【日 程】平成24年8月2日〜5日
【山 名】永山岳、比布岳、北鎮岳 【標 高】永山岳2,041m、比布岳2,196m、北鎮岳2,244m 【天 候】曇り 【メンバー 】福福 【タイム】 8/4 愛山渓ヒュッテ5:43−−−7:12滝ノ上分岐7:23−−−8:191,555m8:29−−−9:14銀明水9:24−−−9:57永山岳10:16−−−10:47安足間岳10:50−−−11:13比布岳12:09−−−13:14北鎮岳13:38−−−14:44黒岳石室 8/5 黒岳石室7:42−−−8:07黒岳8:08−−−9:20七合目 |
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3日目
翌朝も曇り空で目の前の山の上部は雲に隠れている。先日の大雨の時にはその山肌を沼ノ平からあふれ出た水が滝のように流れ落ちていた、と宿の人が話していたが、元々水気の多い場所に大雨が降ればそういう事もあるのだろう。先に車でやって来た単独行者が出発していき、後からも同じく単独男性が我々を追い越していった。それなりに入山者があるようだ。 昨日下った道を登り返し、分岐からは昨日の道と分かれイズミノ沢沿いのコースを進むと昇天ノ滝が正面に見えてくる。縁起が良いのか悪いのかよく分からない名の滝の手前から大きく右手に回り込むと、次は村雨ノ滝で右手を登って滝上部に出ると、その先は廊下状の道になり沼ノ平への分岐標識に着く。つまりこちら側からも沼ノ平に出る事が出来るわけだ。 ここで沢から離れ永山岳の山腹の道に入る。標高が上がるにつれて背後の沼ノ平が良く見えてくるし、昨日泊まった愛山渓温泉の建物も見える。なかなか爽快な登りながら笹が多いのが難点。標高1,600m辺りからハイマツ帯になり、更に登り続けると草原帯に変わってくる。標高1,850mにある銀明水は流れているのかどうか良く分からず、あまりあてになる水場ではない。草原の登りからガラ場のジグザグを登りきり永山岳山頂に到着した。 雲が沸いて、時折ガスが辺りを包み込むような時もあり、眺めの方は良くはないが、ここまで登ればこの先の行程の目処が立つというそんなピークだ。休んでいる間に若い男性4人組が追いついてきたので、彼等より先に出発し次の安足間岳を目指した。 登り詰めて稜線に出るとそこが比布岳への分岐で、地図ではこの分岐自体を安足間岳としてあるが、分岐から100m程南に小高い丘があるのでそこまで行ってみた。そこには赤い金属板の付いた鉄製のポールがあったが、特に山名の表記はない。しかし多分ここであろうということにして写真を撮ってから先程の分岐に戻り比布岳に向かった。 途中に愛別岳への分岐を通るが、丁度ガスが濃くなった時で、愛別岳へは随分と急な下り道というのは分かるが、その先の様子がさっぱり分からない。愛別岳は次回お天気の良い時にと言う事にして、そこは通過して比布岳に進んだ。比布岳山頂は割と広い場所でベンチやテーブルもある休憩適地である。この先北鎮岳方面へは一旦大きく下る事になるので、その前にここで昼食にした。ガスが晴れて愛別岳も良く見えるようになると、永山岳で追いついてきた4人組がピークに向かっているのが見えた。足並みの揃ったパーティだったが、彼等の目的は愛別岳だったか。昼食後、比布岳を下りハイマツの多い鋸岳の横を通って、北鎮岳に登り返すとここは人が多かったが、人だけではなく蝿が多いのに閉口した。人気ピークには虫も寄ってくるらしい。 北鎮岳から一部に雪渓の残るガラガラの足場の悪い道を北鎮分岐に下り、分岐から黒岳方面に向かう。途中の2,020mに展望台があり、そこがお鉢を見下ろせる最後の場所になっている。 その先はひたすら黒岳石室を目指して急ぎ足で下る。今日は土曜日なので石室の天場が混雑しているのではないかとそれが気掛かりなのだ。石室に着いたときには良い場所は既に押さえられていたが、まずまずの所にテントを張ることが出来た。 テントを張り始める頃から弱い雨が降り出してきたが、この程度の雨なら我々の簡易テントでも問題はない。その内に雨も止むだろうと気楽に考えていたのだが、この判断は甘かった。雨は一向に止まず、夜中からは風も強まって激しく降るようになって来た。何とか朝まで頑張るつもりだったが、フライが風で煽られて何度付け直しても外れてしまい、テント内に浸水するようになった。結局、夜明けまで持ちこたえられず石室に避難という情けないハメになった。最初から小屋泊まりにしなかったのは私の判断ミスだ。 4日目 翌朝になっても強い雨と風は止まず、計画を諦めて下山した人も多かったようだ。我々も小屋を出て誰も居ない黒岳に登ってからロープウェイ乗り場目指して下る。しかし、こんなお天気でも登ってくるパーティはかなりいて、元気が良いというのか気合いが入ってるというのか、私なら登ろうという気がまず起きない天気なのにだ。 そんな中に西欧人の若い男女10人程のパーティがいた。皆驚く程の軽装で満足な雨具も付けず、半数はこの雨に帽子すら被ってないので頭から雨滴が垂れている。そんな状況でも全く雨など意に介してなく、「コンニチハ!」と元気良く登っていった。付き添いのガイドは旭岳までの縦走の計画で来ていて、一応、黒岳山頂で様子を見るとは言っていたが、しかし、あの調子だとそのまま行ってしまいそうだ。何というか両棲類的たくましさを感じた。 七合目まで降りると、雨の日は運行していないのではと考えていたリフトが通常運行していたので、その先は歩くこともなくリフト、ロープウェイを乗り継いで層雲峡に下りた。 今回の大雪周遊は下山日が雨と言うのはやや残念だったが、3日間は日中雨に降られる事もなく予定通り歩けたので満足している。特に銀泉台から赤岳にかけてのコースが印象深かった。登り残した緑岳についてはまた次回以降という事にしたい。/福西 トップページへ戻る
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