山行報告>山歩き後の温泉は良い、槇寄山

2024/12 /15


【日 程】 令和6年12月15日
【山名・標高】開聞岳 1,188.2m
【天 候】  晴れ
【メンバー】 福福

中央線上野原駅からのバスに乗った登山者は季節柄少なく、それも停留所ごとに下車していって、最後まで残った3人を郷原バス停で降ろしたバスは空の状態で走り去った。
我々と同じ場所で降りた単独男性は先に出発して、準備を済ませた我々もその後を追いかけたが再び姿を見ることはなかった。

郷原から槇寄山へのルートは令和3年(2021年)3月末に一人で登ったことが有るのだが、その時は麓の桜が満開で春の山里の風情に心惹かれるものがあった。今は紅葉時期も過ぎ葉を落とした木々が寒々しいが、幸いこの日は快晴の上に無風という好条件でお誂えの山日和になった。歩き出して直ぐに以前にはなかった施設を見つけた。通りかかった人の説明によると畑を荒らす猿を収容する施設と言うことで、大きな檻の中で十匹近くの猿が人の気配に驚いて飛び跳ねていた。この猿達がこの後どうなるのかは聞けなかったが、害獣ということで処分されてしまうのではないだろうか。

その施設を過ぎると道は山道となって尾根に取付き後は一本道を進む。鹿・猪避けのゲートを潜り杉の植林の中をゆっくり標高を上げていく。植林を抜けると日が当たって、周りの気温も一気に上がり気持ちも明るくなる。冬の山歩きは太陽の有り難みをしみじみ感じる。標高千m付近は傾斜の緩んだ広葉樹の林が続くので落ち葉をかき分けながら進まなければならないが、天気の良い日にこういう場所を歩くのは本当に気持ちが良い。

背後の富士山が気になって時折振り返りながら登っているのだが、木の枝が邪魔して明瞭ではない。標高1,070m付近の木々の切れた所でなんとか写真が撮れたが、前山が邪魔して見えるのは富士山の山頂部分のみだ。それでも真っ白な富士山というのはいつ見ても美しいと思う。標高1,130m地点に分岐があって、右は数馬方面、左は三頭山に至ると標識に書かれている。どっちをとっても槇寄山までは変わらないので、初めて来た時と同じように左にとって笹尾根の稜線に出てから槙寄山の山頂に着いた。

三頭山を目指すらしい二人連れがベンチで休んでいたが、我々が着いて程なくすると出発していった。楽しみにしていた富士山の展望は今日はくっきりだ。初めてここに登った時は黄砂で展望がなかったと当時記録しているので、冬晴れの上天気に登れたのは運が良い。眺望を10分程楽しんでから山頂を後にして来た時とは反対側に下ると分岐標識があるだけの簡素な西原峠だ。

初めてここに来た時はこのまま笹尾根を浅間峠まで下ってから上川乗に出たのだが、今回は峠から数馬・仲の平バス停方面に下るルートだ。二度目(令和4年12月)に来た時と同じ道で、その時は尾根の北斜面に薄っすらと雪が残っていたが、今回はよく伸びた霜柱が見られただけで雪の痕跡はなかった。下り道の途中、三頭山が晴天の中にくっきりと見えた。965Pの所に「国定忠治が遠見した所」と手書きされた標柱が立っている。どう頑張ってもここから上州は見えないけど、何のいわれがあるんだろう?と前回も首をひねった謎の標柱である。

直ぐ近くの分岐に「数馬バス停近道20分」とこれも手書きされた標識があるが、あまり利用されている道には見えない。我々は仲の平バス停に向かって真っ直ぐ下っていくとやがて集落に入って舗装された道路を歩くようになる。道なりに行くとバス道路に出て、仲の平のバス停も見えるが、我々は更にそのバス道を下って次の温泉センターバス停まで歩く。バス停の真ん前に目的の「数馬の湯」の温泉施設があり、ここで入浴、湯上がりのビールという楽しみな展開となるわけだ。

今回もそうだが最後は温泉でという山歩きプランが最近は増えてきた。山歩きが目的ではなく、温泉に入る為の手段になっているようでいささか肩身が狭いのだが、温泉も山の魅力の一つなのだと、そこは自分に都合よく考えている。

 
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