【日 程】平成27年9月24日
【山 名】安達太良山 【標 高】1,699.7m 【天 候】晴れ 【メンバー 】福福 【タイム】 奥岳駐車場8:40−−−10:12くろがね小屋10:18−−−11:23安達太良山11:53−−−12:59ゴンドラ駅分岐12:59−−−14:20奥岳駐車場 |
|
焼岳登山から戻った翌々日に左足の土踏まず付近が腫れて歩くと痛みを感じるようになった。病院でのMRI検査では黒く丸い腫瘍のようなものがその部分に映っていて、良性か悪性かは切ってみないと分からないと。とりあえずは余り歩かないようにとの医師の言葉を忠実に守った為、折角の夏山最盛期をフイにしてしまった。
やがて痛みはなくなり、以前ははっきり分かった足裏のしこりも感じ取れなくなった。医師から山登りもOKとお許しが出たので2ヶ月ぶりに山登りを再開することにして選んだのが安達太良山。 この山に前回登ったのは1990年(平成2年)6月のことで、沼尻温泉側から入山し胎内岩、鉄山を通って安達太良山に登り、下りはくろがね小屋を経由して奥岳に下りた。この時に見た湯の花採取場や沼ノ平の眺めがとても印象的だったのでいつかもう一度登ってみたいと思っていた山だ。 今回のルートは一般的な奥岳からの往復コースなので、湯の花採取場を見ることは出来ないが、沼ノ平の風景は見られる。 当日の朝、駐車場に着いたときには既に百台近くの車が停まっていて、久しぶりの好天の日曜日とあって人出は予想以上だった。ただ、やって来た人達の9割以上はゴンドラを利用して登るようで、ここから直接歩いて登る人はごく少数だった。 準備を済ませ奥岳の湯の前を通ってしばらく道路歩きだ。この道は途中で五葉松平経由で安達太良山へ向かう道を分けるが、その道は下りに使う計画なので勢至平・くろがね小屋方面に進む。あだたら渓谷に架かる橋を渡って少し行くと標識があって旧道(登山道)と馬車道(ここまでの道の延長)に分かれる。 旧道を登り始めたのだが昨日までの雨で道がぬかるんでいて歩きやすくないので途中から馬車道に切り替えた。馬車道は傾斜は緩くぬかるみもないので、距離は増えるがくろがね小屋まで快適に歩けた。くろがね小屋は以前訪れた時は満員で宿泊を断られてしまったのだが、一度は泊まってみたい憧れの小屋だ。今回も日程の都合で小屋を外から眺めるだけに終わってしまったのは残念だった。 小屋からいよいよ登りになるが、丁度この付近の山肌が赤や黄色に色づいて来て紅葉の始まりという感じになってきた。もう一週間後くらいが見頃になるような感じだが、今日のお天気に映えて良い時に来たものだと思った。 峰の辻まで登ると正面に乳首のような安達太良山山頂が見えてくる。ここから直接山頂へ向かうコースも有るようだが、大抵の人は右手の尾根道を牛の背に向かって登っていく。なぜなら沼ノ平の圧巻の眺めは牛の背からは楽しめるものの、頂上からは得られないからだ。従ってロープウェイで登った人も沼の平を見るため山頂から牛の背まで下りてきている。 沼ノ平は広々とした火口部分で現在も火山性ガスを発生し続けているため立ち入りが禁止されているが、外縁に当たる牛の背からはその全体がよく見渡せる。草木の全くない月のクレーターのような景観は見る者に強烈な印象を与える。 と私は思うのだが深田久弥は沼ノ平の説明はしているものの別に感動したとも何とも書いてはいない。(深田久弥は現在の登山道とは違いくろがね小屋から沢沿いに登って鉄山と矢筈森の鞍部に出た所で沼の平を見たようだ)眺めに驚いた様子もないのは登山経験の違いだろうか。 牛の背を後にして稜線をたどれば間もなく安達太良山に基部に着き、最後に鉄梯子を登れば山頂だ。360度の展望が得られるが、肝心の沼ノ平は牛の背から船明神山への稜線の影になって、先に述べたとおり山頂からは見えない。昼食をとりながら真南にある和尚山への稜線を見ていたら縦走路がないことに気がついた。地図にはちゃんとあるのに見えないということは今は藪漕ぎコースになっているのだろう。 昼食後はゴンドラ駅へのルートを下る。こちらのコースは人影も多かったが、紅葉が楽しめたのが良かった。ゴンドラ駅舎への分岐から五葉松平への道に入ると直ぐに薬師岳の標柱があり、「この上の空がほんとの空です 二本松市」と書かれたの木柱があった。今日の青空は智恵子の言う本当の空なんだろう。 ここまでの道はまずまずだったがここから先はぬかるみが酷く、あだたら高原スキー場に出てやっとぬかるみから開放されホッとした。 朝通った道に出れば後は駐車場までは道路歩きで安達太良山登山は終了だ。以前奥岳には数軒の宿泊施設があり、宿泊したこともあるのだが今はもう全てなくなってしまっている。今回は日帰り入浴施設の奥岳の湯で汗を流してさっぱりはしたが、そんな変化に少々寂しさを覚えつつ帰路についた。 トップページへ戻る
ポイント写真及び山の位置はこちら→
|
|
前の山行報告へ |
![]() |
GPSで記録した登山ルートの地図画像が見られます。 |