【日 程】平成29年5月10日
【山 名】石鎚山 【標 高】1,982m 【天 候】曇り 【メンバー 】福福 【タイム】 宿7:30−−−9:19弥山9:25−−−9:46天狗岳9:50−−−10:06弥山10:07−−−11:49宿 |
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石見銀山から四国へ渡った翌日の天気予報は雨だったので、予定していた石鎚山は次の日に延期した。延期した日の予報も曇りと良くはなかったが、前回4月の時は石鎚山はパスしてしまったので、今回は何とか登りたいという気持ちが強かった。
合わせて、登るコースも成就社からの往復だったものを土小屋からに変更した。土小屋は標高が高い分、石鎚山に登るには最も容易なコースである。 前日は土小屋にある国民宿舎に泊まったが、雨の中を我々以外にも3組の登山客が宿泊していて、GW明けの平日であっても客足の途切れることはないようだ。 ここでは不思議な事があった。テレビが広島局を受信しているので、天気予報も全国の天気以外では中国地方のものしか放送されず肝心の四国の天気予報が見られないのだ。松山局は石鎚山が邪魔をして受信できなのかなぁと想像してみたが実際のところは分からない。 夜中の強い降りは幸い朝には止んだものの、一面濃いガスで何も見えないというのは何だか前月の剣山の時とよく似てる。それでも出発の頃になるとガスが薄くなって来たので少し気持ちも明るくなったが、今日一日は濃くなったり薄くなったりの繰り返しなんだろう。 国民宿舎の直ぐ横手に登山口が有りそこから登り始める。石鎚山には前回は平成8年に登っているが、その時は瓶ケ森から土小屋まで歩いてそこから石鎚山に登り、下りは成就社経由でロープウェイで下りた。だから今回のコースは二度目ということになるが20年以上前のことなのではっきりとした記憶はない。 歩き始めてしばらくすると道の左右にピンク色の花を見かけるようになった。アケボノツツジである。ガスの中にあっても艶やかさが際立つ、この季節ならではの美しい花だ。ただ、写真の撮るとどうも感心しないのは多分私の腕のせいだろう。 登山道自体は山腹を非常に緩やかに登っていく楽な道で、前回の登山報告を読み返しても同じことが書いてあった。ただ、登った季節が違い(前回は9月)、今回はまだ残雪があって、成就社からのコースとの合流点までに短い雪渓を2回渡っている。他に雪で壊された道を応急的に修理した箇所もあった。 二ノ鎖の下まで来て今回は巻道を行くことにした。二ノ鎖は石鎚山を象徴する場所でも有り、石鎚登山の醍醐味でもあるわけだが、濡れた鎖にあえて危険を冒すこともないだろ。その巻道は金属製の階段が連続している。向かって左側の階段が「おのぼりさん」、左側が「おくだりさん」と書いてある。他に人がいないのでどちらを使っても良さそうだが、忠実に指示通り登った。 当然三ノ鎖の所も巻道を行き、いよいよ頂上間近という所に分岐標識があって、面河渓12.0kmと書いてあった。面河渓から石鎚山に登るという発想が全く無かったので、そのコースで登る人がいるらしい事に驚いた。 やがて到着した弥山山頂はこの時期は社務所に神主さんが常駐しているし山頂ヒュッテも営業している。ただ、前回は超満員だった山頂は今日は人影まばらだ。まずは社に参拝してここまでの来られた事を感謝し、この先天狗岳への無事を祈願した。 その天狗岳へは太い鎖を掴んで少し岩場を下るのだが、その最中に携帯の呼び出し音が鳴って面食らった。標高2000m近い踏み外せば命がない岩場の上で日常生活の連絡を受けるというのもシュールな光景ではあった。 そう難しい岩場ではないのだが、濡れているので滑るのではないかと思うとどうしても体が固くなる。私の後ろを付いてきたカミさんがこれ以上進めないと言い出した。じゃこの先は一人で行くからと言った所へ、南尖峰まで行って返ってきたという単独男性が通りかかり色々アドバイスしてくれた挙句、カミさんを引っ張り上げてくれた。 その場所さえ過ぎればもうそこが天狗岳山頂で、「あの人は石鎚の神様だった」と無事に来られたことを大喜びしていた。たとえガスで何も見えない山頂であっても苦労して登れば感激も大きいものだ。 山頂からの下りはその石鎚の神様に教えてもらった巻道を使って容易に戻ることが出来た。それなら登りもそれを使えば良かったかもしれないが、石鎚山の核心部を歩いたと思えばそれで良い経験だったといえる。 そんな事で雨にこそ降こめられなかったものの、展望のない中を歩いただけの山になってしまい、お天気の良い時に登りたかったなぁと思うのだが、今回の山についてはカミさんの満足度は極めて高い。 トップページへ戻る
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