山行報告>消えた富士山、御正体山

2016/11/20

 
【日 程】平成28年11月20日
【山 名】御正体山
【標 高】1,681.4m
【天 候】晴れのち曇り
【メンバー 】Y井、I田、T田、福福
【タイム】
 道坂隧道バス停8:46−−−9:00道坂峠9:05−−−9:52岩下ノ丸9:53−−−10:20マエダレの頭10:24−−−11:28御正体山12:15−−−12:35峰宮跡12:36−−−13:31林道出合13:40−−−14:32御正体入口バス停
       


翌日には天気が戻り、それも快晴の朝になった。宿から歩いて数分の都留市駅まで行くとバス停前に登山姿の数人が既に並んでいる。我々グループを加えてこれで全員かと思っていたら、間際になって到着した電車から降りてきた登山者が乗り込んできて、立ち席も出る状態になった。ぎゅうぎゅう詰めというわけではないが結構人気のバスのようだ。

このバスはちょっと変わっていてまず行き先表示が「道坂墜道」となっている。「道坂隧道」の誤りだが、誤りをそのままにしておくのもどうかと思う。その道坂隧道行きのバスは4月〜11月の土、休日のみの運行で我々の乗った8時10分発と1時間後の9時10分発の2本だけの、ほぼ登山者専用のバスと言っていい。

ところが道坂隧道からのバスは折り返し運行の8時40分と9時40分発のこれまた2本だけで、これに日帰り登山者が乗るわけはない。つまりバスを利用する限り道坂隧道から御正体山往復というコースは取れないわけで、このダイヤ編成には首をひねってしまう。

都留市駅に戻ろうと思うと我々のように御正体入口バス停まで縦走すれば、菅野上発のバスに乗ることが出来るが、コース設定がバス会社の都合で制約を受けてしまうとう感じは否めない。バスの利用者はそれなりにいるのだらからもう少し柔軟に運行できないものかと思う。

それはさておき、駅から出発したバスが交差点を回った瞬間、いきなり真っ白な富士山が目に飛び込んできた。のっけから綺麗な富士山を見せられてテンション急上昇といったところ。約30分の乗車で終点の道坂隧道に着いて、そそくさと身支度をして登り始める。

明るい陽光の中、気持ちよく歩みを進めるうちに道坂峠の分岐に到着した。御正体山は右に進むのだが、見ていると殆どの登山者は反対の今倉山方面へ向けて登っていく。御正体山は思ったほど人気がないのだろうか。

峠からは終始尾根道を行く。御正体までは距離は有るしアップダウンも多いが急登はなく、良いお天気に恵まれてカサコソハイキング気分で登れる。肝心の富士山は樹間を通して見えたことはあったが、写真に撮れるようなスッキリ見渡せる箇所はこの登山道には無い。ちょうど御正体山の陰になってしまうので、このコースから富士山を眺めることはほとんど出来ないのだ。
しかし、この好天気だ。頂上に着けば嫌になるほど見られるものとその時は思っていた。

道坂峠で休んで以降しばらく休憩を取ってなかったので、マエダレの頭付近で衣服調節を兼ねて一息入れてから再び歩き始めると、後ろから話し声が聞こえてきた。我々の前に単独の先行者がいることは分かっていたが、このコースを登るのは後は我々のみと思っていたので他に登山者がいるとは意外だった。声の主は同じバスに乗り合わせた10人程のグループで我々と全く同じペースで登ってくるのでついつい後ろが気になる。

白井平分岐から先の登りが少し急になる。標高差350m程の頂上への最後の登りが疲れた体にこたえるが、帰りのバス時間を考えるとここで歩みを緩めにわけにはいかず一気に登りきった。この途中、頂上直前でマイカーで道坂隧道にやってきて先行していたT田さんに追いついたのは良かった。

御正体山の山頂は割りと広々した場所だが、周りを木々に囲まれているので展望は良くない。おまけに山頂に着く頃になると雲が湧き上がって、あれだけ良かった天気が一転曇天に変わってしまった。おかげで山頂からも下山路からも富士山を写真に収めることができなかったのは大いに計算違いだった。

もう一つの計算違いは、早いペースで登ってきたにもかかわらず、私がスケジュールより遅れていると思い込んでいたことで、十分な休息もとらず皆を急がせてしまった。しっかりと確認もせず思い込みで行動してしまうのは私の悪癖だ。

ところで件の10名パーティだが、白井平分岐で休憩を取ったらしく、その後声を聞くことは無くなったが、我々の頂上到着からさほど遅れずにやって来て、小休止の後山伏峠方面へ向かって下りていった。我々と同年代と思われるパーティだったが、多人数にもかかわらず足並みが揃っていることに感心した。

我々の方は頂上での昼食後、御正体入口バス停に向かって下山したが、私の勘違いのせいで十分に時間の余裕があった。下山路は標高1,070m辺りから舗装された林道歩きになるが、この林道は傾斜が急な上に距離が長いので登りルートとしてはお勧めできない。

下山後はT田さんの車で都留市駅まで送ってもらい例会は無事終了となったが、富士を見る山旅と銘打った例会で天気が良かったにもかかわらず富士山の写真が一枚もないというのは、例会としては成功だったのかそれとも失敗だったのか、今でも悩んでいる。

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オンライン地図(山旅倶楽部)の2万5千全国地図とカシミールを使用していますが、画像を縮小している為、縮尺は正確ではありません
地図上で登山ルートを赤色の実線で表示しています。歩いたコースが往復で異なる場合や行動が複数日に渡る場合は、色を変えている場合があります(例:登りを赤色、下りを紫色。一日目を赤色、二日目を紫色)