山行報告>深田百名山を目指す 52 蔵王山

2023/6/18,19

【日 程】令和5年6月18,19日
【山 名】蔵王山
【標 高】1,840.3m
【天 候】1日目曇り、2日目晴れ
【メンバー 】福福
【タイム】
1日目
 蔵王温泉BS11:40--12:38屏風岩12:41--13:11瀧山13:35--14:04コエド越14:05--15:08中央高原駅15:08--15:13ドッコ沼15:15--15:20中央ゲレンデリフト乗り場
2日目
 地蔵山頂駅9:09--9:23地蔵岳9:24--9:35ワサ小屋跡分岐9:36--10:02熊野岳10:09--10:19馬の背分岐10:19--10:51刈田岳10:59--11:45熊野岳避難小屋12:08--12:29ワサ小屋跡分岐12:29--13:01御田神様13:01--13:30いろは沼13:42--14:02樹氷高原駅

久しぶりに蔵王のお釜を見てきた。蔵王温泉からのロープウェイを使ったお手軽登山だったが、1日目は麓から歩いて登る瀧山(りゅうざん)へも足慣らしに出かけた。

1日目
山形駅からのバスで蔵王温泉に着いて、昼食用のパン等をコンビニで購入した後に再び蔵王温泉バスセンターに戻りそこからスタートする。
温泉街の北にある瀧山は蔵王の前衛の山になるわけだが、山腹が赤くガレた山容は温泉街のどこからでも良く見えてなかなか立派だ。

家並みが尽きるとスキーゲレンデの中を行くようになり、やがて一本の登山道になる。登山道に入ってしばらくすると道は急になりロープの掛かった所もあるが道自体はしっかりしている。つづら折れの道を登るうちに古い標識の傍らに瀧山への登山道とは別の踏み跡があった。これが屏風岩への道であろうと、その踏み跡を3分ほどたどると案の定屏風岩の展望台に出た。ここからは麓の温泉街やゲレンデ、奥には明日行く予定の熊野岳等の眺めが広がっていて、登った甲斐のある好展望地だった。

眺めを楽しんだ後は分岐まで戻り引き続き瀧山を目指す。ブナ林を抜けいよいよ頂上が近づいてくると足元にハクサンチドリの花が目に付き始める。翌日も多く見かけたが、今の時期がハクサンチドリの最盛期のようだ。社のある瀧山山頂は温泉街とは反対方向に山形市街も見下ろせる展望の場所だが、昼食時に虫が多かったのには閉口した。

頂上からは急な道を東に下り、下山通行止めと書かれた前滝コース分岐から進路を南に変えコエド越えへ。空が随分と暗くなってきたのでここから温泉街への道を下ることも考えたが、雨は大丈夫だろうと予定通り稜線の道を進む。稜線と言っても木々に囲まれて眺望はなく黙々と歩いていると、遠くで雷の音が聞こえその内にざあざあと雨が木々に当たり始めたが、幸い濡れることも無く止んでくれた。この稜線上ではツマトリソウ、マイヅルソウが見られた。

唐突に林が切れてゲレンデに飛び出すとそこは運休中の中央高原駅の近くで、駅の脇を通り雰囲気のあるドッコ沼を半周して中央ゲレンデに向かう。予定ではこのゲレンデの縁を迂回して中央ロープウェイの鳥兜駅に向かうつもりだったが、幸い連絡リフトが動いていたのでそれを利用。後はロープウェイを使って麓に下りた。この日は雨にたたられることも無く幸先の良い一日になった。

2日目
蔵王山ロープウェイを使えば、途中の樹氷高原駅で一旦乗り換えるものの地蔵山頂駅までは歩くことも無く運んでもらえる。山頂駅に着いて駅舎の直ぐ横の地蔵岳に登れば山頂から眼前に蔵王最高峰の熊野岳が望める。その熊野岳へは地蔵岳を下りワサ小屋跡分岐を過ぎてから緩やかに登り返すと熊野岳近道の表示があるのでその道を登る。岩のゴロゴロした道を登ってから灌木帯に入るとイワカガミのピングの花が良く目についた。

そこを過ぎれば熊野神社の社と避難小屋のある熊野岳山頂で、ロープウェイを使うと百名山も実にあっけない。山頂からはお釜を見るため馬の背に下り、平坦な馬の背を南下して刈田岳を目指す。このコースに入ると観光客の姿も増えて、熊野岳まで来て戻る人、これから向かう人と行き交う人も賑やかだ。お釜の湖面を確認して刈田岳に到着したら、山頂の刈田嶺神社にお参りして我々は来た道を引き返す。

帰りは熊野岳のピークには寄らず避難小屋からの巻道コースを取り朝通ったワサ小屋跡の分岐へ。ここから左に折れて樹氷高原駅を目指すのだが、途中の御田神までは祓川コースと同じだ。この道は静かだしイワカガミやハクサンチドリ、ゴゼンタチバナ等の花が多く、今回歩いた中では一番気持ちの良い道だった。

やがて到着したイロハ沼は湿原に池塘が点在する雲上の別天地という趣で木道も整備されている。ワタスゲやタテヤマリンドウが見られるのも湿原らしくて良い。この先は道に砕石が敷かれて遊歩道然となり、やがてスキー場内に入っていく。遠くから見えていた青い屋根はあれだったのかと、ロープウェイ駅舎隣のレストランの屋根がそれと確認できた。

この後、ロープウェイで麓に下りて二日間の山歩きを終了したわけだが、特に2日目はお天気が良く、雪の残る月山が綺麗に見えたのは良かった。おかげで日焼けしてしまったが、梅雨の晴れ間に当たった時の山歩きは、何だか得をしたような気がして真夏の高気圧が続く時よりも満足感がある。今年の梅雨の終わりまでには後一度くらいこんなチャンスに巡り会えるだろうか。

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GPSで記録した登山ルートの地図画像 が見られます。
オンライン地図(山旅倶楽部)の2万5千全国地図とカシミー ルを使用していますが、画像を縮小している為、縮尺は正確ではありません
地図上で登山ルートを赤色の実線で表示しています。歩いたコースが往復で異なる場合や行動が複数日に渡る場合は、色を変えている場合があ ります(例:登りを赤色、下りを紫色。一日目を赤色、二日目を紫色)