山行報告>年の初めに、浅間嶺

2021/1/6

【日 程】令和3年1月6日
【山 名】浅間嶺
【標 高】903m
【天 候】曇り、霰
【メンバー 】福福
【タイム】
 払沢ノ滝入口バス停9:12−−−9:16払沢ノ滝駐車場9:23−−−10:04時坂峠10:08−−−10:52大モミ11:00−−−11:30展望台12:00−−−12:03浅間尾根休憩所12:08−−−12:13浅間嶺12:16−−−12:33人里峠12:33−−−13:03一本13:04−−−13:18さる石13:20−−−13:28数馬分岐13:33−−−14:09浅間尾根登山口バス停

2021年1月7日には緊急事態宣言が出そうという雰囲気の中、もし出たなら山登りには行かれなくなるかもと考え、駆け込み登山で年始めの山に出かけてきた。正月酒でなまった身体には軽めの山が良いと選んだ行き先は浅間嶺を含む浅間尾根。

浅間尾根は元々は三頭山への登山ルートの一つとして見なされていたが、奥多摩周遊道路の開通以降は三頭山抜きで浅間尾根のみを歩く登山コースとして扱われるようになったという。確かに今回歩いた範囲でトイレ施設などの充実ぶりを見ると浅間尾根はよく利用されている気がする。
ところが、平日とは言え正月期間内に武蔵五日市駅からのバスに乗り込んだ登山姿は我々二人のみ。宣言が出る前に登っておこうという姑息な考えを持つ人は多くはなさそうだ。

払沢ノ滝前(ほっさわの滝)でバスを降り時坂(とっさか)古道から浅間嶺を目指す。ちなみに浅間尾根自体も昭和初期頃までは南北秋川の人達の生活路であり、今でも馬頭観音像が浅間尾根の各所で見られる。

払沢ノ滝入口から一部に車道歩きもあるのであまり古道らしくはないが、再度車道に合流したした所にトイレがあり、道路を渡った先の山道を登れば時坂峠に着く。我々は山道に気づかず景色に見とれてそのまま車道を進んでしまいあわてて引き返した。

小さな社のある時坂峠には林道が走っていてしばらくはこの林道歩きだ。峠の茶屋(12月から3月冬季休業とある)、その先の大山祇神社を過ぎた所で林道と別れ沢沿いの道に入ると荒れてはいるが立派な構えの家があった。これが「瀬戸沢の一軒家」で昔は馬の乗り換えの駅であったそうだ(今は峠の茶屋チェーンの所有)。その先に石畳の道が現れて驚いたが、沢沿いの道を馬が歩きやすくするためのものだったのだろうとありきたりの想像をめぐらす。

やがて沢を離れ山腹の道に取り付くと一登りで大きな樅の木のある開けた場所に出た。正面に御前山を望むが麓の北秋川の各集落を見下ろせるのがのどかで良い。今日一番のビューポイントである。その先皆伐でのっぺりしてしまった急斜面を見下ろしながらが通過すると気持ちの良い自然林に入る。全ての葉を落とし、足元に枯れ葉の絨毯を敷き詰めた林は曇り空でもとにかく明るい。

十字路に着いた。直進「浅間嶺・上川乗バス停」とあるの生活路であった頃の名残の道。右手「小岩バス停」は先程樅の大木の所から見下ろしていた集落への下り道。左手「展望台・浅間嶺」はこの先の尾根に出てから右に取れば展望台の先で直進コースと合流する。我々の向かうのは展望台コースだ。ゆったりとした尾根と林の雰囲気が実に心地良くもっと歩き続けたい気分だがあっという間に「浅間嶺」の標柱とベンチのある展望台に着いてしまった。樅の大木の所は北側のみだったが、こちらは南北両側が開けていて展望台の名に恥じない場所だ。ただし、この日は雲が多く近くの大岳山さえ頂上部分が雲に隠れている。反対の南側には富士山が見えるはずなのだが今日のお天気では無理だった。

展望台を下るとトイレと東屋のある休憩場所に出て、ここで先程の直進路と合流する。この先は巻道と尾根道の二手に分かれ、尾根道を行くと浅間神社の社の奥に全く展望のない浅間嶺903mのピークがあり、下ればさっき分かれた巻道に合流する。合流点のすぐ先に今度は大きなイヌシデの木があって、そこから御前山や大岳山が眺められるが益々雲が増えてきて午前中より見通しは悪くなっている。

この先も元生活路らしく無駄にピークを踏まず山腹の坦々とした道が続く。おそらく往時は薪炭林としての雑木林や茅を採るための茅原が広がっていたと思われるが、今は終始植林の中を行くことになる。人里峠(へんぼり峠)、一本松、藤倉分岐と変化のない道が続くが、所々に置かれた馬頭観音には意外な程多くのお賽銭が上がっていてこの道を通る人の多さが想像できた。

我々は数馬分岐で浅間尾根と別れ、登山口バス停へ下りて今回の山歩きを終了したが、歩いた範囲での浅間尾根の印象は前半良好、後半は退屈、というものだ。残念ながら浅間嶺ピークより西は植林が続き歩いていてもあまり楽しくはない。仮に展望台まで登ったところで引き返して松生山(まつばえやま)を経由して東へ笹平コースを歩いてみたらまた違った感想になったかもしれない。

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オンライン地図(山旅倶楽部)の2万5千全国地図とカシミー ルを使用していますが、画像を縮小している為、縮尺は正確ではありません
地図上で登山ルートを赤色の実線で表示しています。歩いたコースが往復で異なる場合や行動が複数日に渡る場合は、色を変えている場合があ ります(例:登りを赤色、下りを紫色。一日目を赤色、二日目を紫色)