【日 程】 令和6年8月19日 【山名・標高】七ツ石山 1,757.3m 【天 候】 曇り 【メンバー】 ふく 雲取山は好きな山でそこを目標にしたプランを2つ持っている。一つは山頂に一泊するテント山行、もう一つは自宅からの日帰り山行だ。いずれ実現したいと思っていたが、後者のプランをここ数日の天気予報を見て急遽立ててみることにした。ところが、具体的なタイムスケジュールを検討してみると、麓の鴨沢からの雲取山往復コースタイムが9時間30分、それに自宅から鴨沢までの公共交通時間の所要時間が片道2時間50分、往復だと5時間40分かかると分かった。 合わせて15時間10分、これでは現実的な登山計画にはなりえず、甘い認識に基づくこの計画は諦めざるを得なかった。ただ、頂上は無理としてもどこまで登り着くことが出来るのか、それを突き止める事に新たな興味が湧いてきた。そこで今回は取りあえずの目標を七ツ石山に置いてその先行かれれる所まで、帰りの16時半頃のバス時刻から逆算して、引き返し時点を12時半とする計画で実施してみた。 奥多摩駅からのバスは平日とあって空いていて、この時間帯の最寄りバス停である留浦バス停で降りたのは私と泊まりらしい3人組の親子連れのみ。身支度をしてから彼等より一足先に出発する。今回の山は有る種のタイムトライアルなので、気持ちの焦りもあって最初から急ぎ足だ。青梅街道を西に進み橋を渡った先の小袖川バス停の所で右手の坂道に入る。 直ぐに「七ッ石山・雲取山登山口」と書かれた看板があるが、矢印が示しているのは車の道なので、歩行者は直進する。次の分岐を右手にとると「平将門迷走ルート」の解説板が有る所から車道を離れ山道に入っていき、歩き始めて30分程で村営の駐車場に着く。駐車している車の数も3,4台で極めて少ないのはやはり平日のせいか。この駐車場から再び舗装された林道を行くが5分足らずで登り口に到着し、ここから山道が続くことになる。 鴨沢からのコースの良い所は、急登がなく緩やかな道が続くことで、こういう道なら飛ばせば山頂まで行かれるのではないかと私が勘違いした点でも有る。それにしてもここに来るまでに既に汗だくで、あまり夏向きとは言えないコースではある。風呂岩の手前で一度休憩を取った以外はほぼ休みなく歩いているので、さすがに疲れてマムシ岩の辺りから足が上がらなくなり、何とか巻道分岐までたどり着きそこにへたり込んだ。こんなにバテて大丈夫かという弱気と焦る気持ちがないまぜになり、10分と休まずまた出発するが直ぐに牛歩の歩みになってしまう。 その内に気付いたことがあった。これってシャリバテじゃないのか。暑いので水ばかり飲んでいるせいで一向に食欲がないのだが、家を出てから全く固形物をとっていない。体が燃料切れ状態になっているから動けないのだ。次の七ツ石小屋のベンチでお握り2個を食べたら少し体に力が戻った感じがした。 小屋上部の水場で水を補給してから石尾根主稜線に達し、山頂直下の七ツ石神社で無事登山を祈ってから七ツ石山の山頂に12時丁度に到着した。曇り空ながらここから雲取山への稜線ルートがよく見える。あと30分以内にどこまで進めるだろう。 七ツ石山からブナ坂(ブナダワ)までは100m程下りになり、その先は緩やかな気持ちの良い道が続く。私が雲取山が好きなのはこの間の雰囲気が良いからで、今日は駄目だが晴れていればもちろん富士山も眺められる縦走路が続いている。真新しい獣除けのゲートの先のヘリポート(五十人平)で残念ながら時間切れとなった。この先あと10分もかからない所に2019年3月に営業終了した奥多摩小屋跡があり、本当はそこまで行ってみたかった 。情報では都が今年度完成を目指して新たにキャンプ場を整備中であり、トイレ設備などが新設されているそうだ。ぜひその箇所を見ておきたかったのだが駄目だった。予定のバスに乗り遅れたら次のバスまで2時間以上待つことになり、店も閉まってバス停でバスを待ち続けるしかないだろう。それでは困るので計画のバスに間に合わせるべく腰を上げる。 ブナ平まで戻ってから帰りは巻道コースを使って七ツ石小屋はカットし、以後は来た道をひたすら下った。麓まで降りて青梅街道を留浦バス停に向かって歩いている時に、横を奥多摩駅行きのバスが通り過ぎていった。あれっと思って調べてみると計画してたのより20分程前にもバスが有り、鴨沢バス停に降りていればそのバスに間に合っていた。事前調査不足というわけだが、しかしよく考えてみれば汗も拭かず着替えもせずにバスに飛び乗ってもどうかという気もする。ここは計画通りのバスで良かったのだということにして留浦バス停に向かったのだった。 結局、今回の山行で分かったのは、雲取山への合理的な日帰りプランの場合、ヘリポートまで達するのが今の私の実力だという事だ。次に出かけるのはテント山行でという事になるが、奥多摩小屋跡に建設中のキャンプ場はロケーションも抜群の場所なので、行程的に見ても魅力的である。テント山行の泊まり場は山頂にするかここにするか悩ましい選択になりそうである。 ![]() ![]() |
七ツ石山 / ふくさんの活動データ | YAMAP / ヤマップ