【日 程】平成26年6月19日
【山 名】会津駒ヶ岳 【標 高】2,132.6m 【天 候】曇り時々晴れ 【メンバー 】福福 【タイム】 キリンテ登山口5:13−−−7:39大津岐分岐7:53−−−9:011996p9:14−−−9:39駒の小屋9:53−−−10:09会津駒ヶ岳10:16−−−10:42中門岳10:52−−−11:25駒の小屋12:19−−−13:12水場13:20−−−14:28国道トイレ14:43−−−14:53駒の湯 |
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会津駒ヶ岳に初めて登ったのは1991年5月のGWで、燧ヶ岳と合わせて山スキーで登った。次は2000年7月の事で平ヶ岳と合わせて登っている。いずれも一般的な滝沢登山口からの往復コースだったので、今回はキリンテから登り滝沢登山口に下りる周遊コースで計画してみた。
前夜にはかなり強い雨が降ったが、それも夜半には上がって翌朝の出発頃には曇り空に時折薄日が射すという天気になった。梅雨の合間を狙った今回の計画はまずまずの滑り出しというところだ。 登山口からしばらくはキリンテ沢に沿って登り、沢を離れてからは山腹のジグザグの登りになる。鳥の声が良く響く林の中はブナが多くて気持ちが良い。ただ、ブナの表面にはナイフなどで名前等が彫り込まれた跡が残っていて、この山では下山路も含めて登山道沿いのほぼ全てのブナにそれがあった。いわば山の落書きだが自然保護が盛んになる前の昭和の名残りだ。 標高1,800mを過ぎる辺りから、登山道が残雪で隠される事が多くなって、目印の赤テープを探しながら歩くが、見つからない時は勘も大いに働かせる必要がある。多分道はこう付いているのだろうと予想して歩いて、次の赤テープを発見してホッとするという事を繰り返しながら登って行くと、大津岐峠の下で夏道は完全に雪の壁の下に消えてしまった。これはもう直登しかないと、まだ固い雪壁に思い切り靴のつま先を蹴りこむと、飛び散った氷の粒が顔に当たるが構ってはいられない。そうやって30m程登ると稜線の平らな場所に出た。 地図の大津岐峠はここより西にあるので、寄り道して峠の様子を見てみようと向かったのだが、峠の場所を示すような標識は見当たらず、古いスキーのトレースを見つけただけだった。元に戻って雪原を進むと雪の下から木道が現れた。これが富士見林道で林道と名前は付いているがいわゆる登山道である。ちなみに大津岐峠から御池までの道は大杉林道と呼ばれている。細い踏み跡なのに林道の名前が付けられているいわれは良く分からないが。 1921pを過ぎ、次の小ピークへ向かって雪の斜面を登ったが、登り着いても夏道への入り口が分からない。一旦戻って地図の破線に忠実に行こうとしても笹に阻まれて進めず、再度雪の斜面を稜線の左側を注意深く見ながら登り直すと、登り切る直前に笹で半ば隠れた夏道が見つかった。尾根通しのルートとはいえ、細かい所で残雪期はどうしてもこういうロスが生じてしまう。 今歩いている富士見林道は夏場は花が綺麗なコースとキャンプ場の女将さんが話していたが、さすがにこれだけの残雪がある時期では無理だと思っていた。ところが日当たりの良い斜面にシラネアオイの薄紫の花を見つけることが出来て、期待していなかっただけに嬉しかった。シラネアオイは好きな花だ。1,996pでは霞んではいるが田代山、帝釈山方面の眺め楽しみながら小腹を満たす。ここからは駒の小屋がもう近い。その駒の小屋はこの日は開いていて、小屋主の奥様から山頂へのルートの細かい説明を受けることが出来た。 駒の小屋で小休止の後、言われたとおりに雪原を進むと、夏道の木道が現れたのでそれを少し行くと分岐に着いた。直進は中門岳へのコースで会津駒山頂へは右の階段を登る。大きな山頂標柱の立つ頂上は残念ながら木々に囲まれていて展望はないが、少し北に進むと林を抜けて中門岳へ続く雪の稜線が見下ろせるようになる。そこを下ってから少し疲れが出たカミさんは小屋へ引き返すことにして、頂上を迂回するトラバースルートを探したが見つからず、結局山頂へまた登り返して小屋に向かった。 一人になった私は少し急ぎ足で中門岳を目指すが、日差しと雪の反射で両腕と首筋がジリジリと痛む。中門岳は多分あれだろうと目星をつけたピークではなくて、その手前の湿原に立派な山頂標識があってちょっとびっくりしてしまった。その標柱にこの辺りを中門岳と云うと書かれていたので、特にピークである必要はない訳だ。ここから谷を挟んで以前登った三ツ岩岳が良く見えたので懐かしくなってシャッターを切ってから来た道を引き返した。来る時には分からなかった会津駒を迂回するトラバースルートも帰り道からは入り口が分かったのでそれを利用し、途中に倒れていた標識を雪に挿し直しておいたが、深く刺さらないのでまた直ぐに倒れそうだ。 小屋に戻ってカミさんとのんびりランチタイムの後、docomoが繋がったので小屋の写真を掲示板にアップロード。下山は滝沢登山口は向かったが、このコースは利用者も多く、雪上にもトレースが数多く残っているのでまず迷うことはない。ただずっと樹林の中なので展望はなく、ここを歩くと景色を楽しみながら行ける富士見林道コースの良さが改めて分かる。 最後に木製の階段を降りると登山道は終わりで、後は車道を歩いて国道に出る。その直前に立派なトイレが有り靴洗い場も整備されていたので、ここで邪魔なカッパやスパッツをとって身軽になってから、駒の湯まで歩いてこの日の山行を終了した。 今回はキリンテからのコースを登ったおかげで、一般コースでは見かけることがなかったシラネアオイの花を見ることが出来、また予想外の好天に眺めも楽しめて楽しい山歩きができた。梅雨の合間の計画がズバリと当たって大いに満足だ。 トップページへ戻る
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