山行報告>やっぱりバテ気味になった、川乗山

2026/2 /24


【日 程】 令和7年2月24日
【山名・標高】川乗山 1,363.2m
【天 候】  晴れ
【メンバー】 ふく

今回と同じコースで川乗山に登ったのは2020年(令和2年)11月のことで、カミさんと二人だった。この時の私は鋸尾根の登りでバテてしまい、前を歩くカミさんからどんどん引き離され、鋸尾根1峰に辿り着いた所で座り込んでしまったという苦い記憶がある。今回は単独で登ってみて同じような状況になるのかどうか確かめてみようという、言わば体力検証登山という意味合いで今回実施してみた。

この日は予定していたより1本早い電車に乗れたので、奥多摩駅を8時前に出発というまずは幸先良いスタートが切れた。
駅前の道を北に進み氷川国際釣場前を通って暫く進むと、右手から林道安寺沢線(舗装)が合流してくるのでその林道に進む。この場所には本仁田山への案内標識もある。後は林道を安寺沢の登り口まで行って体が温まってきたので防寒着を脱いだ。

ここまで先行者2名を追いかけてきたが結局この後も追いつくことはなかった。登り口から先は植林の中の急登が続くが、尾根に出ると少し傾斜が緩まる。時折植林が切れて自然林の中に入ると日が差し込んで暖かいのと明るいので気分も上がる。そんな場所からは木の間越しだが背後に大岳山や御前山、その右手には富士山もくっきり見える。今日は冷えてはいるがすこぶる上天気だ。

花折戸尾根との合流点まで来た所でシャリバテの状態になったので行動食でチャージ。行動食には以前は干し芋を利用していたが手がベタつくため、最近は干し柿にしている。適度に水分もあり食べごたえもあって具合が良い。休憩後ほんの僅かで本仁田山に着く。先行の二人もその後抜かれた三人組の姿も既になく、無人の山頂は静まり返っていた。

眺めのない山頂を素通りして次のチェックポイントである大ダワに向かう。標高千mの大ダワまでは途中わずかな登り返しはあるものの標高差220m強の下りになり、この部分は恨めしい所だ。この間に凄い勢いで背後から追いかけてきた日本語の流暢な外国人に抜かれたが、まるで天狗のようにつむじ風を起こして去っていった。

その大ダワに到着していよいよ核心部の鋸尾根に取り付く。峠にあった山の神の社に祈ってはおいたが、この鋸尾根は取付部分がもっとも急で、気合を入れて登り始めてみたものの直ぐに足が上がらなくなった。この程度の登りに苦戦するようではどうしようもないと自分自身を鼓舞してみても、正に牛歩の如くしか進めない。

それでもジリジリと標高を上げていき何とか鋸尾根を登り切って、次のポイントの舟井戸で休むつもりでいたのだが、先に休んでいる人がいたため休まず通過して山頂を目指す。この頃から下山してくる登山者と良くすれ違うようになったが、おそらく川乗橋経由で登った登山者が頂上から下りてきたものと思われる。そんな彼等に道を譲られながら、相変わらずのスローペースで進み正午を少し回った頃に川乗山山頂に到着した。

残念ながら昼前から雲が湧き出したので富士山は見えず。こんな事なら途中で木の間越しの富士山でも撮っておけばよかったのだが後の祭りだ。それよりもこの場所は雪は全く無いのだが風が冷たくて実に寒い。ここでは昼食をとるのは無理だと早々に下る事にする。舟井戸の少し手前で風を避けてお昼をとった後は、巻道コースで鳩ノ巣駅を目指して下る。

この巻道は距離が長い上に終始展望のない植林内を行くものでコースの上半分は道も悪いというほぼ良い所がない。鋸尾根を大ダワまで下る方がややマシかとも思うが、今回は2020年の検証目的なのでその時と同じコースで下る。不平タラタラでその道を下って、途中からようやく歩きやすい道になったのでそこは飛ばす。

林道に出て山の神の社まで来ると残りの行程の目処が立つが、道は再び悪くなる。最後に怪我などしないように気をつけて下り、熊野神社に到着してようやく山道から開放された。神前で無事下山お礼の柏手を打ってから集落内の道路を下って鳩ノ巣駅へ。次の列車までの待ち時間の間に近くのレストランで生ビールをグイとやってこの日の山行を締めたのだった。

さて、今回の検証結果であるが、結論から言えば2020年の状況は別に私の体調が悪かったわけでもなく、あれが普通の状態であった。今回の疲れ具合から見てこれが自分の体力だという事が良く分かった。違うのは今回は一人で歩いた為に遅くも早くも全て自分のペースで歩けた事だった。

コースタイムで見ると2020年の時はほぼ8時間、今回は7時間20分と時間だけ見れば改善しているが、これは休憩時間を縮めただけの結果で、前回よりも体調が良かったとか、体力があったということはない。今回の本仁田山までの登りで先行者には追いつけず、後ろから来た登山者にはあっさり抜かれるという、自分の体力はこの程度だと改めて認識できた今回の検証登山だった。


 
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