【日 程】平成24年3月27日 【山 名】高草山 【標 高】501.4m 【天 候】晴れ 【メンバー 】福福 【タイム】 三輪バス停10:20−−−10:30誤った登山口11:03−−−11:05登山口11:10−−−11:19時石11:19−−−11:37潮見平11:37−−−11:57富士見峠11:58−−−12:08高根山12:09−−−12:14権現社13:14−−−13:27富士見峠13:34−−−13:45池の平13:49−−−14:02一本杉14:02−−−14:12時石14:12−−−14:19登山口14:19−−−14:30三輪バス停 |
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久しぶりに平日の通勤電車に乗ったのだが、そこで思いがけない静寂を体験した。早朝の列車だからぎゅうぎゅう詰めということはなく、乗車率150%位の込みようだったが、名古屋を出発してからしばらくは私語が全く聞こえなかったのだ。車両の全員が無言で、その上、新しい電車は低速になると走行音が非常に低くなるので、信じられないような静けさだった。夜行列車とかで無い限りは、知り合い同士の話し声等が聞かれるのが普通だと思うのだが、この時間帯の電車は常にこうなのか、それとも希な偶然だったのか知りたい気がする。 そんな貴重な体験をして辿り着いたのが東海道線の焼津駅。駅前から見える高草山が今日の目的地で、この山は頂上のアンテナ群が目印になって新幹線からもよく見える、標高501.4mの低山である。 駅前から10数分の乗車で三輪バス停に到着してから歩き出す。三輪川といっても用水のような小川だが、それに沿って登っていくと、集落を外れた辺りで立派な石板に登山口と書かれているのを発見した。この前で登り出す準備をしていると、地元の軽トラが止まって、イノシシに気をつけるようにと声をかけてくれた。この辺りはイノシシが多いらしい。 イノシシはどうやって防ぐのだろう、熊鈴は有効なんだろうかと考えたものの、どのみち熊鈴を持ってはいないので出会わないことを祈るだけだ。擁壁に付けられた階段から登り始めたが、この道は非常に悪い。うち捨てられた段々畑の中を通って林を登っていったのだが、草木は被さっているし道形も不明瞭で、その内に踏み跡も消えてしまった。さすがにこれは変だと思い、来た道を引き返して元の登山口に戻った。 そこでその標識を見てようやく誤りに気が付いた。登山口の文字の前に月が欠けたようなというか、ナイキのマークを寸詰まりにしたような模様が書いてあって、これはどうも矢印の意味らしい。つまりこの位置ではなくこの先に登山口があるということを示した標識だったのだ。矢印なら矢印らしくはっきり書いてくれないととか、そもそもこの位置に標識を置くのが間違いとか、色々言いたい文句が頭に浮かんだが、もちろん一番悪いのは間違えた私だ。正しい登山口はそこから道沿いにものの50mも行くとあった。とんだ道草を食ってしまったが、この程度の遅れは十分取り戻せる。 登山口から登りだして直ぐの所に真新しいイノシシの糞があって、思わずカミさんの腰が引けたようだが、そこは何食わぬ顔をして通り過ぎる。時石という所を過ぎてから、何度も林道を横切りながら道は続く。標識の類は非常に多いのだが、多ければ安心かというとそうではない。それで道を間違えた私が良い例だ。 ちなみに数多く現れる石板の立派な標識は市民の寄付で建てられたようで、地名案内の他に寄付者の名前が書かれている。このコースで海が初めて見えるのは、潮見平から少し登った振り返り坂からで、ここだけ笹が刈ってあって、名前通りに振り返ると駿河湾や焼津港が見下ろせる。 その先はしばらく笹の中の急登が続く。低山の割に急な登りの多い山だ。最後の林道を横切ってから茶畑の中の道になり、その道が尾根に合流した富士見峠では満観峰越しの富士山を眺めることができる。うっすらもやった感じの富士山だったが、この時期であれば仕方のないところだ。 この後は稜線通しに見通しの悪い尾根を進めばソロモン海戦の戦没者慰霊碑の建つ高草山山頂に着く。その手前に南アルプスの白い峰がちらりと見えるところもあるが、木々が邪魔をして写真は撮れなかった。 三角点のある頂上から先へ少し下ってまた登り返すと、docomoの巨大アンテナの立つもう一方の山頂がある。こちらのピークには坂本集落からの道と権現社があり、社の後からは富士山や静岡市街地、朝鮮岩の左手に安倍川河口付近の駿河湾等が見られる。平日であっても登る人は多く、日当たりの良いテーブルで昼食をとっている間にも何組かが挨拶して通り過ぎていった。 下りは富士見峠までは同じ道を戻り、その先は湧水があるという池の平を通って茶畑の中の道を下った。登山道ではなく畑の中の道をルートとして指定しているのだが、これで朝通った時石まで周遊できる。 時石に下れば登山口は間もなくで、順調に下って予定の時刻までにバス停に到着した。 行きがけに道迷い30分のロスがあり、かつ山頂で1時間のランチタイムをとっても計画したバスに間に合うのだから、短時間で上り下りできる手軽な山と言って良い。とは言え、もちろん道迷いはしないに越したことはない。/福西 |
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