山行報告>猫も縦走する?金北山

2023/5/10

【日 程】令和5年5月10日
【山 名】金北山
【標 高】1,172.1m
【天 候】晴れ
【メンバー 】福福
【タイム】
ドンデン山荘下バス停9:28--9:46金北山縦走路入口9:46--9:56アオネバ十字路10:04--10:41マトネ10:41--11:47真砂の峰12:15--12:48天狗の休場12:48--12:51猫と遭遇12:51--13:32あやめ池13:32--14:01金北山14:07--15:31白雲台

佐渡の金北山には2012年5月にも登っていて、この時はあまり良いお天気ではなかったものの花の多さが強く印象に残った。今回、知り合いのグループが佐渡で自然観察を行うというのでそれに便乗して金北山に又登ってみようと計画を立てたのだが、計画初日にグループメンバーの一人が急病にかかり、グループ全員が翌日に引き上げてしまった。そんな事で我々二人だけの計画に切り替えて、二日目は島内観光、三日目に金北山登山を実行したので、今回はその山登りの報告。

前日に引き続き良いお天気になったので、両津港からの登山バス(ドンデンライナー)はほぼ満席の状態だったが、最初の停留所であるアオネバ登山口でほぼ3分の2の乗客が降り、我々を含めた残りが終点のドンデン山荘下で下車した。ここから舗装された道路を20分弱歩いて「金北山縦走路入口」の標識の所から登山道に入ると早速草花が出迎えてくれた。カタクリ、ヒトリシズカ、ニリンソウ、エンレイソウ、アオネバ十字路が近づくと待望のシラネアオイ。写真を撮るのに忙しくて先を急ぐのに中々足が進まない。アオネバ十字路には予想通りアオネバ登山口で降りた登山者より我々が先に着いた。コースタイムではドンデン山荘スタートの方がバスの所要時間を含めてもアオネバ登山口スタートよりも5分短い。

他の登山者が現れる前に十字路を出発すると、道の両側にカタクリ、シラネアオイ、キクザキイチゲが切れ目なく現れて、もう歓声の上げっぱなしだ。前回は天気が良くなかったためカタクリ等は花を閉じていたが、今回はそんな事はない。幾分花期を過ぎたカタクリも多いのだが、それでも数が多いので十分に見応えがある。しかしそういうのが延々と続くと流石にシャッターを切る気力もだんだん薄れてきて、花々には申し訳ないが素通り状態になってしまう。最初のピークであるマトネに着いて時間を確認すると、計画より20分早かったので安心した。予定のバスを逃したら次のバスはないので、乗り遅れないように歩くペースを常に気にしながら歩いている。

マトネを下り石花登山口分岐周辺とツンブリ平から先は稜線の西側が風や雪の影響で無立木となっている斜面が続く。地形図の雨裂記号の入っている所だ。こういう場所には当然に草花は無いわけだが、一旦林の中に入ると花々が登山道の両脇に復活してくる。こんな状況が金北山山頂まで続く。昼食を真砂の峰から少し下がったとこで風を避けてとっている間に単独男性2組に抜かれた。おそらくアオネバ登山口からの登山者が追いついて来たのだろう。

昼食後はいもり平に下ってから945pへ登り返し、再び下って次の登り返しで天狗の休み場を過ぎて登っている時にこちらの向かってくる猫に遭遇した。白い毛並みが艶艶していて野生暮らしをしてるとも思えない猫がなんで人家から離れたこんな場所に現れたのか、後で出会った登山者達も不思議がっていたが、何とも奇妙な体験だった。猫に見送られて登ると夏道ルートと残雪期ルートに道が分かれる。夏道は役行者や鏡池を経由するルートで、前回はこのルートを取ったが残雪が多くて途中から引き返した覚えがあるので、今回は迷いなく残雪期に使用する直登ルートを行く。

登りきったその先で夏道ルートと合流してなおも進むと、前方150m程先に雪壁を登っている人影が見えた。7〜8人が数珠繋ぎになって登っている。残雪が溶けて水面出たあやめ池を過ぎるとその雪壁の基部に出る。ここが本コース中の唯一の難所だが、以前にはなかったトラロープが張られているので、今回はあまり緊張することもなく登り切ることが出来た。その先もう一つ雪の斜面をトラバースするとまもなく金北山山頂だ。山頂には大勢人が集まっていて、その多くはツアー客のようだった。あまりの賑やかさに嫌気して、直ぐに山頂を後にしたがこの先は自衛隊の管理道路を行くので面白みはない。前回は寒さと強風で道端の建物に逃げ込んだ事を思い出しながら、山頂から1時間20分程かけて白雲台に到着した。ちなみに予定したいたバスに1時間の余裕をもっての到着だった。

今回はお天気に恵まれたおかげで花々を愛でながらの楽しい山歩きができた。山中で会った不思議な猫と共に長く記憶に残る山旅になったと思う。

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GPSで記録した登山ルートの地図画像 が見られます。
オンライン地図(山旅倶楽部)の2万5千全国地図とカシミー ルを使用していますが、画像を縮小している為、縮尺は正確ではありません
地図上で登山ルートを赤色の実線で表示しています。歩いたコースが往復で異なる場合や行動が複数日に渡る場合は、色を変えている場合があ ります(例:登りを赤色、下りを紫色。一日目を赤色、二日目を紫色)