【日 程】平成26年6月7,8日
【山 名】不老山、大洞山 【標 高】不老山928m、大洞山1,383.4m 【天 候】1日目曇のち雨、2日目曇り時々雨 【メンバー 】Y井、Y田、I田、J久(一日目のみ)、福福 【タイム】 6/7 「商工会前」バス停10:26−−−10:42国道高架下10:45−−−11:58生土山分岐12:01−−−12:56不老山西峰12:57−−−13:02不老山東峰13:24−−−13:29不老山西峰13:29−−−14:08生土山分岐14:09−−−15:09国道高架下15:09−−−15:36JR駿河小山駅 6/8 明神峠9:19−−−9:52三国山登山口9:53−−−10:31三国山10:40−−−11:37大洞山11:47−−−12:36立山12:40−−−12:46立山展望台13:40−−−14:41須走紅富台上14:43−−−15:02道の駅すばしりバス停 |
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富士箱根トレイルは静岡、山梨、神奈川の県境に位置し、富士山須走口五合目から箱根の金時山に至る延長43kmのトレッキングコースである(富士山五合目から馬返し間は整備中)。
昨年の11月にこのトレイルの金時山からJR駿河小山駅までを歩いたので、今回はその続きとして計画した。行程の都合上一日目は駿河小山駅から不老山往復、二日目は明神峠から道の駅「すばしり」までとしたので、途中の不老山〜明神峠間は割愛している。 1日目 不老山往復 関東地方に大雨の予報が出る中、予定通り名古屋を出発して沼津から御殿場線に乗り換えた所、国府津行きの列車のはずがこの日は御殿場止まりと車内アナウンスが有った。目的地の駿河小山は御殿場より2駅先なので慌ててしまったが、他の乗客は比較的冷静。御殿場線では行き先変更というのは気象条件によって良くある事なのかもしれない。 幸い御殿場駅から駿河小山駅行きのバスがあったので、そのバスに乗り込んで終点手前の「商工会前」バス停で降り、車の往来の激しい道路沿いを進んで国道256号の高架を潜ると山道になる。その入口の所に派手な彩色の標識があって、同様のものがその後随所に現れる。書かれているのは標識としての内容の外に解説、自然保護啓発、和歌、俳句、クイズ、前町長との軋轢等々が細かい字でびっしり書かれている。作っている本人は作品作りを楽しんでいるのだろうが、標識には必要最少限の情報があれば良いと考える私にはちょっと目障り。 東電の巡視歩道の急階段を登り切ると自然林も一部に現れるが、コースのほとんどは植林の中なので見通しはない。もっとも今日の小雨模様の天気ではたとえ開けていたとしても富士山を眺めるのは無理な相談だが。この不老山へのコースは一旦尾根に乗ってしまえば山頂まで極めて平坦な道が続くので登るのは容易な山である。 特筆すべきは山頂周辺に咲いていたサンショウバラで、花はタカネバラに似ているのだが、葉がサンショウにそっくりというバラである。私はこのバラの事は知らなかったのだが同行のY井さんが教えてくれた。不老山はサンショウバラが有名で、この花を目当てに登る人もいるらしい。 意図せずに開花時期(花期は非常に短い)に登ることが出来て何だか得した気分だ。ちなみにこの山にはサンショウの木も多い。 縦走路上の山頂は一部開けているので、晴れていれば富士山が見られると思うがこの日は無理だった。三角点のある東峰は150m程離れた場所にあり、丁度雨足が強くなってきたので東屋でもあればと期待して向かったが、残念ながらそれはなかった。休憩後、来た道を引き返し駿河小山駅に下ったが、この日の雨は止むことはなかった。今回の山行は梅雨入り前を想定して企画したものだったのだが、残念ながら完全にあてが外れてしまった。 2日目 明神峠から道の駅すばしり 翌日は宿の車で駿河小山駅まで送ってもらい、駅から4月〜11月の土、日、祝日に1日一便のみ運行のハイキングバスに乗り換える。駅から乗り込んだのが我々グループの他に2人、次の駐車場前からは7〜8人の乗客があったのだが、その中に件の標識を書いている当人がいた。乗客同士の会話からそれがわかったのだが、御年88歳の男性だった。私は言葉を交わした訳ではないが、聞こえてくる話しぶりは明瞭でかつ整然、年寄りによくある耳が遠くなって大声で話すという事もなく、カクシャクという言葉がぴったりだ。なによりその年でしかも単独で山歩きをしようという意欲が素晴らしい。標識のことは別として素直に脱帽だ。 終点の明神峠で他の乗客は全て不老山へ向ってしまい、反対の三国山方面へは我々のグループだけだった。念のため今日もカッパを着込んで出発する。自動車道路に並行した歩道を行くが、昨日と違い自然林の中というのが嬉しい。一旦自動車道路を横切る所が三国山登山口で、ここから三国山までが今日一番の登りになる。とは言っても別に急登が有るわけでもなく、周りはブナ林、それも巨木と言っていいものが点在する中を登るのは気持ちの良いものだ。 三国山からは三国峠経由で山中湖へ下るコースもあるが、我々の進むのは主稜線通しの極めてゆるい傾斜の尾根道だ。時々薄日が射したりもするが、概ねは曇り空で時に濃い霧の中にぼーっと樹の幹が浮かび上がるのもなかなか風情がある。無粋なのは近くの富士スピードウェイから聞こえてくるエンジン音で、折角の良い雰囲気がぶち壊しだ。 最高点の大洞山(角取山)を過ぎた直ぐの所に角取神社奥の院の標識を見かけたが寄ることはなかった。その先のアザミ平はガスのせいでなかなか幻想的な風景だったが、登山道脇に見つけたフジアザミは二株だけだった。標識がぽつんと建つだけの畑尾山を過ぎ、立山山頂から90度左に折れて展望台に向かい、そこで遅めの昼食休憩にした。 展望台と言っても特に施設があるわけではないが広場状の休憩適地で三角点が有る。ここで見えない富士山に向かって乾杯した。なお、この立山周辺もサンショウバラが多く、こちらはまだ開花前の蕾の状態だった。件の標識おじいさんがバスの中で話しをしていた事だが、こちらは二週間後の21日前後が見頃になるそうだ。 ここからの下りもしばらくは緩やかで、林床に咲くフタリシズカの花が茎の先に穂状の花序を2本付けているのが多いのだが、それを観察しながら歩いていると中には3本とか4本、ついには6本というものまで発見して皆で盛り上がった。 やがて道は植林地の急な下りになり、最後に別荘地の一角に飛び出す。そこから20分程の道路歩きの後、道の駅すばしり前のバス停に到着し、この日の山歩きは終了した。この後もバスが遅れたり、乗り換え時間が短かったりで新幹線に乗るまで慌ただしかったが、それでも予定より早く帰ることが出来て良かった。 今回は久しぶりの雨の山行になったものの、きつい登りもなくまた花に恵まれたのが何よりの慰めだった。期待していた富士を眺めることは出来なかったが、それはまた11月の富士山を見る会に期待しよう。 トップページへ戻る
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