山行報告>春の日和田山からスカリ山

2021/4/7

【日 程】令和3年4月7日
【山 名】日和田山からスカリ山
【標 高】305m(日和田山)、434.9m(スカリ山)
【天 候】晴れ
【メンバー 】福福
【タイム】
 高麗駅9:12−−−9:31日和田山登山口9:43−−−10:18日和田山10:24−−−11:02物見山11:03−−−11:30北向地蔵11:32−−−11:54スカリ山12:31−−−13:11ユガテ12:39−−−13:58橋本山14:02−−−14:38吾那神社14:40−−−14:50東吾野駅

今回計画したのは山渓4月号に「季節の山歩き」として紹介されていたコースをそのままなぞったもので、山登りと言うよりは春の花々を楽しむ奥武蔵の低山ハイクという趣のものだ。

登山口のある西武高麗駅へはJR三鷹駅から約1時間20分かかるが、これは奥多摩の山に登るためにJR奥多摩駅まで行くのとほぼ同じ。ただ、電車の乗り換えが煩雑で4度も乗り換えてようやく高麗駅に到着というのがなんともという感じだ。

混雑回避を狙って新学期開始後に出かけたのだが、やはり有名地とあって平日でもそれなりの人出がある。日和田山は山と言うより観光地として認識されているのだろう、出会ったほぼ全員がマスクをつけたまま登り下りしていた。こちらも人に近づくたびに首に巻いたハンカチを上げたり下ろしたりで忙しい。

登山口からしばらく歩き石の鳥居の先に男坂と女坂の分岐があるので左手の男坂を選ぶと、上部に急な岩場が現れる。堅くて滑りやすいチャートの岩場を小さな子供が喜んでよじ登っているのを、母親らしき女性が心配顔で見守っていた。岩場を登り切ると木製の鳥居と磐座、その先に金比羅神社の社殿があり、振り返ると麓の巾着田を見下す事ができる。

ガイド記事の写真では巾着田をぐるっと囲んで流れる高麗川の桜並木が満開の状態なのだが、この日は満開を既に過ぎていて、もう一週間早ければと言う感じだった。

そこから一登りすれば東側に展望がひらけた日和田山山頂で、ベンチもあるので一休みには良いのだが、入れ替わり登ってくる人を避けて早々に次の目的地に向かった。

尾根筋の道は植林地内か又は藪のような照葉樹林で爽快感はまるでないが、坦々とした道には標識類が良く整備されている。林の中では泡立つような白い花を付けたアオダモの木がサクラに代わり今が盛りだった。山道から舗装路に出たその先に高指山があるのだが、道路はフェンスで閉じられて侵入できないようになっている。以前来たときはNTTの中継アンテナが建っていたが、今はアンテナは撤去され建物のみが廃墟となって残っている。

そのまま道路を下ると立派なサクラの脇に東屋、公衆トイレ、向には売店もある場所に出て、そこから道路を離れ右手に入って物見山に向かう。物見山は広場状になっていて数組のベンチもある休憩適地だが、周りを植林や高い木に囲まれて展望はまるで無い。戦が無くなったずっと昔に物見はお役御免になったものの名前だけは残ってしまったようだ。できれば山名通り見通しのきく山であって欲しいが、おそらくこの先も展望の無い物見山として存在していくのだろう。

以前来たときはここから武蔵横手駅へ下ってしまったが、今回は更に西に縦走を続けて次の目的地の北向地蔵を目指す。その北向地蔵は立派な祠に納められていて、傍らの解説板によれば天明3年(1783)の浅間山大噴火後の飢饉や疫病を逃れるため、天明6年に岩船地蔵尊(栃木市)の分身を譲り受け、岩船地蔵尊と向かい合うように建て、村の守護神とした。とあり、思いがけず当時の歴史と人々の信仰心に触れた気がした。

そこから道路歩きの後、再び右手の山道に入ると10分足らずの登りで観音岳と書かれた小ピークに着くがここは狭くて休憩向きの場所ではないので更に5分程歩いて次のスカリ山に到着した。ここもさして広くは無いが、一応ベンチがある。眺めの方は北側が開けていて、北西方向に目立つ三角の山が武甲山かなという程度で山並みは見えても山名の方はさっぱり分からない。

昼食後、スカリ山を後にしてエビガ坂を下ると花木に彩られたユガテの里に着く。サクラの盛りは過ぎているもののまだまだ見応えのある花々に囲まれてゆったり休憩をとった後は、飛脚道を通って最後のピークである橋本山を経て吾野神社に下り縦走を終えた。

今回は歩いた距離はそれなりだったが、概ね植林の中の超低山歩きで山歩きの醍醐味は感じられなかった。ただ花に囲まれたユガテの雰囲気は強く印象に残ったので、やはりこの季節に来られて良かったと思う。山渓の企画勝ちと言ったところか。

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オンライン地図(山旅倶楽部)の2万5千全国地図とカシミー ルを使用していますが、画像を縮小している為、縮尺は正確ではありません
地図上で登山ルートを赤色の実線で表示しています。歩いたコースが往復で異なる場合や行動が複数日に渡る場合は、色を変えている場合があ ります(例:登りを赤色、下りを紫色。一日目を赤色、二日目を紫色)