【日 程】平成24年4月7日 【山 名】釈迦ヶ岳 【標 高】1,091.9m 【天 候】曇り時々小雪 【メンバー 】T田、J久、Y井、I田、福福 【タイム】 松尾尾根登山口8:52−−−10:30松尾尾根の頭10:43−−−11:16最高点11:17−−−11:24釈迦ヶ岳12:13−−−12:37中尾根分岐12:38−−−13:34鳴滝コバ13:43−−−14:38中尾根登山口14:38−−−14:57三休の湯 |
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少し前のことになるのだが、山渓の記事で鈴鹿山脈の釈迦ヶ岳に新道が開かれたというのがあった。桑名高校山岳部OBの二人が、この山のメインの登山道である庵座谷コースが荒れ、度々事故も起きていることから新ルート開設に着手し2009年4月に完成したという内容だった。 そこでこの新しいルートを下山路に使ってみようと計画したのが今回の山行だ。 気になる残雪の状況については、3月18日に登ったという最新情報をネットで見つけた。その報告によれば山頂には雪があるものの、登山道の残雪はわずかだったようだ。我々が出掛けるのは更に3週間近く後になるので、雪はほとんど無いのだろうと、計画時点ではそう思っていた。 ところが、当日は全国的に被害をもたらした爆発低気圧が通過した翌々日のことで、西高東低の気圧配置に寒気が入り、一時的に冬型に戻ってしまったのだ。 山に近づくと上部の方は前日と今朝に降った雪がうっすらと積もっているのが見える。その上、登山口の前でタクシーを降りるとチラチラと雪が舞いだして、ポカポカ陽気の中をのんびり春山散策をという計画時の目論見は大外れだ。 上部の積雪量が気になるところだが、カッパ上下を着込んで登山口から松尾尾根の急登に取り付く。山頂までの1/5地点という標識を過ぎると、登山道に雪が見られるようになり、岩場はスリップしないように気をつけて通過する。 木々の肌にも雪が付いて春山と言うよりは初冬の山という雰囲気になる。松尾尾根を一気に登り詰め、尾高高原や県民の森からのルートと合流した地点が松尾尾根の頭で標識にも雪がこびりついている。早くも下山してくる男女ペアがいたので声をかけると、風が強くて途中から引き返してきたとか。林の中だから今はそれほど強くは感じないのだが、取りあえずその地点まで行って様子を見るしかない。 松尾尾根の頭から少し登ると岩稜地帯になって、風が強まり冷えてきたので、登り出す時に脱いだ山シャツをまた着込む。雪が舞っているのに青空が広がって日が差し込むから回りの山々や木々に付いた霧氷の花がとても綺麗だ。寒くてもこういう景色を眺めると気持も明るくなって、山登りが楽しくなる。 下山路に予定している中尾根分岐を過ぎると、目の前に釈迦ヶ岳最高点のピークが現れる。 釈迦ヶ岳で最も高いピークで、これとは別に三角点のある頂上が300m程北にある。最高点への登りは少し下ってから細い尾根の急登になっていて、しかも左側は大きくガレている。途中で会った男女ペアはおそらくここから引き返したものと思われる。 丁度、そこを反対方向から下ってくる単独男性がいたので、彼を様子を見ていたが特に風に難儀しているようには見えなかったので、庵座谷から来たというその男性と入れ違いに最高点を目指す。雪が付いているせいでルートが不明瞭に見えたが、歩き出してみるとそんなこともなく、また風も大したことはなかった。急登を登りきると釈迦ヶ岳最高点1,097.1mと書かれた標識があり、そこから麓の景色も良く見える。 この先、雪の量が増えるが、ほぼ平坦な道を途中、羽鳥峰方面への道を分けて進めば山頂に到着する。三角点標柱が雪の上に頭を出しているが、その雪は残雪ではなく新雪だ。この場所は風が当たるので一段下の比較的風の来ない場所を昼食場所にしたが、ツエルトなしで50分も長居してしまったので、気温自体は冬のものでは無いようだ。 下りは中尾根分岐からいよいよ新ルートに入る。かなり急な下り口で全員が慎重に下っていく。雪のせいで道形が判然とせず、どういう道造りがされたのかよく分からないのが残念。それでも手作り感あふれる階段を見つけたりすると、登山道開設の苦労が偲ばれる。切り開いて道造りしたところはまだ十分に土が落ち着いていないのが新道らしい。 日当たりの良い場所を見付けて最後の休憩をとった後は、傾斜の緩んだ尾根を下り庵座谷コースとの分岐でもある中尾根登山口に到着して、この日の山行はほぼ終わりだ。この日は低温の為にiPhoneの電源が切れてしまうという思いがけない一日だったが、最後は温泉で暖まって締めくくりとした。 冬に逆戻りしてしまったこの日の釈迦ケ岳だったが、山頂付近の雪景色がなかなか印象的な山行だった。/福西 |
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GPSで記録した登山ルートの地図画像が見られます。 |