:38天狗の鼻11:41−−−12:26東山12:46−−−13:33天狗の鼻13:37−−−14:08中西山14:08−−−14:34京清水14:36−−−15:07奥裾花自然園入口15:17−−−15:27自然園入口バス停 |
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一昨年の6月中旬にシラネアオイを見ようと奥裾花の中西山に出掛けたのだが、この時はシラネアオイは見つからず花の時期を過ぎてしまったのだと思っていた。 群生地は中西山より先にあるらしいので、今回は出掛けるのを一昨年より二週間早めた上で、中西山を越えてその先の東山を目指すことにした。 なお、奥裾花に入るのに公共交通機関を使う場合はミズバショウ鑑賞の為に運行されているバスが利用できる。ただし、運行期間が4月29日から6月5日まで(平成23年度の場合)と限られているので、バスを利用してシラネアオイを目的に山へ登る場合は、6月5日が最後のチャンスとなる。 今回は鬼無里に宿をとって、前日に地図で目星を付けておいた近くの虫倉神社に登ったのだが、地図にあった登山道は既に廃道で、神社まではずっと林道を歩く羽目に。その上到着した神社は高い木に囲まれていて展望はなく、眺めを期待して登ったのに全く当てが外れた。 翌朝、長野始発のバスに鬼無里から乗車すると奥裾花自然園入口バス停まで1時間程かかる。途中、マイカー利用の人達が手前の観光センターの駐車場に車を置いて、我々の乗ったバスに乗り換えてくるが、肝心のミズバショウの見頃は終わっているので観光客の姿は少ない。 バスを降りて道路を10分程歩いたところが実際の自然園入口で、ここから緑鮮やかなブナ林に入っていく。鳥の声も良く響いて、相変わらず歩くには気持の良い林だ。 ブナ林を抜けると道端にニリンソウ、キクザキイチゲ、ヤマエンゴサク、サンカヨウ等の春の草花が賑やかに出迎えてくれる。京清水を過ぎると道が少し急になってぬかるみも多くなるが、雪解け時期だから足下がぬかるむのはやむを得ない。小さな雪の壁を乗り越えると稜線の落合分岐だ。ここから北へ堂津岳方面は通行止めのロープが張ってあるが、現在登山道の刈り払いが進行中で、いずれはしっかり整備されて歩けるようになるはずだ。 中西山へはこの分岐を左に取る。一昨年に同じコースを歩いているので様子が分かっているだけ歩みも順調だ。中西山山頂ではブヨに悩まされた記憶だったので今回は防虫ネットを用意して来たのだがこれが役に立った。ブヨに囲まれながら15分待っても後続メンバーが現れないので私とカミさんは先に進むことにする。ここから東山までは未知のルートなので、出来るだけ早めに行動して登頂の目処を付けておきたいのだ。中西山から下りきった所にお目当てのシラネアオイがあった。どれも見事に咲いているのでちょうど良い時期に巡り合わせたようだ。この先東山までの間は登山道のそこかしこにあったのに中西山までの間に全く見られなかったのは、おそらく人の影響だろう。これだけの量のシラネアオイを見るのは初めての経験で、私もカミさんも有頂天だ。 一方、残雪の量は想像していたより多かったものの危険な箇所は無く安心して歩くことが出来た。唯一危険箇所は天狗の鼻前のトラバースで、わずか数歩ではあるが外傾した岩が滑りそうな感じで嫌らしい。天狗の鼻の直登にかけられているロープは、ぶら下がるような使い方をしない限りは大丈夫だ。一瞬ガスが切れて姿を現した東山はまだ随分と遠くて、計画書通りの時間ではとても着きそうにない。後続メンバーには時間をみて適当に引き返すようにと携帯で伝えて我々は先を急ぐ。 天狗の鼻から大きく下ってまた登り返し、その後は狭い稜線のアップダウンの道をシラネアオイを慰めにして頑張る。そして到着した東山山頂は曇り空の為眺望は無かったが、取りあえずやり遂げたことに満足した。パンだけの昼食を手早く済ませた後は、途中で追い越した単独女性と入れ替わりに下山開始。登頂を諦めたY井さんとも合流した後、最終バスに間に合わせるべく急ぐ。とは言え登り返しが何度もあるので思った程は捗らず気ばかり焦る。中西山を過ぎた時点で何とか時間内に下りられる目処が立ち、安心したせいか落合分岐直下の雪壁をずり落ちるというヘマをやったが、ご愛敬で済んだ。京清水で喉を潤した後は急ぐこともなく、先に下りたメンバーの待つ自然園入口に十分に時間の余裕を持って到着することが出来た。 帰りのバスに乗車後突然の土砂降りに見舞われたが、山の中ではポツリポツリと来ることはあっても、何とか天気が持ちこたえてくれたのは本当に幸運だった。 この日しかないという時がちょうど梅雨の晴れ間に当たり、その上見事なシラネアオイが見られて我々はついていた。これに味を占めたので、堂津岳へのルートが通ったら、同じ時期にぜひ歩いてみたいと思っている。/福西 |
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