【日 程】平成26年9月3日
【山 名】荒島岳 【標 高】1,523.4m 【天 候】曇り 【メンバー 】福福 【タイム】 中出コース駐車場7:19−−−7:46登山口7:46−−−9:08小荒島岳9:11−−−9:30シャクナゲ平9:40−−−10:27荒島岳10:33−−−11:17シャクナゲ平11:52−−−13:07登山口13:07−−−13:26中出コース駐車場 |
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荒島岳へは数回登っているが、常に勝原からのコースだったので今回はルートを変えて中出(なかんで)からのコースで登ってみることにした。ちなみに深田久弥はこのコースを「日本百名山」で紹介している。
中出集落から800m程林道を登った所にある駐車場は、きれいなトイレと水場も整備された快適なところで、登山者としてはありがたい限りだ。既に2台の車が駐車していたが、いずれも地元ナンバーではなかった。舗装された道を少し登ると左手に未舗装の道が別れ、そこに登山口への標識があるので標識に従って登るとやがて登山口に着く。 登山道に入っても緩やかで登りやすい道が続き、途中に「向坂」とか「とやのおとし」とかの急登を思わせる地名があるもののそれほどの登りはない。途中の小荒島岳では風が強くゆっくり休憩できなかったが、ここから見る荒島岳山頂付近は雲に覆われていて、山頂からの展望はどうも無理っぽい。小荒島岳から先は一段と緩やかな道になり、ブナの木も多いので気持よく歩ける。ただし、この辺りのブナは一様に細い。 勝原コースとの合流点であるシャクナゲ平を過ぎると道は一旦下りになって佐開コースへの分岐を過ぎ、登り返した所の足元にモチガカベの標識があった。ここから急登が始まるのだが、階段や鎖場もあるこの登りは足場も滑りやすく、十分気をつけて登らなければならない。既に登頂して降りてくる人達から、「上はガスです」、「何も見えませんよ」と口々に言われるのだが、そう言われてもこちらも今更引き返すわけにもいかないのだ。 前荒島の標識を過ぎると傾斜も緩んでくるが、いよいよそのガスの中に入って行くことになる。晴れの天気予報を信じて来たのに、山の天気は期待通りにはいかないなぁと内心思いつつ最後の坂を登り切ると、ガスに覆われた上に冷たい北風が吹きつける荒島岳山頂だ。山頂には荒島神社の社と三角点、比較的新しい山頂標識と方位盤があり、居合わせた登山者に頼んでその前で写真撮影をしてもらう。 前回登った時まではこの場所に、九頭竜ダムとの通信を中継するための国土交通省の施設があった。コンクリートの無骨な建物だったが、今日のような風の強い日は建物の中に入って風除ができたので、避難小屋的な役割もしていたのだが、今は撤去されて痕跡もない。その風に追い立てられるように山頂を後にして、ガスの下に出ると麓の大野盆地がうっすらと見えて、わずかでも眺望が得られたことにとりあえず満足した。 モチガカベを慎重に下ってシャクナゲ平に戻ったのが11時過ぎで、昼には少し間があったが風の来ない場所を選んでこの場で昼食にした。この場所は勝原コースとの合流地点なので、そちらの方面からまだ登山者が登ってくるが、この絶好の休憩場所をほとんど素通りして山頂方面へ向かってしまう。そんな彼らを見送ってから、昼食を終えた我々もゆっくり腰を上げた。 シャクナゲ平の先のブナ林は、下りの目で見てもやはり細いものばかりで、少なくとも登山道沿いには大木はない。 小荒島岳登り口を過ぎると次の「ひえ畑」には手製の短冊標識が枝に下げられていて、その次は「オオコバ展望台」、その次が傑作で「雨降り展望台」とある。登りの時にもこれはちょっとぉ、、と言いつつ登ったのだが、雨にはならずガスで済んだのは良かったというべきか。ちなみにどちらの展望台も展望はなかった。 やがて登山口に着いて、その先しばらくの林道歩きで朝に車を駐めた駐車場に戻り、無事山行を終了した。 さて、今回の感想だが、初めて登った中出コースは勝原コース比べて距離が長い分傾斜が緩くて登りやすいと感じた。ただ、コースを変えてみたものの、山自体にこれと言った特徴や見所があるわけではなく、極普通の山という印象は初めて登った時と変わらない。 百名山ブームで賑わってはいるものの、むしろ百名山に選ばれなかった方が、静かで良い山という身の丈に合った評価を得たのではないだろうか、ふとそんな気がした今日の荒島岳登山だった。 トップページへ戻る
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