山行報告>シャクナゲの花に癒やされた、武尊山

2026/5/29


【日 程】  令和7年5月29日
【山名・標高】武尊山(沖武尊)2,158.0m
【天 候】  曇り
【メンバー】 福福

今回、行きの列車内に帽子を忘れてしまいタオルを頭に巻いて山に登った。最近山での忘れ物や落し物が多い。注意力散漫なのか記憶力の減退なのか、ともかく困ったことだ。

武尊山へ登るルートはいくつがあるが、残雪があっても不安なく登れるコースということで川場スキー場からの往復コースを選んだ。実際に出かけてみると数か所あった残雪部分はどこも問題なく歩くことができて、持参したチェーンスパイクの出番もなかった。ちょっと距離はあるものの、この時期は安心して登れるコースと言える。

このコースの出発地点はスキー場内にある第四駐車場で、我々が到着した時には先行者の車が1台止まっていた。支度を整えて舗装された林道を10分程歩くと登山口があり、そこから山道に入る。尾根のジグザグを登るとゆったりした道になって石の祠のある高手山山頂に着く。特に眺望があるわけではないが広葉樹に囲まれた鳥の声の賑やかなピークだ。

この先も緩やかな登りが続きなかなか快適だ。スキー場リフトが間近に見られる所を過ぎて少し登りになるとシャクナゲの花が現れた。花の時期はもう少し先だと思っていたので驚いた。シャクナゲの花はこの後も随所に現れて、曇り空の中でも艶やかな大輪を見るとこちらの心も明るくなる。引き続き登る内に標高1,870.5mの西谷三角点に着いた。

ベンチにテーブルがあるのでしばらく休憩する。ここまでは快調なペースだ。残念ながら雲が多く大展望というわけにはいかなかったが、ベンチ横に咲くシャクナゲの花が良い慰めになった。西谷三角点を出て少し下った所に最初のまとまった残雪があって、この先山頂までの間に数か所の雪田を通過する事になる。問題なく通過して少し登り返したところの直ぐ右側がスキー場の最高地点で、冬の時期はリフトでここまで来て、武尊山をピストンする人も多いそうだ。

ここから剣ヶ峰山に向かっての登りになるが、西谷三角点から見た時は異様に尖ったピークに見えてあんな所に登れるのかと思ったほどだがルートはそこを通っている。ちなみに地図には前武尊側(川場尾根)にある2,083m峰に剣ヶ峰の記載があって、こちら側の2,020m峰には剣ヶ峰山の記載はないのだが、標識類にはちゃんと案内されている。剣ヶ峰と剣ヶ峰山ややこしい。

その剣ヶ峰山は本来眺めの良い場所なのだが、この日は眼の前の沖武尊岳も雲の中に隠れることも多く眺望はなかった。剣ヶ峰山から急な道を少し下ると武尊神社からの道の合流地点に着く。1996年(平成8年)9月にその道から登っているのだが、その日は稀に見る良いお天気の日で、山頂からの眺めも素晴らしかった記憶がある。残念ながら今日の山頂からの眺望は期待薄だ。

剣ヶ峰山から標高差で100m程下ってから主峰の沖武尊に登り返すのだが、ミネザクラやシャクナゲに彩られたプロムナード風の所もあって癒やされる。最後の雪田を過ぎると短いが急な登りになり、前武尊からの道を合わせるとその直ぐ先が武尊岳山頂だった。計画より50分早く到着して気分は良いが、展望の方はやっぱりという感じで前回は見られた富士山等の山々は雲のカーテンに隠れている。

それでも北側から西側にかけては眺望が得られる時があり、燧岳に至仏山、巻機山や谷川等の上越の山が見られた。十分時間をかけて休憩をとってから来た道を引き返したのだが、この下りの途中でカミさんが転倒してしまった。高手山手前の何でもない場所で、後ろから見てたら腰砕けのように地面に倒れたと思ったら、そのまま横転してしまった。安全な場所だったから怪我もなく良かったものの明らかに足の踏ん張りが効いてなかった。

そんなことで計画時間より遅れて登り口の駐車場に戻ったが、当然ながら先行者(単独男性)の車はなく、他に途中で追い越された単独男性、外国人のトレラン親子の痕跡もなかった。この日出会ったのはこの4人だけだった。

以上が今回の顛末であるが、考えてみると10時間を超えるような長時間山行はカミさんにとってはかなりリスクの高い行為だった訳だ。今回の事を教訓に今後は登れる山の範囲を絞る込む必要がありそうだ。


 
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