【日 程】令和3年12月21日
【山 名】笹子雁ヶ腹摺山
【標 高】1,357.7m
【天 候】晴れ
【メンバー 】ふく
【タイム】
笹子駅8:05--9:02道証地蔵9:07--10:10大鹿峠10:17--10:54お坊山11:02--11:37米沢山11:38--12:40笹子雁ヶ腹摺山13:12--14:17新中橋バス停
笹子雁ヶ腹摺山には2011年11月に会の例会として登っている。その時は甲斐大和側から笹子雁ヶ腹摺山北尾根を登って南尾根を下っている。今回改めて調べてみると山と高原地図(2021年版)にはその北尾根コースは記載がなく破線すらも表示がない。当時の地図は廃棄してしまっているので確かめようもないのだが、当時は記載があったからこそ北尾根コースを選んだのではなかっただろうか。
今回はその時のルートではなく、笹子駅を始点と終点とする周回コースで計画してみた。笹子駅から反時計回りに、大鹿峠、お坊山、米沢山、笹子雁ヶ腹摺山を経て笹子駅に戻るというもので、この方が北風を正面に受けない事と富士山を見ながら歩けるという点で逆周りより良い筈だ。
笹子駅前から国道20号線を東に進み吉久保入口から国道を離れ左に折れる。道なりに進んで集落を抜け中央自動車道を越えるとフェンスゲートが見えて来て、そのゲートを潜るとしばらく林道歩きが続く。途中で大きなザックを背負った夫婦連れを追い越したが、これがこの日出会った最初の登山者で、この後は登山終了時に女性登山者に出会うまでは他の登山者を見かけることはなかった。
道証地蔵の所でどら焼きと干し芋で腹を満たしながら一息入れる。ここまでの道は今年10月の滝子山からの帰りに通った道だが、この先は滝子山へのルートとは分かれ林道を更に進む。その林道が大きく左にカーブする地点で法面からの落石で道が埋まってしまっている箇所に出た。これではもう林道としての用は足さないだろうと思いながらその場を急ぎ足で過ぎると、驚いたことに登山道はその法面の只中に付けられていた。以前の登山道を付け替えたものと思われるが、随分と強引な道作りをしたものだ。
落石のないことを祈りつつしばらくそんな道を進むと、ようやく旧来の登山道に戻って道は安定した。この後はジグザグの登りで標高を上げていくが、標高1,050mからは山襞に沿ったゆるい傾斜のトラバース道になり、日向や日陰を繰り返しながらゆっくり登っていく。この辺りは林の感じも良くて楽しい道だ。大鹿峠に着くと急に冷たい風に吹かれて慌てたが、ここでようやく稜線に達したわけで、ここから雪化粧した南アルプスの山が初めて見えた。雪をかぶった山並みというのはいつ見ても感動する。
稜線の道は北に向かって大鹿山から大谷ヶ丸に続き、反対はこれから向かうお坊山から笹子雁ヶ腹摺山に繋がっている。一方、峠越えの道は標識に景徳院とあったが、そこを経由して甲斐大和駅に出る事もできる。
峠から先は300m近く一気の登りになるが、辿り着いたお坊山からの眺めは良かった。富士山はもちろんだが南アルプスの眺めが更に良くなり、正に大展望が広がる。こんな素晴らしい景色を私一人が楽しんでいるというのももったいない話だが、この日随一のビューポイントだった。お坊山からピークを2つ越えた先が米沢山で、ここからの展望も悪くはないがお坊山よりちょっと立木がうるさい。
米沢山からの下りで鎖が数箇所付けられた鎖場がある。尾根が痩せている上に足元が落ち葉に隠れている嫌らしい場所で、この下りは緊張しながら降りた。この先から最後のピークに向かって登り返しになるのだが、歩いている縦走路の真下にはJR中央線、国道20号、中央自動車道の各トンネルが通っている。狭い範囲に集中しているので地形図で見るとトンネル同士が上下に重なり合っている所があり、何だか凄いなぁと感心する。
笹子雁ヶ腹摺山山頂もやはり無人で私一人が眺めを独占したが、木々が邪魔で南アルプスや八ヶ岳は綺麗に見通せないのが残念だった。ベンチで昼食をとった後は急な南尾根を下るが、標高1、150mより下になるとこれまで見えていた富士山が前山に邪魔されて見えなくなった。登山道は高圧鉄塔の立つ場所でそのまま尾根を直進するコースと左手の谷に降りる道とに分かれるが、これはどちらをとっても大丈夫のようだ。
やがて国道20号線がヘヤピンにカーブする所に出て登山道は終わる。直ぐ傍らにバス停があり女性登山者が一人立っていたので、バスが来るのかと聞いてみたら後2分で来るという返事で、その言葉通りにバスが到着した。計画外の事ではあったが、タイミング良く乗り込んで、笹子駅からの列車の乗り継ぎも順調で、結果計画より2時間も早く自宅に戻ることが出来た。考えてもいなかったバスに乗ったおかげで、トントン拍子に進んだ今回の山行、次回以降もあやかりたいものである。
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