山行報告>鴨沢からの道は登りやすい、雲取山

2011/9/15

 
【日 程】平成23年9月15日
【山 名】雲取山
【標 高】2,017.1m
【天 候】晴れ
【メンバー 】福福
【地 図】※デジタル地図の該当部分を切り出したもの
【タイム】
 小袖乗越6:06−−−7:161,135m7:26−−−8:15七ツ石小屋8:28−−−9:20奥多摩小屋9:31−−−10:19雲取山11:09−−−11:10避難小屋11:20−−−12:15日原分岐12:20−−−12:32七ツ石山12:37−−−12:54七ツ石小屋13:00−−−14:31小袖乗越
       


新潟から東京に戻ると葬儀の他にも色々所用が出来たりで、再度新潟に出掛けるきっかけもつかめないまま過ぎてしまい、結局、東京近郊の山(奥多摩)でお茶を濁す事になった。

向かったのが雲取山の麓で、ネットで調べて良さそうだと目を付けた丹波山村の奥秋キャンプ場。ところが行ってみるとこの日は断水の為営業中止とか。近くの道の駅併設の温泉も同じく断水で何だか先行き不安になる。この日は道の駅の案内所で教えて貰った小菅村の玉川キャンプ場に寝場所は確保できたが、ここはオートキャンプ場なのでちょっと料金が高い。ただ、ニジマスの刺身を差し入れてくれたりサービスが良かったので気に入った。

翌朝、奥多摩湖を渡って登山口の鴨沢へ向かう。普通は鴨沢バス停から登りはじめる事になるのだが、車の場合は更に小袖乗越まで乗り入れる事が出来る。行ってみると売り地の看板が出ている広いスペースを皆さん駐車場として利用しているようで既に4台程の車が停車していた。我々も同じように駐めて出発準備をする。鴨沢バス停から歩くよりは30分程時間短縮しているはずだ。

駐車場所から少し林道を登ると左手に登山口の標識があり、階段を登って登山道になる。廃屋や畑などの横を通り、先程の林道とほぼ並行して登っていくが傾斜は緩い。見通しの利かない単調が登りが続き、1時間歩いても休憩適所がないので仕方なく堂所手前の道端で最初の小休止を取った。予報通り天気は良さそうだし、新潟の時と比べると気温も低く爽やかなので、今日はすっきりした富士山が楽しめそうである。

休憩場所から30分歩いて七ツ石小屋への分岐に着いた。近道と書かれた直登ルートと七ツ石小屋を経由せずに行く巻道ルートの分岐である。これは帰りに通って分かった事だが巻道ルートは水害を受けて次の分岐から先が通行止めになっていたので、登り下りとも近道ルートで行くのが正解だった。直登ルートだけあってこれまでの登りに比べると急になるが、ほどなく七ツ石小屋に着く。

七ツ石小屋は管理人の常駐している小屋でここからの富士山の眺めは素晴らしい。小屋の中からガラス戸をガラリと開けると目の前に富士山が飛び込んでくるよう、入口正面が富士山を向いて建てられている。また小屋の裏手にはベンチが備えてあるので、小屋の冷たい水を飲みながらのんびり富士を見るのも良い。

小屋から少し登ると水場と七ツ石山・鷹ノ巣山への分岐がある。我々は左に進んで七ツ石山を経由しない巻道コースをとったが、巻道だけあってほとんど平坦な道のまま十字路に出た。尾根を越えて日原へ下る道(日原林道は水害で通行止め)、右手は七ツ石山、左手が我々が向かう雲取山への道で、この先から眺望が開けて非常に楽しい道になる。天気はほぼ快晴、山際は少し雲が沸いて富士山も時に顔を隠したりはするが、秋らしい陽気と見事な眺めに心が浮き立ってくる。

七ツ石小屋から小1時間で次の奥多摩小屋(有人)に着く。天気が良いので布団が干してあった。この小屋の近くにテント場、水場、ヘリポート施設がある。小屋の直ぐ先で1813Pを経由する道と巻道に分かれるがどちらを通っても大差はない。再び道が合流した先に富田新道への分岐、その先小雲取山手前にも同じく富田新道分岐があって、雲取山へのアプローチは非常に充実している印象だ。

小雲取山はピークは通らず直ぐ脇を通っていよいよ最後の雲取山への登りになるが、この途中に雲取山荘への巻道がある。地図を見ると雲取山の西側、三条ダルミから雲取山荘へもやはり雲取山頂を経由しない巻道があるのだが、これは両方とも山荘利用者の為に雲取山荘が整備した道なんだろうか?

山頂手前に避難小屋とトイレがあり、小屋の内部を覗いてみると広くて綺麗だった。小屋の外に付けられた二つの温度計はどちらも20度を指している。小屋の横手には山梨百名山のちょっと傾いた標柱があった。雲取は山梨、埼玉、東京の3都県にまたがっているのだが、三角点の位置は埼玉、東京のみにかかっているので、山梨県はこの場所で涙をのむしかなかったわけだ。

そこから1分程登った山頂には埼玉県とやや古ぼけた東京都の山頂標識、方位盤、三角点の他に原三角測点と彫られたコンクリート柱があり、本格的な三角点の設置が始まる以前に置かれたものという説明がある。山頂は広いが意外と回りに木が多い感じだった。

下りは同じコースを下りたが、行きに巻いてしまった七ツ石山に寄り道してみた。七ツ石のピークそのものは平凡でも周辺の林の雰囲気が良かった。また七ツ石小屋でも一休みしたが、この時は富士山はほとんど雲に隠れてしまい、残念ながら今日の好天気も長続きしないようだ。

この後も順調に下って、予想より早い時間に下山できたのは良いお天気のおかげだ。この天気と百名山のネームバリューで平日にも関わらず登る人は多かった。雲取山に初めて登ったのだが鴨沢コースの登りやすい道に感心した。急登は全くないし上手く道が付けてある。特に展望が開けてからはとても気持ちよく歩けた。前半の植林の中の道が長いものの、コース全体を通して第一級の歩きやすい道だと思う。鴨沢からの雲取山、是非お勧めする。/福西

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