【日 程】令和5年5月22日 【山 名】乳頭山 【標 高】1,478m 【天 候】曇り 【メンバー 】福福 【タイム】 蟹場温泉8:00--8:16孫六湯8:25--10:06田代平山荘10:33--11:01黒湯分岐11:01--11:12乳頭山11:18--11:25黒湯分岐11:26--11:53田代平山荘12:10--13:43孫六湯13:43--13:58蟹場温泉 乳頭山には過去に何度か登った記憶があるので、古い記録を調べてみたら最初に登ったのが84年7月で、この時は単独で秋田駒から乳頭山に縦走し乳頭温泉側に下山。翌日もう一度乳頭山に登り直してから今度は岩手側に下って滝ノ上温泉に宿泊。3日目は滝ノ上温泉から分かれを経由して網張温泉に行き、そこから岩手山を往復。4日目は網張温泉から裏岩手を縦走して藤七温泉へという随分欲張りな山旅だった。2回目は89年6月にY井さんと一緒に出かけてやはり秋田駒から乳頭山を縦走し黒湯温泉に泊まった。この時は翌日に盛岡に出て八幡平にも登っている。 95年12月末からの年末年始にも山SIGメンバーと秋田駒から乳頭山へのスキー縦走を計画したが、この時は天気が悪く秋田駒八合目の避難小屋で3日間沈殿しただけで終わり乳頭山には達してない。また97年10月にM上さんと裏岩手連峰を八幡平まで縦走した時には、1日目に乳頭温泉から田代平の避難小屋まで行き、そこから乳頭山を往復する計画が、この日は雨模様になったため避難小屋に着いたところで行動を終了し、計画した乳頭山には登っていない。調べた結果、乳頭山への登頂回数は3回という事が分かって、今回登れば4回目ということになり、東北の山としては良く登っている方の山になる。 当日、蟹場温泉を出発する時には薄日も差すまずまずの天気で、事前の天気予報よりは良いコンディションだった。この日はほぼ一日こんな天気でそれは良かったのだが、生憎なのは全国的に黄砂情報が出ていて、たとえ晴れていても展望の方は期待できない事だった。 蟹場温泉から車道を少し下って大釜温泉に出た所で手前の道を左手に入る。大釜温泉の建物越しで秋田駒がうっすら見えて気分が上がる。しばらく非舗装の道路歩きが続きやがて孫六湯に着く。道路入口がロープで閉鎖してあったのは孫六湯が休業中の為だが、沢の向こう側にある黒湯には人影があった。乳頭山へは孫六湯の直ぐ手前に登山口がある。そこから取り付いて直ぐにシラネアオイとオオバキスミレが出迎えてくれて嬉しかったが、以後見かけることはなかった。花々が咲きだすのはもう少し先の時期のようだ。 登り始めの急な道も「乳頭山頂上まで3.4km」の標識の所まで登り詰めるとあとは平坦になる。タムシバの花やエンレイソウ、ショウジョウバカマもわずかに見かけたが、それより木々の緑が何とも素晴らしい。また見事なブナ林が見られるのも標高900mから1000mに掛けてで、それより標高が上がるとブナも細いものに変わってくる。それと昨晩降った雨と雪解けの影響で道に水溜りが多くなって歩きにくい道になっている。特に田代平へ出る直前が酷い。 標高1,250mで樹林を抜け正面に目指す乳頭山が姿を現した。枯れ色の草原に木道が延びる光景に湿原だなぁという感じを受ける。途中の田代平山荘で予定通り休憩を取る。以前、M上さんとここに泊まった時は同宿の人たちと盛り上がり、翌日、M上さんは二日酔いで辛そうに歩いていた事等を思い出した。ここから山頂まではもう近い。一部雪の残る所もあったが問題ない。ただ酷かったのは県境から登山道が離れていく辺りで、笹が覆いかぶさり足元は水が溜まっているという、尾根筋なのに谷間を歩いているような感じになる場所があったことだ。 小屋から上部ではミネザクラ、イワナシの花が咲いていた。到着した頂上は強風が吹き荒れていて、まともに立っているのも難しいくらいで、写真を撮ろうとしても手ブレしまくりで、やっと撮った写真を後から見返してみると黄砂のせいで秋田駒も岩手山もぼんやりしていてぱっとしない写真しかなかった。 長居は出来ないので早々に来た道を引き返したが、ハイマツ帯に入ると風が遮られるのが有り難たかった。帰りも田代平山荘で一息入れてから同じ道を麓に下ったが、下りも水溜りだらけの道には難渋した。それでも計画通りの時間に蟹場温泉に戻り着いて、後は温泉三昧という温泉泊まりならではの贅沢をして山行を締めたのである。 今回は前日に立ち寄った角館でスズメバチに刺され、かつ病院に帽子の忘れ物をするというアクシデントにあったものの、予定通りに登れたのは良かった。将来においてこんなこともあったなぁと良い思い出になるに違いない。 トップページへ戻る ポイント写真及び山の位置はこちら→ ![]() |
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