山行報告>快晴だが風の冷たかった大岳山から御前山

2025/3 /7


【日 程】 令和7年3月7日
【山名・標高】大岳山1,266.4m、御前山1,405.0m
【天 候】  晴れ
【メンバー】 ふく

大岳山と御前山は奥多摩でも人気の高い山で、比較的距離が近いため繋げて登っている人もいるが、私にはそういう経験はなかった。たまたま前日に日帰り用のザックが届いたこともあり、その背負心地の試しを兼ねて大岳山から御前山への縦走をやってみることにした。当日の天気は晴天ながら強い北風が予想されていた。

「てんきとくらす  https://tenkura.n-kishou.co.jp/tk/kanko/ka_type.html?type=15」の前日の予報では大岳山はC評価(登山に適さない)、御前山はA評価となっていて、数Kmしか離れていない2つの山が正反対の評価になっていたのが不思議な感じがしたが、現地で実際の状況を見るしかないと予定通り出かける。

入山口は北秋川の白倉バス停で、大岳山から南に延びた尾根を登ることになるので北風の影響は少ないはずだ。この道は2020年(令和2年)12月にカミさんと二人で登ったことがあるが、まず集落内の急な道路を登り大嶽神社(里宮)横の案内標識から登山道に入る。少し登ると巨大な庚申碑と鳥居のある場所に着き、神社横で別れた道路と再び合流しそれを横切って植林の中に登山道が続く。

その場所には一丁目と書かれた丁目石があり、この道が大岳山山頂近くにある大嶽神社への参道であることを示している。丁目石は途中で3つは確認できたが、他は見落としたか消失したのかは不明だ。参道のせいなのか道自体はしっかりしていて特に急登というのもない。標高790m辺りの進行方向が変わる所で富士山が綺麗に見えたのでとりあえず撮影。ここから少し傾斜も緩み明るい自然林も出てくる。北風はさほどでもないので今のところは安心だ。

白倉分岐で主稜線に合流し以後は馬頭刈尾根を登る事になる。分岐のすぐ上にベンチがあり、ここからの富士山の眺めが良い。日陰に残る程度だった雪が踝程度となったためスパッツを付けたが、また消えてしまいこの先雪があったりなかったりを繰り返す。分岐から先ぐっと緩やかになった道を進み大岳山直下へ。大岳山荘へ向かう道と別れ直登コースへ向かうがここには新しい踏み跡はなかった。登るほどに急になる岩混じりの道を詰めて頂上に到着。

素晴らしいお天気で眼前の富士山が圧巻だ。風も気になるほどではないのに、山頂にいるのは直後に御嶽側から登ってきた男性登山者と私の二人だけ。こんな静かな大岳山は初めてだ。来た道を引き返す彼氏と別れて私の方は次の御前山を目指して直ぐに出発。鎖のかかった岩場を過ぎしばらくすると明るい林の坦々とした道が続くようになる。日が暖かく楽しい所だ。大学生と思われる一団とすれ違ったのみで他に人影はなく、大ダワを目指してひたすら下る。

大岳山から大ダワまでの標高差は280m、大ダワから御前山へは300m以上の登り返しになる。鋸山はパスして辿り着いた大ダワ周辺はやはり風が強く、強風を避けてトイレの陰で昼食にする。大岳山までは計画を上回るペースだったので気を良くしていたが、大ダワまでの下りでその貯金を使い果たし、昼食を終えて出発したのはほぼ計画通りの時間だった。右手から冷たい風を受けつつ、御前山の方がA評価だったのに逆だなぁと思いつつ登る。

鞘口山までは小さなアップダウンを繰り返したが、鞘口山を下ってからはほぼ登り一辺倒になる。反対方向から単独男性が下りてきてその足元を見たら何とスニーカー。雪はないと思っていたらしいが、この雪でも下りコースだから大丈夫だと下りてきたらしい。気を付けてと言って別れたものの、登りではなくて下りなら行けると考える心理は私には理解できない。

雪の量は大岳山より増えていて、こちらも彼氏のトレースを使わせてもらおうとするのだが、登りと下りでは歩幅が違いうまく使えない。クロノ尾山から先は疲れて立ち止まることも多くなり、そんなスローペースで何とか御前山山頂に着いたのが計画より30分以上遅れの14時45分。これだと予定のバスに間に合わないのだが、頑張れるだけ頑張ってみようと無人の山頂で数枚写真を撮っただけで来た道を急いで引き返す。

途中から左に折れて避難小屋に向かうと、それまで雪の上にあったトレースはそこから先は消えていた。しかしそれが幸いした。北斜面の登山道は完全に雪の下なので足元を気にせず、キックステップでショートカットも交えて飛ばしに飛ばし、栃寄の大滝まで下りてきた時には遅れは解消していた。後は長い林道歩きを経て、境橋バス停で予定のバスに乗ることが出来た。

今回は人に会う事が少なく、お陰で自分のペースだけで登り下りができたわけで、御前山北面に適度な雪があった事を含め天気とタイミングに恵まれた山歩きだった。もう間に合わないかと諦めかけたのに、何とか計画内の時間で歩き通せたことは本当に嬉しい。なお、新調のザックについても機能や背負心地に満足できた事も合わせて嬉しいことだった。


 
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