山行報告>うっかり旧道を登ってしまった、三嶺

2017/4/24

 
【日 程】平成27年4月24日
【山 名】三嶺
【標 高】1,893.6m
【天 候】晴れ後雨
【メンバー 】福福
【タイム】
 名頃駐車場8:53−−−9:35旧道登山口9:51−−−10:38新道と合流点10:43−−−11:44ヒュッテ分岐11:45−−−11:58三嶺12:03−−−12:12三嶺ヒュッテ12:52−−−13:33新道との合流点13:33−−−13:37ダケモミの丘13:37−−−14:32名頃駐車場
       


六甲山に登った日は徳島のビジネスで泊まり、翌朝三嶺に向けて出発した。
美馬ICまで自動車道を行き、インターを下りてから国道438号を南下したのだが、この道が山間の狭い道で、すれ違いもままならない箇所が続き、対向車が来ないかと神経を使う。剣山の登り口のある見ノ越を過ぎると、道は一転して祖谷川に向けて下りになり、国道名は439号線に変わるが道の狭いのは相変わらずだ。

奥祖谷かずら橋を過ぎ更に2km程下った頃に名頃の登山者駐車場があった。トイレの他に休憩施設もある立派な駐車場で登山者にとっては実にありがたい。平日にもかかわらず先行者の車が3台駐車していたがいずれも県外車で、さすがに三嶺は人気があるようだ。

準備を済ませていざ出発という段になりストックがないことに気が付いた。記憶を辿ってみると前日の六甲山下山後に入浴したかんぽの宿に忘れた可能性が高い。その場から電話で尋ねてみると確かに預かっているとの返事に一安心した。後日取りに伺うのでそれまで保管しておいて欲しいと依頼して電話を切る。

とりあえず所在が分かって良かったが、杖がないと心もとないなぁと思っていると、目の前に木の杖が並んでいるのに気が付いた。適当な太さの木を長さを揃えて切った上に、木の皮を剥いで杖にしてある立派なもので、私とかみさんはこれを一本ずつお借りする事にした。

杖も手に入ったので意気揚々と平尾谷川沿いの林道を歩き始める。最初のヘアピンの個所でこのまま直進すれば又林道に合流するのではないかと考え、薄い踏み跡を追ったがそれは直ぐに消えてしまい、最後は強引に斜面を登り詰めて何とか道路に出た。自分ではショートカットのつもりだったが、実際は林道通しに行った方が早かったみたいだ。

次の大きなヘアピンカーブの所に到着していよいよここから登り出しと思ったら、何と通行止めの表示がある。いわく「この地点から三嶺林道へ登る登山道は台風で非常に荒れており、遭難の危険があります。尾根づたいの新ルートをご利用ください。 徳島県」とある。我々は山渓オンラインの地図でここからのルート(2万五千図には記載がない)を正規の登山道と認識してやってきていて、三嶺林道へ行くつもりはない。

何度注意書きを読み直しても言っている意味が理解できず、思い余ってそこのある標識類で唯一連絡先が書かれていた徳島森林管理署に電話を入れてみた。登山道の管理は管轄外のようでなかなか話しが噛み合わなかったが、現在我々のいる場所が登山口に違いなりらしい。結局、通行止め看板は立てる位置を間違えてるのではないかと結論して、予定通りこの道を登り始める事にする。

実際に登ってみると踏み跡の薄いのが気になったが、コースを示す赤テープは数多くあって迷うことはなかったし、登山道整備の階段も数か所あり、それもそんなに古いものではなかったのでやはりこれが正しい登山道であるという思いを強くした。それなのに稜線まで登り詰めると、やっぱりこちら側にも通行止めの標識があり、またまた悩んでしまう。

ともあれこの先は正規のルートであることは間違いないので、先に進むことにする。左手に見事な笹原が広がるようになると山頂はもう近い。山頂池のあるヒュッテへの分岐から三嶺山頂に向かうとちょうど単独男性が下りて来たので、登ってきたルートについて尋ねてみると我々とは別の尾根ルートで来たという。又ヒュッテで一緒になった夫婦連れもやはり我々とは別のルートということだった。その道は2万五千図にも記載のある道で二組の話からこちらの道がメインのルートと思われたので、来た道を帰る予定を変更してその尾根道を下ることに決めた。

ルートの事はそれくらいにして、肝心の頂上の様子だがこれは期待通りの素晴らしい場所だった。360度の展望は当然として剣山へ続く笹の茂った尾根が実に長閑に見えて、ここを歩いてみたいという気持ちがふつふつと湧いてくる素敵な尾根だった。そんな展望を楽しんでいる間に黒い雲が西から覆うようになってきたのでヒュッテまで下ってそこで昼食にする。

朝はあんなに天気が良かったのに、昼食の間に雨が本降りになってしまいカッパを付けての下山になった。通行止めの表示を再度確認して更に尾根を進むと標高1517mのダケモミの丘でここから尾根通しにまっすぐ下る。往きの道より良く踏まれた明瞭な道なのでやはりこれが本来の道と思われる。

そしてスタート地点の名頃駐車場に到着したのだが、何とそこには立派な登山口の標識があったのだ。どうしてこれを二人とも見落としてしまったのが不思議なのだが、一つには林道を行くものと思い込んでいたことと、すぐ横に立てかけてあった杖に気を取られてしまったのが原因ではないかと思う。

後から資料で調べてみると我々の登ったのが旧道で下りて来たのが新道ということになるらしい。メインの道はもちろん新道でweb上での山行報告はほとんど新道コースの往復だが中には旧道を利用しているものもある。標識の見落としというミスの後では言い訳がましいが、私としては旧道の方が林の雰囲気が良い道だと思う。きちんと認識した上で旧道コースを選ぶのであれば、それはそれで良いのではないだろうか。

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GPSで記録した登山ルートの地図画像が見られます。
オンライン地図(山旅倶楽部)の2万5千全国地図とカシミールを使用していますが、画像を縮小している為、縮尺は正確ではありません
地図上で登山ルートを赤色の実線で表示しています。歩いたコースが往復で異なる場合や行動が複数日に渡る場合は、色を変えている場合があります(例:登りを赤色、下りを紫色。一日目を赤色、二日目を紫色)