山行報告>山の会最後の山行、峠山

2018/5/26

 
【日 程】平成30年5月26日
【山 名】峠山
【標 高】1,415.8m
【天 候】曇り
【メンバー 】Y井、N田、M上兄妹、I田、Y田、T田、福福
【タイム】
 藪原駅9:29−−−10:25御嶽神社10:26−−−10:34鳥居峠10:49−−−11:22峠山12:43−−−13:16峠の茶屋13:24−−−14:14鎮神社14:25−−−14:55奈良井駅
       


鳥居峠とその傍らにある峠山は山の会の5年ごとの周年山行に必ず登っていた山で、この他にも忘年会山行やクロスカントリースキーの場所として何度も訪れている。今回同行したY井さんは11回目と言うことだから、私としても同じかそれ以上の回数来ていることになる。会としては最も数多く計画した山だ。

今回は35周年記念山行と言うことで、前回の30周年記念の時から5年ぶりに訪れた。山の会自体は35周年に合わせて閉じてしまったので、これが最後の会行事でもある。

出発地点の藪原駅には外国人ツアー客の姿があり、我々と同じように鳥居峠越えで奈良井へ、更にその先の木曽平沢まで歩く計画のようだ。日本観光も東京、京都だけではなくこんな所へもやってくるのだ、と感心した。
我々の方は準備を済ませて出発する。お天気は高曇りで暑くもなく山歩きには最適な爽やかな陽気だ。

今回の参加者は9人で、30年前の5周年の時の24人に比べるとかなり少なくなってしまったが、最近の例会の参加人数からすれば格段に多い。
商店街を抜け、中央線のガードを潜ってからはきつい坂道の登りになるものの、喉が渇けば御鷹匠役所の先にある水神宮の湧き水で喉を潤せるという水には困らない道だ。消防署横を過ぎると白いペンション風の建物があり、5周年の時にはまだ建ったばかりのピカピカの建物だったが、今はもう廃屋となっている。

旧道との分かれに解説板があり、傍らの熊避けの鐘をカーンと鳴らしてからトレッキングコースに入る。道はなだらかで歩きやすく、林の緑も美しい。途中の東屋展望台では薮原の町を見下ろしながら休憩が出来る。以前は道沿いに俳句が掲げられていて、この東屋にも投句箱が置かれていたのだが、今はもう痕跡もない。

東屋から直ぐの所に御嶽神社(遙拝所)があり、神社の裏手から御嶽(頂上部分のみ)が望めるのだが、そこにも数人の外国人がたむろしていたのでお参りだけして先に進む。この先はほぼ水平の道が鳥居峠まで続いていて道沿いに立派なトチの木が並んでいる。ここはいつ来ても見応えのあるところで、今年も何とかトチの花の時期に間に合ったようだ。

峠を直進すれば峠の茶屋の休憩所に出るが、そこは後回しにして右手の道に入る。この道は峠山山頂のアンテナ群建設とその後の管理用の取り付け道路なのでこれまで歩いてきた中山道とは違い趣きはない。その入り口付近に「明治天皇駐蹕所碑」と言うのがあって、駐蹕(ちゅうひつ)とはなんぞやとひとしきり話題になった。「ここで休んだのだろう」と言う結論で落ち着いたが、帰ってから意味を調べてみると「天子が行幸の途中、一時乗り物をとめること。また、一時その土地に滞在すること。」とあり、解釈としては妥当だったようだ。

峠山山頂はアンテナが林立している場所なので眺めも良さそうに思えるが、実際には木々に遮られて展望はない。しかし、以前からの習慣でここまで登ってお昼にしている。お腹の膨れたところで鳥居峠に戻り峠の茶屋の先から奈良井宿への下り道に入る。途中、中の茶屋の休憩所の近くを流れる葬り沢の謂われ(木曽義昌が武田勝頼軍を打ち破った云々)の解説板がある一方、以前は鳥居峠も舞台になっている菊池寛の小説「恩讐の彼方に」の説明板もあったのだが今はもう朽ち果ててしまったようだ。

中央線のトンネルに列車が吸い込まれていくのを見送って、鎮(しずめ)神社横の道路に出れば山歩きはお終いだ。鎮神社とは変わった名だが、昔奈良井宿に疫病が流行り、それを鎮めるための神社だとかで立派な社殿がある。この鎮神社が奈良井宿の西の外れで、ここから昔の宿場町の雰囲気を残す通りを約1km歩けば奈良井駅に着く。

程なく予定していた列車が到着して乗り込むと、件の外国人ツアーの一行が平沢に向けて歩いて行くのが車窓から見えた。どうぞ良い旅を!

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GPSで記録した登山ルートの地図画像が見られます。
オンライン地図(山旅倶楽部)の2万5千全国地図とカシミールを使用していますが、画像を縮小している為、縮尺は正確ではありません
地図上で登山ルートを赤色の実線で表示しています。歩いたコースが往復で異なる場合や行動が複数日に渡る場合は、色を変えている場合があります(例:登りを赤色、下りを紫色。一日目を赤色、二日目を紫色)