山行報告>三頭山の三つのピークが気になる

2011/9/19

 
【日 程】平成23年9月19日
【山 名】三頭山
【標 高】1,527.5m
【天 候】曇り
【メンバー 】福福
【地 図】※デジタル地図の該当部分を切り出したもの
【タイム】
 都民の森駐車場9:15−−−10:26三頭山東峰10:30−−−10:39三頭山中央峰10:39−−−10:45三頭山西峰10:59−−−12:14都民の森駐車場
       


大岳山に登った日の夜は雨の予報が出ていた為、キャンプは諦めて鳩ノ巣に宿をとった。初めての場所なので近くを散策してみると、多摩川で川遊びのグループやファミリーが割と多い。連休だからそれなりに賑わっているのだが、数日前に降った雨のせいで川の水がまだ茶色く濁っていて、川遊びイコール清流というイメージにならないのが残念なところだ。

宿の板さんとたまたま話しをしたら、この人えらく山好きな人で話しが合ってしまったが、これまでに千以上の山に登ったそうで恐れ入る。年格好は私と同じ位に見えたが、長い休暇を取っては車であちこち行ってるらしい。職を持って働いていても意欲のある人は休暇を色々工夫して登っているという典型かな。

翌朝、8時頃に宿を出発して向かったのは都民の森。そこから三頭山に登るという最短、かつ簡単なコースだ。奥多摩湖を深山橋で対岸に渡り、渡ったら直ぐに左折して三頭橋を渡り奥多摩周遊道路に入る。奥多摩周遊道路はもともとは有料道路として開設されたもので、2車線道路だが道路の整備状況は非常に良い。現在は無料化されているのだが引き続き道路整備に力を入れているようだ。

この道路は路面は良いのだがカーブの連続するワインディングロードで、そういう道が大好きなバイクや暴走車が集まってくる。迷惑を受けるのは私のようなへたくそドライバーで、後からあおられてはドライブを楽しむゆとりはない。ようやく到着した都民の森駐車場はまだ時間が早いので余裕があったが、帰る時には満車状態だった。

車を駐めて支度をしながら辺りの様子を見てみると、結構山登りスタイルの人も多い。ここから三頭山までなら軽いハイキングなので気軽に行かれると言う事だろう。そんな彼等と前後して我々も出発する。森林館の下のトンネルを潜って木工工芸センターの横を通り、鞘口峠への登り道に入るとようやく舗装路から解放される。

登り出せばものの十分でテラスのある鞘口峠に到着してしまう。この峠を右にとれば御前山、大岳山方面へ登山道が繋がっている。三頭山へは左だ。前を行く若いカップルが楽しそうに笑いながら登っていく後を我々もゆっくりついていく。お天気の方は曇り空で残念ながら眺望は期待できない。○○の道と名付けられた地図にもない道の分岐があって、先を行っていたカップルとは別れてしまった。

1,527.5m三角点のある三頭山山頂には鞘口峠から1時間程で到着する。木々に囲まれているのでここからの展望は無いが直ぐ近くに木製の展望台が設けられている。ただしこの日は曇り空の為眺望は無い。ここの山頂標識には三頭山と書かれた下に括弧書きで東峰とあり三角点の標高が添えられている。そこから2,3分歩いた所がベンチとテーブルが備えられた三頭山最高点で、ここの標識には中央峰1,531mと書かれている。そこから先へ進むと一旦鞍部(御堂峠)に下がり登り返したところが広場のピークで、ここが一番頂上らしい雰囲気がある。標識には西峰1524.5mとある。

三頭山だから三つピークがある事は当然でそれを東峰、中央峰、西峰と呼ぶ事には別に抵抗はない。ただ、東峰、中央峰と呼んでいる峰は50m程しか離れておらず、その間に鞍部を持たず、しかも標高差は4mしかない。これを遠くから見て別々の峰と認識する事は無理ではないか? 三頭のピークとは正確にはどこなんだろう? web検索で下記のHPを見つけた。
http://yontousankakuten.web.fc2.com/lounge.html

これを見ると三頭のピークは色々変化している事が分かる。元々は御堂山と言われていたらしいので、三つのピークという意味合いは最初はなかった事になる。御堂山から三頭山に変化したきっかけを知りたいものだが、無理にでも三つのピークを選ぶとするなら、三角点のある東峰、最高地点(中央峰)、富士も望めてもっとも頂上らしい西峰という現在の表示が意外と当を得てるのかもしれない。

ここでの昼食後、笹尾根を下りムシカリ峠から三頭沢沿いのコースに入る。このコースの見所は三頭大滝で、大したことは無いだろうと思っていたが、これはなかなか立派な滝である。この滝を見る為めだけにかけられた吊り橋がある。滝を堪能した後は再び森林館を経由して駐車場に戻った。約3時間の手軽なハイキングだったが、一方でこんな深山が手軽に登られる必要があるだろうかという疑問が残った。手軽に登る山はもっと都心の近くに色々あるのに、こんな山奥を人工物で固めてしまった都民の森。失ったものは大きいと思える。/福西

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