【日 程】平成26年6月20日
【山 名】平ヶ岳 【標 高】2,139.6m 【天 候】曇り時々雨 【メンバー 】福福 【タイム】 鷹の巣登山口5:30−−−7:32下台倉山7:43−−−8:28台倉山8:39−−−8:49台倉清水8:50−−−9:32白沢清水9:33−−−10:251,940m10:35−−−10:50姫の池10:51−−−11:18平ヶ岳三角点11:18−−−11:22平ヶ岳最高点11:23−−−11:27平ヶ岳三角点12:03−−−12:44玉子石12:47−−−13:09姫の池13:10−−−14:02白沢清水14:02−−−14:48台倉清水14:48−−−15:02台倉山15:12−−−15:54下台倉山16:01−−−16:511,165m17:00−−−17:34鷹の巣登山口 |
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平ヶ岳は奥深い山である。加えて山頂付近に山小屋等の宿泊施設はなく、登山口から水平距離で10km以上、標高差1,300mを日帰り往復しなければならない。コースタイムでは登り6時間、下り4時間とされているが、2000年7月に登った時は、登山口を朝4時に出発し頂上と玉子石を経由して登山口に戻ったのがほぼ12時間後だった。
この時は季節運行のバスに間に合わせるためかなり急いで行動してこの時間だったので、今回も休憩時間込みで12時間を切るのは難しそうだ。とは言え今回は車で登山口まで行くので帰りの時間を前回ほど気にすることはない。行動時間の長いのは平ヶ岳の持ち味・個性と考え、どっぷりと山に浸って楽しめば良いのだ。 鷹の巣の登山口に5時頃到着した時に、駐車場に既に車が1台駐車していたので先行者がいるらしい。ひょっとしたら途中で会えるだろうか。 登山口からしばらくはゆるやかな道を行くが、平ヶ岳まで10.5kmの標識の所に「すぐやせ尾根です」の注意があり、その通りの尾根の登りになる。ここから下台倉山1,602mまでの標高差700mの登りで上手くペースを掴まないと、その後の行程に響いてくる前半の山場である。 滑りやすい山土の狭い尾根道に時折急登が入り、延々と続く登りに息が上がる。唯一良いのは尾根が痩せている分、左右の景色が楽しめることで、これが良い慰めになる。お天気の方は始めは薄日も差していたが、黒雲が湧いたかと思うと突然冷たい風が吹いて雨が降り始め、やっぱりこの日もカッパを付けての行動になる。降り始めても長くは続かず、大体は曇り空だったが昨日に比べると悪い。 登山口からほぼ2時間で下台倉山に到着したのでまずまずのペースで登ったことになる。ここから台倉山までは標高差で90mしかないので快調に飛ばしたいところだが、小さなアップダウンが続くこととあまり歩きやすい道ではないことからそうは思い通りにならない。その台倉山から下って台倉清水から白倉清水の間は緩い起伏が続き、残雪が夏道を隠す所が増えてくるが先行者のトレースがあるのがありがたい。 その夏道にはずっと木道が敷設されていて、これは前回も感じたことだがこれだけの距離を敷き詰めるのは相当な大工事だったと思う。関係者の努力に頭が下がる。緩やかな部分が終わるといよいよ池ノ岳への登りで、再びきつい登りに耐える。ただし、登り切ってしまえば姫ノ池の素晴らしい景色が迎えてくれるし、その後の平ヶ岳山頂までの登りも容易だ。 一つ思い違いをしていたのは昨日の会津駒の様子から、山頂付近はずっと雪を踏んで歩くのだろうと考えていたのだが、実際は山頂にもそこに至る登山道にも雪はなく、夏と同様に歩けたことだった。地形とか斜面の向きで雪解けは早く進むようだ。山頂部分で雪上を歩いたのは玉子石へ至る斜面を直登した時だけだった。その玉子石への分岐の所で先行者に遭遇した。若い男女のペアで、聞けば我々より1時間早く登山口を出発したそうだが、既にこの時間に玉子石から帰ってくるとは相当な健脚だ。 彼らと別れてから我々は鞍部まで下り平ヶ岳に登り返したが、その途中から本降りの雨になってしまった。とりあえず最高点まで行ってから引き返し、林で囲まれた三角点で雨に濡れながら昼食をとった。幸い食事が終わるまでに雨は止んでくれたので良かったが、またいつ降るかわからない空模様でカッパは脱げない。 昼食後は玉子石に向かうため来た道を戻って、分岐の所から左手に入ると木道沿いにお花畑が見られる。まだ咲き揃うには早かったが、ウメバチソウやコイワカガミ、それにハクサンコザクラも見られた。そう言えば途中でシラネアオイも見かけたが、6月も中旬を過ぎると花が楽しめるようになるようだ。 平ヶ岳沢はまだ源頭まで雪が詰まっているので、雪を踏んで尾根に上がると木道上にはほとんど雪はなかった。ところでこれから向かう玉子石だが国土地理院の地図(エアリアマップも同様)では変な所に玉子石の表記がある。2076pの西側、標高2,050mの辺りに玉子石と書かれているのだが、実際の玉子石は2076pの西500m、標高2,030mの位置にある。 地図の書き方だとこの一帯を玉子石と呼ぶとも解釈できるのだが、玉子石は特定の岩塊をさした言葉ではないのだろうか。そんな事に頭を捻りながら到着した玉子石は、笑った顔のようにも見えるユニークな岩で、ロケーションも良く寄り道して見ておく価値はある。 玉子石から姫ノ池に戻り、そこから来た道を引き返したが、登山口到着は17時34分でちょうど12時間の行動時間だった。ちなみにポストに下山届を出す時に6月7日に登った人の届けが目に入ったが、下山時刻は20時と書かれていた。雪で道迷いでもしたのだろうか。日没後の下山では心細かったろうと思うが、この時期の平ヶ岳は彼等が思っていたよりは厳しい山だったと言う事だ。 トップページへ戻る
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