【日 程】平成24年10月27日
【山 名】城山 【標 高】1,357.7m 【天 候】曇り 【メンバー 】Y井、I田、J久、福福 【タイム】 佐久海ノ口駅12:20−−−13:07海ノ口城趾13:08−−−13:47城山13:50−−−14:28海ノ口城趾15:05−−−15:48佐久海ノ口駅 |
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長野県の山には良く登っているが、佐久の方面にはあまり出掛けていない。例会としては平成17年の御座山以来になる。
1日目は地図で適当に見当を付けた城山という山。どこにでもある名前の山だがネットで調べてもほとんど情報がない。ただこの山の尾根続きに海ノ口城趾というのがあってそこまでは容易なようだ。その先も地図上には道路記号は入っていないが、踏み跡程度はありそうなので尾根を伝うだけなら行かれそうと言う事で計画を立てた。 最寄り駅は小海線の佐久海ノ口駅で、駅から交通量の多い国道141号線を北へ500m程進んで右手の道に入る。NHKドラマ「風林火山の舞台 海ノ口城趾」の目立つ看板があるので入り口を見逃す事はない。川を渡って突き当たりのT字路を左に折れ道なりに行くと、大芝集落入口近くにまた先程と同じ看板があり、民家の横手から細い道に入る。この先も海ノ口城趾の標識は良く見かける。 車の通れる道が終わり唐松林の中をしばらく登ると尾根に出る。汗ばんできたので山シャツを脱いで薄着になってから傾斜の緩い尾根を登れば、直ぐに石碑と古い解説板の建つ海ノ口城跡に着く。石碑には武田晴信(信玄)が若冠16歳の初陣の時にこの海ノ口城を落としたとの由来が書かれていた。 石碑の奥に東屋があって、その東屋の裏手に城の堀切と思われる凹部のある尾根が城山へ続く尾根である。うっすらと踏み跡らしきものも見えるが、ほとんど落ち葉で隠れてしまって道形は判別しがたいが歩行には問題無い。尾根の林は概ね広葉樹で特にミズナラが多かった。まだ紅葉は始まったばかりという感じだが、それでも黄色く染まった林の眺めはなかなかのものだ。 城山とその手前の1,300m峰の鞍部には唐松が植林してあり、その幹に鋭い熊の爪痕が残されていた。それが1本や2本ではなくそこら中の木が引っかかれている。熊の爪研ぎ場というのがあるのかどうか知らないが、もしあるのならここがその場所だろう。 城山への登りは岩場になっていて、真っ直ぐには進めないので少し左に巻き気味に付けられた獣の足跡、これが熊の足跡に思えてしまうのだが、それを少し追ってから後は強引にピークを目指して登ると、小さな岩場の後に四等三角点のある城山山頂に出た。狭いピークで休憩できる場所もないので写真だけ撮って来た道を引き返す。 1,300m峰を越えたところでキノコ採りの二人組に出会ったので、どんなキノコが採れるかと尋ねたところ、クリタケだと言って袋一杯のキノコを見せてくれた。少し赤みがかった薄茶色のふっくらした感じのキノコで、どうやって食べるのかは聞きそびれたが、沢山あったから自家用ではなく出荷するのだろうか。 そのやりとりに気を取られた訳でもないが、本来は途中から西寄の尾根を進むべき所を真っ直ぐ北向きの尾根にルートを外してしまった。しばらく下ってからどうも変だと気が付いたのだが、明瞭な道形のない尾根というのは雪山と同じようなもので、ついつい歩きやすそうな尾根の方に向かってしまうという失敗例だ。 東屋に戻り着いてまだ十分時間はあるのでコンロを出してのんびりと昼食をとった。少し冷えてきた身体にラーメンが美味く感じたが、そろそろ暖かいものが良い 季節になったということだ。そう言えば東屋の近くで誰かがクリタケらしきキノコを見つけた。確かにさっき見せて貰ったクリタケにそっくりだが、自信を持ってそう言い切れる者はメンバーにはいないので、写真だけ撮っておくことにした。 昼食後、麓に下りると「道は分かりやすかったか」と民家の前の畑で農作業中の女性が声をかけてきた。挨拶の後にキノコ採りの人に会った事を話すと、「セシュウムが残っているから採ってはいけない事になっている」と意外な返事だった。原発事故の影響の大きさに改めて気づかされたが、山登りをすれば土壌や水の汚染は直面する問題だ。安全が当然な筈のものを後何年不安を抱えて接する事になるのだろうと考えると暗い気持ちになる。原発は罪作りだ。/福西 トップページへ戻る
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