山行報告>これは多分読めない?閼伽流山

2012/10/28

 
【日 程】平成24年10月28日
【山 名】閼伽流山
【標 高】1,027.9m
【天 候】曇り
【メンバー 】Y井、I田、T田、福福
【タイム】
 明泉寺7:50−−−8:24観音堂8:31−−−8:37仙人ヶ岳8:42−−−9:01閼伽流山9:03−−−9:54明泉寺
       


これも山渓のガイド記事で知った山でアカルサンと読む、間違いなく難読山名だ。閼伽とはサンスクリット語で神仏に供する水の意味らしい。
最寄り駅は小海線の岩村田駅で駅から5km程東に登山口となる明泉寺がある。また、この山の下には上信越道の閼伽流山トンネルが通っている。

前日に岩村田の宿で合流したT田さんの車で登山口に向かう。城山に一緒に登ったJ久さんは所用で早朝に帰名したので今日も5人で行動する事になった。
明泉寺の駐車場に断りを入れて駐車させて貰い、寺の境内を通って出発する。宿を出る時には雨が降っていたが今は気にならない程の降りで、一応カッパを着ているがなくても大丈夫な降りだ。

しばらくは簡易舗装された道を行くのだが、この道の変わっているのは丁目毎に歌を彫り込んだ石碑が建っている事。最初に見つけたのが三丁目だから寺より下に二丁目、一丁目の石碑が多分あると思う。その歌だが五・七・五・七・七なら短歌だが、ここのは七・七・七・五、これって都々逸?

三丁目と四丁目の間に香坂高宗の石碑がある。碑自体の高さが3m位、その台座が2m程もある巨大な石碑だ。ネットで調べると高宗は後醍醐帝の皇子宗良親王を閼伽流城に奉じたと伝えられている南朝の忠臣とか。ちなみにこの山麓の集落名は香坂である。

七丁目の所に車止めのゲートがあり、一応ここまでは車で登ってくる事も可能だが狭い道なので運転には注意が必要だ。
十丁目の石碑の先が観音堂で本堂、休憩所、鐘楼の建つ小広い場所だが、その背後は断崖絶壁に囲まれている。正に岩の大伽藍という佇まいで、よくぞこの場所に建てたと感心してしまった。

その岩壁を滴り落ちてくる水を受ける為の水槽があって、その場所に注連縄が張ってあるので、多分これを閼伽としているのだと思う。
本堂の脇から裏手に進むと閼伽流山へ続く道があり、その道を辿ると「お野立所(仙人ヶ岳)」(※「御野点所」の間違い?)の標識がある。その標識に従って右手前方向に折れて山肌にへばりつくような感じて登れば直ぐに十二丁目の仙人ヶ岳山頂に到着する。

山頂には見晴らしの良い東屋と「摂政宮殿下御登臨之處」と書かれた石碑がある。摂政宮とは皇太子時代の昭和天皇が20歳で摂政に就任以降の呼び名であるが、そのような高貴な人がこの山里に足を運んだのは、麓の香坂高宗の碑に関係があるように思われる。

展望台で眺めを楽しんだ後はまた先程の標識まで戻って、今日の目的地の閼伽流山を目指す。しばらく谷間を進むが、ほとんど訪れる人もないのだろう道形は判然としない。ただし、所々にテープが巻き付けてあって、ルートを示している。

谷間を登り詰めると尾根のくびれた場所に出て、そこを右手に行くと直ぐに山頂標識のある場所に着いた。山頂標識と行っても個人が付けたもので、山名と標高、それに経緯度が書き込んである。確かにこの場所が一番高い場所になるのだが、三角点はここより80m程東に行ったところにあり、先程の標識の位置より数m低い。

閼伽流山のピークを最高地点とするか三角点位置とするかは両方に行ってしまえばどちらでも良い事だが、手書き標識に書かれていた標高と経緯度は三角点のもので最高地点のものではない。ただ、いずれの地点もまったく展望のない林なので、わざわざここまで足を延ばさずに仙人ヶ岳で満足しても良いように思う。
帰りも同じ道を下って登り口の明泉寺の駐車場に着いたのが、まだ10時前。Y井さんが例会史上最短の山行と言ったのは当を得ている。

この後、車で岩村田の「日本一?小さい酒蔵」の看板を掲げる戸塚酒造まで送って貰う。前日宿で飲んで旨かった「寒竹」という酒を手に入れようとしたのだが、生憎日曜日は店は休みだった。ならばと電車で向かったのが小諸。実は今回来る前に、Kanaさんから小諸のマイズワインワイナリーで当日ワイン祭りがあるという情報を得ていて、時間の余裕があればぜひ行きたいと思っていたのだ。

何しろワイングラスを300円で購入すると最初の1杯は只。その後は1杯50円で何杯でも飲めるという嬉しいシステム。会場は混雑していたが、たっぷり飲んで大満足で帰途に着いた。できればこのワイン祭り、来年も来てみたいものだ。/福西

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