山行報告>「霧氷号」で行く、三峰山

2013/2/10

 

【日 程】平成25年2月10日
【山 名】三峰山
【標 高】1,235.2m
【天 候】曇り
【メンバー 】福福
【タイム】
 みつえ青少年旅行村10:09−−−10:19登り尾登山口(不動滝分岐)10:19−−−10:42避難小屋10:43−−−11:31造林小屋跡(不動滝分岐)11:31−−−11:54三峰山12:39−−−12:45八丁平12:45−−−13:05造林小屋跡(不動滝分岐)13:05−−−13:42不動滝13:47−−−14:35みつえ青少年旅行村
       


三峰山には昭和63年の8月に登っていて、炎天下に長々と道路歩きをしてたどり着いた記憶がある。当時の記録を見るとダンプカーの走る道を敷津というバス停から登山口まで1時間20分の道路歩きとあった。近くまで行くバスがないから歩くしか方法がなかったわけだが、近年は冬季(1月末から2月中旬の土、日)に限るが登山口までの臨時バスが出るようになった。

これが標記の「霧氷号」で三峰山の場合は麓にある「みつえ青少年旅行村」までバスが入る。(他に高見山、観音峯への便もある)
これが関西の登山愛好家には人気で、運航時期には大勢の登山者がこのバスを利用している。

バスを運行している奈良交通のHPにはアイゼン持参との断り書きがしてあるので、ちょっと大げさだがこれしかないので12本爪のアイゼンをザックに入れ、それと以前履いていた冬靴は処分してしまったので、この機会に靴を新調して出かけてきた。

近鉄榛原駅で降りると、駅前に行き先別の受付があり、そこで往復切符を買うとすぐに乗車で、座席が埋まり次第発車時刻前でも発車となる。バスの台数は人数に応じて柔軟に配車しているようだ。

約1時間の乗車でみつえ青少年旅行村に到着すると、そこは多くの登山者であふれていた。バスだけでなくマイカーでも大勢来ているようで、冬山とは思えない混雑ぶりに驚いた。
ここで身支度を整えてから、バスの来た道を少し戻り右手の林道に入ってしばらくすると分岐がある。橋を渡って尾根にとりつくコースが登り尾コース、そのまま林道を進むのが不動滝コースで、今回は登り尾コースから不動滝コースへ周遊する計画である。

階段の多い尾根を登りきり峠に出ると以前にはなかった立派な避難小屋が現れる。ここへは道路が横切っているので車でも来られるようだ。そこを過ぎると直ぐに「みつえ森林組合の家」という建物があって、その2階が展望室になっているので上がってみたが、特に素晴らしい眺めというわけでもなかった。

おおむねは植林の中の見通しの利かない道で、雪の量は少ないものの、日陰で凍っているので、時折ずるっと滑るのをだましだまし登っていく。1,102pの所にトタン屋根も朽ち落ちて骨組みだけ残ったような小屋があり、そんな中でも登山者が休憩していた。昭和63年の山行報告に造林小屋と記したのが多分この小屋だろう。

なお、この地点が不動滝コースとの分岐点で直ぐ後ろにはもう少しましな避難小屋がある。この分岐から少し登った三畝峠で進路を東向きに変えるのだが、この辺りから完全に雪の上を歩くことになる。売り物の霧氷は日に当たって落ちてしまっているものが多い。緩い尾根道を登りつめた所が三峰山山頂で、ここから室生の山々を見渡すことができる。私の以前の記録では「見晴らしはない」と書かれているので、山頂部分は伐採されたのだろうか。

それにしても凄い賑わいだ。夏にもこれほどの人出は多分ないだろう。思い思いの場所で休んでいるその中に我々も混じって昼食にしたが、山頂の南側は風が当たらないのでツェルトなしでも大丈夫だった。

昼食後は八丁平を経由して三畝峠に戻る。八丁平は夏来た時は一面のススキ原だったが、今は枯れた草地になっている。ここで景色を楽しみながら昼食をとっている人達もいたが、風がよく通るので長時間の休憩には不向きと思う。

峠に出る手前で高見山が一瞬見える場所がある。きっとあの山頂にも大勢の登山者がいる事だろう。山頂から不動滝分岐までの間は行きかう人も多かったが、不動滝コースはそれほど人は多くない。大方は登り尾コースを往復するか、新道峠経由で下山するようだ。下るに従って雪は徐々に消えていくが、凍結部分に気をつけて慎重に下る。

傍らに社の祭られた不動滝は両脇部分こそつららが下がっていたものの、流芯部は滔々と水が流れていた。この標高では氷瀑となることはないのだろう。不動滝から下ると直ぐに林道に出てこの後は林道歩きになる。出た所にはトイレの建物があり、登山者やハイカーを大事にしているのが良く分かる。また、この林道は行きに通った立派な避難小屋に通じていて、登尾ルート連絡道の標識がある。

林道歩きを終えて旅行村に戻ると、バス待ちの長い列が出来ていたが、同じ時刻にバスは何台も出るので、2台目の先頭に乗って榛原駅までスムーズに帰ることが出来た。それも元々乗る予定だった最終バスではなく1時間早いバスでだ。予定より早く行動できたのは思ったよりも簡単な山だったからで、12本爪のアイゼンなぞを取り出すこともなく済んだ。

ともかく不便な山に霧氷号はありがたい。今シーズンは終わってしまったが、来季も霧氷号で他のコースに出かけてみたいと思っている。/福西

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