山行報告>佐渡フラワートレッキング

2012/5/12

 
【日 程】平成24年5月12日
【山 名】金北山
【標 高】1,172.1m
【天 候】曇り時々雨
【メンバー 】岩T、Y井、福福
【タイム】
 アオネバ登山口8:38−−−9:51アオネバ十字路10:05−−−10:38マトネ10:39−−−10:50石花越分岐10:50−−−11:19ニセ天狗の休み場11:50−−−12:53天狗の休み場12:56−−−13:49あやめ池14:02−−−14:33金北山14:43−−−15:54白雲台
       


FDA(フジドリームエアライン)が名古屋〜新潟便の就航を記念して出した格安航空券が引き金になり、Y井さんから希望が出ていた佐渡の山行がようやく実現することになった。何しろ新潟までの航空運賃が片道5,800円(別に燃油特別付加運賃片道800円)と、JRの普通運賃(7,350円)よりも安いのだからこれを使わない手はない。

ところがそういう良い目を見る時には気持ちに隙が生じるのか、当日空港行きのバスに乗り遅れてしまい、そんな時に限ってタクシーもつかまらず、思いあまって山の友人に無理矢理空港まで送らせて出発時間ぎりぎりに間に合ったという、情けないスタートになった。

そんな慌ただしい思いをして到着した新潟は、どんよりした曇り空でついさっきまでは雨が降っていた様子。新潟市内では燕喜館という豪商の建物を見学したが、これはなかなか趣のある建物で良かった。

新潟港から2時間半の船旅で佐渡の両津港に到着すると、期待していたお天気は雨こそ降ってないものの、山の稜線部分は雲の中で明日の天気がちょっと心配だ。
この日は観光することもなく、宿の近くをぶらついただけで早めに就寝した。

翌日、我々の願いもむなしくあまり芳しくないお天気で、その上寒気が入って気温が低い。雨と寒さ対策に始めからカッパ上下に身を固めて登山口へ向かうバスに乗り込んだ。バスが走り始めると直ぐに雨が降り出してきたのでカッパ姿は正解だったわけだが、これでは楽しみにしていた山頂からの眺めは得られそうにない。午後には好転する筈だからと、自らを励まして数組の登山者と一緒に登山口バス停でバスを降り、アオネバ登山口に向かって道路を歩き出してから、今度はバスに私とカミさんのストックを忘れたことに気がついた。

又してものミスだが、稜線には残雪が豊富に残っているようなので、ストックなしではきついなぁと今さらながら反省しきりだった。取りあえずバス会社に連絡しなきゃと思っているところに前方からバスの添乗員さんが駆けてきて、私にストックを渡すとまた今来た坂道を駆け戻って行った。バスと乗客を待たせてわざわざ届けてくれたのだ。無事ストックが手元に戻って嬉しかったが、届けてくれた添乗員さん、バスを止めておいてくれた運転手さん、乗客の皆様には本当に感謝しきれない。

そんなドジ続きですっかり自信を喪失してしまったが、ここは山登りに集中しようと気を取り直して登り始めた。このアオネバ登山口からのコースは花の多いことで知られたコースで、登り出すと直ぐにニリンソウ、オオイワカガミ、シラネアオイ、ヒトリシズカ、チゴユリ、エンレイソウなどが顔を出し、中でもシラネアオイは多い。

稜線のアオネバ十字路に到着する手前からはカタクリが現れ、この後のコース上でもほぼ全山カタクリと言って良い程沢山見られた。正にフラワートレッキングの名に相応しいコースであったが、悪天の為どの花も花弁を閉じていたのが残念だった。マトネへの登りでは残雪が多かったが、マトネを過ぎ石花分岐の先までは稜線上には雪はあまり無い。

ニセ天狗の休み場への登りでまた雪が増え、90度左に進路を変えるところが雪で分かりにくい。またニセ天狗の休み場から先が本コース中一番風が強く冷たかった所でまたしても冬に逆戻りという感じだった。もう一箇所迷いやすいところはイモリ平から945.8pの間の尾根が西に張り出しているところで、ついつい雪の上を登りすぎてしまった。残雪の多いところは赤テープでコースを案内してあるものの、見逃すと誤って支尾根に向かう可能性はある。

後は役行者へのトラバース道が雪の壁になっていた為、引き返して尾根コースを進んだ。役行者をショートカットした先の鏡池、アヤメ池周辺は平坦だったがその先に50度程の雪壁があって、ここは直登するしかない。ストックを短く持って先行者のステップを慎重になぞると傾斜が緩んで夏道に出た。そこから一登りするとガスの中にぼーっと建物の輪郭が現れたのが目的の金北山山頂だった。

自衛隊管理地なので立ち入りが制限されており、その為、三角点の位置も分からなかったが、金北神社裏手にある石塔や仏像に霧氷がエビの尻尾のようになって張り付いていたので厳しく冷え込んだことが分かる。ガスっているので展望もなく長居するような場所ではないので、早々に山頂を後にすると、この先はずっと自衛隊管理道路を下ることになる。

事前に通行の届出が必要な道路だが、この下りが結構長い。1時間10分程下ってやっとガスの中に明るい光の漏れている白雲台に到着した。暖かいストーブの火が冷えた身体にはありがたく、ここから1日1本出る臨時バスの時間に間に合ったので1日の縦走が予定通り終わったことにほっとした。後は宿に帰ってお決まりの反省会となるわけだが、私に限っては文字通りの反省会になりそうである。/福西

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