山行報告>過去に登ったことさえ忘れていた、九鬼山

2022/1/13

【日 程】令和4年1月13日
【山 名】九鬼山
【標 高】969.9m
【天 候】晴れ時々曇り
【メンバー 】ふく
【タイム】
 猿橋駅7:55--9:15御前山9:22--10:04馬立山10:06--10:39札金峠10:39--11:32九鬼山11:40--13:10禾生駅分岐13:11--14:05田野倉駅

中央線沿線には駅から登山口まで歩いて行かれる山が多くあるが、そんな中でも九鬼山は特に便利な山だ。JRの場合は猿橋駅か大月駅のどちらからでも登れるし、富士急行線を使えば田野倉駅か禾生駅からより容易に頂上に達することが出来る。今回は出来るだけ長い距離を歩いてみたいと思い、猿橋駅から登り、田野倉駅に下山するコースで組んでみた。当日の朝にカミさんが体調が悪いと言うので一人だけで出かけることになってしまったが、計画では昼食時間をたっぷり取ってあったので、一人の場合ならそれより行動が早くなるだろう。

猿橋駅南口から西に向かい、通勤の車が列を作っている道路に出て最初は道路沿いに左手に進もうとしたが、前方にトンネルが見えたのでこれは違うと引き返し道路に並行する細い道に入った。この道が正解だったようでしばらく歩いて階段のある登り口に到着した。

階段を登って直ぐに単独男性を追い越したが、この男性が今回出会った唯一の登山者で、神楽山、御前山のピークでも顔を合わせたが、その後は見かけることはなくなった。
杉の植林地を抜けると明瞭な尾根道になり、すっかり葉を落とした木々の間から麓の町並みや奥の山並みを眺めながら登る内に分岐に着いて、左の方にわずかに登れば最初の神楽山ピークがある。ただ、ここは周りを木に囲まれているので展望はなく、わざわざ寄る意味はなかった。

分岐に戻り尾根を西に進むと次の御前山で、山頂部分が岩場になっているので富士山の眺めが良い。この後富士山は徐々に雲に覆われてしまったので、綺麗な富士山にこの場所で出会えたのは運が良かった。この後、稜線の道は大月駅分岐、菊花山分岐、沢井沢ノ頭と続くが、常に正面に富士山を望む展望の道で楽しい。但し楽しい稜線歩きは馬立山の先までで、田野倉駅分岐から道は左手に急下降する。

下りきった所から一旦登り返した後、更に下った最低鞍部が札金峠になるのだが、峠の直前でルートミスをしてしまった。本来は左手に進むべき所を尾根を直進してしまい、踏み跡につられて崖のような所を下り始めたがどうもおかしい。結局、元の場所まで登り返した所、木の幹に赤ペイントで正規の道が示してあり、直進方向にはほぼ朽ち果ててはいたが木の枝で進路を塞いだ痕跡があった。前方にあったピンクテープに気を取られ直進してしまったのが間違いのもとで、一人の時は特に周りに気をつけなければと思ったことだった。札金峠まで下りて急に気がかりになったのは多分後から来るはずの単独男性の事で、地面に矢印でも書いておげば良かったと思ったのだが、今更どうしようもない事だった。

峠からは最後の登り返しになるが急登はなく辺りの林の感じも良い。標高730m辺りに広場状の場所(紺屋の休場)があって、西方向が開けているので三ツ峠山等のうっすら雪の付いた山並みがよく見えた。

この先から九鬼山に向かって最後の直登が始まるかと思ったのだが、尾根ではなく山腹の方に登山道の表示があり、九鬼山山頂から北東に延びた尾根に向かって長いトラバースの後、その尾根を直登して山頂に着いた。素直に北尾根を登れば良さそうに思うのだが、この迂回ルートの理由は不明だ。九鬼山は南側が植林されていて、北西方向の大菩薩連嶺の眺めは良かったが、南西方向に当たる富士山は分からなかった。

短時間の休憩の後、下り始めて展望地の天狗岩に寄り道してからツェルトを張って昼食休憩し、その後更に下って禾生駅分岐に着いた。この場所、既視感と言うのではなく確かに記憶がある。それはつまりこの場所を通って九鬼山に登ったという事になるのだが、それがいつ、どんなメンバーで来たのかはっきりしない。麓に降りてから過去の記録を調べてみると平成28年11月に会の例会として禾生駅から九鬼山の往復コースで歩いていた。

登った事自体をすっかり忘れていたとはお恥ずかしい限りだが、頂上では思い出せなくて途中の場所で思い出すとは人の記憶って面白い。しかし、そんな風に自分の記憶の頼りなさを他人事のように面白がって良いものかどうか、実は少々悩んでいる。

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オンライン地図(山旅倶楽部)の2万5千全国地図とカシミー ルを使用していますが、画像を縮小している為、縮尺は正確ではありません
地図上で登山ルートを赤色の実線で表示しています。歩いたコースが往復で異なる場合や行動が複数日に渡る場合は、色を変えている場合があ ります(例:登りを赤色、下りを紫色。一日目を赤色、二日目を紫色)