山行報告>30周年の山、峠山

2013/6/1

 
【日 程】平成25年6月1日
【山 名】峠山
【標 高】1,415.7m
【天 候】曇り
【メンバー 】Y井、M上兄妹、A木、I田、Y田、J久、福福
【タイム】
 薮原駅9:28−−−10:45御嶽神社10:49−−−11:46峠山13:06−−−13:45鳥居峠避難小屋13:55−−−14:40鎮神社14:52−−−15:18奈良井駅
       


今年の4月で山の会が30周年を迎えた。会を作った時にはよもや30年も長続きするとは思ってもいなかったが、コツコツやってきたことが振り返って見ると30年の積み重ねになっていたわけだ。かと言って会として年々成長してきたという事でもなく、楽しくやってきたという以外には、会員が30歳年を取ったというだけが確実な事で、別に自慢できるような山登りはしていない。

会では5年ごとに周年登山を企画していて、この時は滅多に例会に参加しなくなった会員にも呼び掛けている。日頃山歩きしていない人でも容易に歩けるように簡単な山をという事で、木曽の峠山という中山道鳥居峠の脇にある低山を5周年以来、周年登山の山としている。

さて、当日にスタート地点のJR薮原駅に集まったのは9名。高曇りで雨の降る気配はなく暑くなりそうな予感がする。薮原宿の家並みを抜け、ガードを潜ると道は上り坂になる。御鷹匠役場を過ぎ消防署の横で同じく鳥居峠を目指す10人程のパーティを抜くと、石畳の道になりやがて峠越えの車道(未舗装)を横切る。

クマ除けの鐘が下がっているので、めいめいに打ち鳴らしてから山道に入る。5年ごとに通ってる道なのに記憶があいまいで、今回は展望東屋を通らずに丸山公園寄の避難小屋の方に出てしまったが、まぁここはどこをどう通っても問題ない。

その丸山公園の御岳手洗水鉢の後に新しく開かれた道があって、どうも御嶽神社へ直登するルートらしい。それを横目に見て従来の道から御嶽神社正面に出るとトラロープで通行止めにしてある。見ると石造りの鳥居の天辺が割れて、これが危険という事らしい。このロープに沿って行けば社殿まで行かれるが、先ほどの新道はこの為のう回路らしい。

社殿の裏手からは今年も御嶽の頂上がわずかに見えた。神社正面に戻り林道状の水平な道を進むと、「木祖村天然記念物 鳥居峠のトチノキ群」と書かれた石碑があり、道沿いに立派なトチノキが並んでいる。ちょうど栃の花の季節なので白い花がよく目立つ。

やがて登り始めに分かれた車道との合流地点に出て、ここからもう一度御嶽を眺めることができる。その車道を少し進めば鳥居峠だが、それは後回しにして右手のサテライト道に入る。峠山山頂部は通信会社やテレビ局、電力会社、国の機関等のアンテナ基地で、サテライト道というにはその取り付け・維持管理道路である。従って未舗装ではあるが、車が通れるように整備されていて、林道を歩く感じで登ることになる。

登り始めて直ぐ左手に遊歩道の標識があり、「明治天皇駐蹕所跡」と書かれていた。その遊歩道に入ると大正2年に当時の木祖村村長が建立した「明治天皇駐蹕所碑」の石碑がある。碑自体はその時からあるわけだが、我々が見たのは初めてで、遊歩道の標識が整備されておかげで気がついたものだ。

この道で初めての事はもう一つあって、山頂付近で道を間違えた。この道路にも枝道が出来ていてうっかりそちらへ進んでしまったのだが、それこそ峠山に初めて登ってから30年近くになるが、この山で道を間違えるとは考えたこともなかった。

その峠山山頂は相変わらず眺めのない場所だが、型どおり30周年の乾杯をして昼食休憩をとる。その後、鳥居峠に下って避難小屋前でもう一度休憩してから奈良井に向かって下った。途中に中の茶屋跡や葬沢等の懐かしく思い出を呼び起こす場所もあり、この道はいつ通っても楽しい。

奈良井宿の外れにある鎮神社で最後の休憩をとってから、観光客の行きかう奈良井の町を歩くと、やたらと燕の姿が目に付く。奈良井の燕は人に慣れていて手を伸ばせば届くほどの距離で羽根を休めているのが印象的だった。

この奈良井には杉の森という造り酒屋があり、今回も店に寄ることを楽しみにしていたのだが、行ってみると「平成24年10月23日をもって休業」との張り紙がしてありガッカリ。やむなく予定の列車に乗り遅れついでにM上さんが代わりに仕入れてきた「中乗りさん」で30周年締めの酒宴となったが、杉の森のない奈良井では魅力半減と思う人は多分私だけではないだろう。実に残念である。/福西

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オンライン地図(山旅倶楽部)の2万5千全国地図とカシミールを使用していますが、画像を縮小している為、縮尺は正確ではありません
地図上で登山ルートを赤色の実線で表示しています。歩いたコースが往復で異なる場合や行動が複数日に渡る場合は、色を変えている場合があります(例:登りを赤色、下りを紫色。一日目を赤色、二日目を紫色)