【日 程】平成26年9月27日
【山 名】五里山 【標 高】1,673.4m 【天 候】晴れ 【メンバー 】Y田、I田、J久、Y井、福福 【タイム】 林道入口12:47−−−13:38鞍部13:45−−−14:35五里山14:46−−−15:00鞍部15:13−−−16:10林道入口16:10−−−17:00みずがき山荘 |
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1泊2日で例会を企画する場合は、2日目にメインの山に登ることにして、1日目はその近くの軽めの山を計画することが多い。
今回はメインの瑞牆山は早くから決めていたが、前日に登る適当な山の候補が見当たらず、最後は地図で瑞牆山近くを探して今回の五里山を見つけた。 国土地理院の地図には登山道は描かれていないのだが、ネットで検索すると標識もあるようだし、報告例は少ないが登られてはいるようなので、ここに決めた。宿泊を瑞牆山荘に予約してあるので、万一登るのに時間がかかって最終バスに乗り遅れたとしても、金山平近くのこの山なら歩いても宿に着けるというのも具合が良い。 当日、韮崎駅から乗ったバスの運転手さんはえらく話し好きの人で、沿線の観光案内を休む間もなくしてくれるので、まるで観光バスに乗っているような気分だ。山が好きで山梨県に引っ越したというくらいだから山の話題も多く、聞いていて飽きなかった。 金山平の少し手前の、電柱に五里山登山口の標識が縛り付けてあるところでバスを降り、沢を渡ると登山口に続く林道の入口である。 12時を回っているのでここで昼食にして、食べ終えてから林道を進む。林道と言ってももう使われてないもので、歩く人も稀だと思う。 あたりの林はほんの少しだけ色づきかけてものもあるが、ほとんどはまだ青々としていて、これはこれでいい感じだ。林道入口から600m程も歩くと道端の木に登山口の標識が打ち付けてあって、右手の方向を指している。この先も元々は林道だったようだが今は草が生い茂り、土砂も流失していて道としての形を留めていない。 地図の方角を頼りに進んでいくと沢地形になり堰堤を2つ越える。しばらくその沢を詰めていくが、さてどこから取り付くのかときょろきょろと辺りを見回しながら登って行くと、もう文字も消えてしまった標識を見つけた。そこから右手の山腹を登りだしたのだが、急登の上にグズグズの足場で実に登りにくい、かすかな踏跡があるといえばあるので、なるべくそれに沿うようにして何とか鞍部に辿り着いた。 五里山へはここから左手の尾根を登るのだが、尾根の真ん中に大岩があるのでこれを巻いて登る必要がある。大岩の左右どちらから登るか一瞬考えたが、左手に白いビニール紐があるのに気づいて、左側から取り付く。ところが狭い上に登るほど急登になって、滑落の危険を感じたのでこちらから登るのは諦めた。先に下りた仲間が右手にルートを見つけたようなので、その後を追って登ると無事に尾根に乗れた。 見通しの効かない狭い岩稜を登り、ここが頂上だろうという場所も、張り出した岩の上だったが、頂上を示すものは何もなく、楽しみにしていた展望も八ヶ岳方面が開けているだけで、苦労して登った割には冴えない山頂だった。長居する楽しみもない場所なので、曲がれ右してきた道を戻ったのだが、例の大岩近くまで帰ってきてそこから延びた小岩場に入り込んでしまった。 本当はこの小岩場を下から巻くのが正しい道で、他のメンバーはそちらに戻ったのだが、私とカミさんは強引にここを越えてしまうことにした。ところが傾斜の強い岩に乗った足が滑りそうになり、思わず頭上の木の枝を掴んだ所、体が伸びきってバランスが崩れ体が反転してしまった。その時に岩から足が離れそうになったので、思い切り右足を踏ん張った所ふくらはぎに足がつった時のような痛みが走った。 つったのなら元に戻るが、一向に痛みが引かないのはもう少し悪い状態なのだということは自分で分かった。痛みの部位からして捻挫ではないので、多分肉離れなんだろうという想像はついたが、応急処置をしようにもこの場所ではできない。何とかその場から鞍部まで下りて、ふくらはぎをテーピングテープで固定して一応の応急手当をしたが、そこから先の下りは長かった。右足に力を入れて踏ん張ると痛むので、できるだけ体重をかけないようにびっこを引きながら歩くのだが、足場の悪い場所ではそうもいかず痛い思いを我慢するしかなかった。 この下りに時間がかかったため、予定のバスに間に合わず瑞牆山荘までの約2kmの道路も歩く羽目になって、付き合わせた同行者にも申し訳ないことだった。 そんなことで翌日の瑞牆山は私とカミさんはパスして早めのバスで下山したが、びっこ状態はその後4日間ほど続き、痛みの方は2週間近くたってもまだ完全に消えてはいない。 皆には私の不注意のせいで迷惑をかけたと謝ったが、よく考えてみると不注意なのではなくて、こんな所は大丈夫だという傲慢さというか、山に対する謙虚さを欠いていたのが本当の原因だったように思う。 臆病なのもダメだが、自信過剰も同じように危ない。今回の事故は山に対する向き合い方も考えさせられた貴重な経験ではあったと思う。 トップページへ戻る
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