山行報告>石見銀山を歩く・仙ノ山〜要害山

2017/5/8

 
【日 程】平成29年5月8日
【山 名】仙ノ山、要害山
【標 高】仙ノ山537.7m、要害山414m
【天 候】晴れ
【メンバー 】Y田、Y井、T田、福福
【タイム】
 原田駐車場9:00−−−9:20大久保間歩9:22−−−9:30釜屋間歩9:32−−−9:36本間歩9:37−−−10:03仙ノ山登り口10:03−−−10:17仙ノ山10:20−−−10:30仙ノ山登り口10:31−−−10:59佐毘売山神社11:01−−−11:10要害山登り口11:10−−−11:33要害山11:54−−−12:16山吹城址登山口12:17−−−12:44大森バス停
       


三瓶山を下山した午後に石見銀山を散策した。「石見銀山まちあるきマップ」の代官所ゾーン、武家・町屋ゾーンとされているところで、石見銀山観光のメインと言って良い地域だ。残りの銀山ゾーンについては翌日歩く予定だ。

この日はGW最終日に当たっていたが、観光客で混雑するというほどの賑わいはなかった。良く言えば静かで落ち着いた街並み、悪く言えば町全体に活気がない。世界遺産に登録されて以降、観光客は増えているのだろうが、通りには空家が目立ちここで生活している人達の姿をあまり見かけないというのはちょっと寂しい光景だ。

唯一感心したのは、テレビでも紹介されている「群言堂」の店舗で、良く計算された建物や庭の配置が心地よく、ここでのお茶の時間が一番の和みタイムだった。

翌日は銀の採掘跡地巡りのついでに山登りに出かけた。巡るコース自体ははっきりしているが、遊歩道として整備されている所は部分的で大抵は山道然とした道なので、街歩きのついでにという訳にはいかない。

トイレもある原田駐車場がスタート地点で、ここから少し林道を歩く。最初に現れる大規模な採掘地跡は「大久保間歩」で「間歩」とは採掘のための坑道の意味である。

石見銀山全体で700余りの間歩があるそうで、確かにいたるところに採掘跡を見かけた。ほとんど埋もれてしまった感じのものが多いが、その中で大久保間歩は明治時代に再採掘されたとかで、坑口も高く奥も深かそうだった。次に現れるのが釜屋間歩と本間歩で特に釜屋間歩の近くでは銀の精錬が行われた痕跡も発見されている。これらはいずれも規模の大きな間歩で二万五千図にもその名が記載されている。

本間歩の先で林道に出合ってその林道を進むと休憩用の東屋とトイレが設置されている。仙ノ山山頂近くのこの辺りの平坦地が石銀(いしがね)集落跡で「石銀千軒」とも呼ばれ沢山の人々が暮らしていた跡だという。

仙ノ山は地元の人達がボランティアで竹藪の中に切り開いた道があり、我々も登ってみたが歩く幅だけの伐採跡と目印のテープがなければ進めない密生した竹林だった。長いこと山登りをしているが、竹林のピークを目指したのは今回が初めてのように思う。山頂には三等三角点があったが展望があるわけもなく写真だけ撮って直ぐに引き返した。おそらく銀採掘が盛んな頃はこんな様子ではなかったのだろうが、ボランティアで作られた道も遠からず廃道となりそうに思える。

集落跡を過ぎて林の中の道を下っていくと佐毘売山(さひめやま)神社に着く。ここは銀山の氏神様で鉱山に関わる人からの信仰を集めていたとか。神社を下るとその先に竜源寺間歩という見学もできる間歩があるのだが、残念ながら見学の時間がないので寄らずに次の目的の要害山に登ることにする。

要害山は山吹城址とも呼ばれていて、戦国時代に石見銀山を支配するための拠点として城が築かれていたそうである。登り口から標高差で200m程の登りになるが、平坦な山頂からは先程登った仙ノ山や昨日登った三瓶山も良く見えて、仙ノ山とは大違いの眺望に優れた山だった。こんな所でのんびりしてみたいものだがそうもいかず、下りは登りとは別の北側にある登山口に向けて出発した。

このルートだと麓までの標高差は250m程になるが、急な階段の道が続く上にその階段の踏面がグラグラ動いて怖い。さっきまでは遠足にはもってこいの場所だと思っていたが、全校生徒11名(集落に張ってあった学校新聞の情報)の大森小学校ではこの山を登らせているだろうか。

登山口に出てからはしばらく道路歩きをしてバス停まで行き、その後駐車しておいた車を回収して予定していた石見銀山巡りを全て終了した。この後名古屋まで帰るT田さん達は長距離ドライブが大変だが、私とカミさんも明日石鎚山へ登る計画でこの日は四国へ渡る。お互いの無事を願いつつ3日間の例会を閉じた。

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GPSで記録した登山ルートの地図画像が見られます。
オンライン地図(山旅倶楽部)の2万5千全国地図とカシミールを使用していますが、画像を縮小している為、縮尺は正確ではありません
地図上で登山ルートを赤色の実線で表示しています。歩いたコースが往復で異なる場合や行動が複数日に渡る場合は、色を変えている場合があります(例:登りを赤色、下りを紫色。一日目を赤色、二日目を紫色)